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魅せられて 必見のヨーロッパ
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ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

ツアーの行き先としてはメジャーでないけれど足を運べばとりこになる街を、ヨーロッパを知り尽くした作家・写真家の相原恭子さんが訪ねる「魅せられて 必見のヨーロッパ」。今回はロシアの旅・番外編として、飛行機乗り継ぎの待ち時間を利用して訪れたウラジオストクの街。わずか3時間の滞在が、心に残った理由は……。

【動画】ウラジオストクの街を歩く

乗り継ぎの合間に、電車でウラジオストク市内へ

今回は、2020年に出かけたロシア・シベリアの旅から帰国の際に、乗り継ぎで立ち寄ったウラジオストクの街歩きです。ちょうど今頃、昨年2月末のことでした。

イルクーツク国際空港を23時20分に出発し、ウラジオストク国際空港に翌日5時25分着。成田への帰国便は同日14時20分発です。となるといつものごとく、「せっかくここにいるのだから、一期一会の風景を見たい!」と、この時間を利用してウラジオストクの街を散策することにしました。

空港から町なかへのアエロエクスプレス(空港連絡鉄道)の始発は7時42分。荷物預り所を見つけて、3個預けると1200ルーブルでした。この時は1ルーブル=約1.9円で両替したので約2280円です。預り所の男性は英語で、荷物は大小にかかわらず1個400ルーブルだと言います。「あら、案外高いのね」と思いながらも、さっさと預けて、睡眠不足なので、近くにあったソファでしばし仮眠。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

赤い色の「アエロエクスプレス」が可愛い

改札が開くと手荷物検査が2回もあり、何だか物々しいです。空港駅からウラジオストク駅までの所要時間は54分で、運賃は片道270ルーブル。小さな窓口に並んで、クレジットカードで切符を買って、ホームへ向かいました。ホームに入ると、時刻は7時36分でした。7時42発の始発に乗ります。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

アエロエクスプレスの車内

空席が目立ち、予想よりもすいていました。ところが、出発して少しすると通勤の人たちがドッと乗り込んできて、立つ場所もなく車両のつなぎ目まで人があふれていて、東京の通勤列車みたいです! なぜか女性客がほとんどです。

ミニスカートをはいている体格の良い年配の女性がたくさんいるのにびっくり。寒い中でも、おしゃれは大切なんですね。カラフルな服装の人が多いです。私は相変わらず雪だるまみたいに着ぶくれています。

この車内の様子は不思議な雰囲気でしたが、撮影するのは気が引けて遠慮しました。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

車窓からの風景

車窓から見える雪と氷の風景はモノクロ写真のように見えますが、アムール湾に面した水辺の風景は夏には華やかで美しいに違いありません。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

ウラジオストク駅に着く

通勤の人々はものすごい速さで電車を降りていきます。慣れない私が降りた時はすでにホームはガラガラでした。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

アエロエクスプレスの駅舎内

ガラス窓が案外多くて、明るく近代的な雰囲気の駅舎です。出口へ向かいます。

重厚な建物が並ぶ、雰囲気のある街

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

駅前の大通り

通りへ出ると、重厚な建物が目立ちます。気持ちの赴くままに、さっそく町を歩き始めました。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

(左)駐車場への入口のようですが、かなり混んでいます、(右)雪の平原のように見えるアムール湾


ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

散策するロシア人観光客

街で出会った人に声をかけてみると、近くの町から来たというロシア人の若い人達でした。

この日、気温は-5℃というので、ブリヤート共和国やバイカル湖畔に比べると「大した寒さではない」と思ったものの、1時間以上歩いていると手が凍えてきます。体が冷えてきて、温かい飲み物でも飲もうと駅方向へ戻り始めました。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

突然、道端にリアルな虎の像が

安くて心温まるカフェ

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

駅前のショッピングセンター風な建物

この中に、小さなカフェがあったので、ひとまず温かい部屋に入ってホッと一息。
一人で本を読む女性や、白いワイシャツにネクタイを締めた地元のサラリーマン風男性が数人でコーヒーを飲んでいます。お菓子やスープ、ペリメニなど簡単な料理もありますが、私は甘い物が食べたくなりました。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

懐かしい感じがするバタークリームのケーキです

アーモンドが香ばしくて、なかなかおいしい! ケーキは65ルーブル、コーヒーはカップ代込みで35ルーブルでした。若い女性がたった一人で切り盛りしていましたが、親切なのでさらにおいしく感じます。

今度は紅茶が飲みたくなり、レジへ行くと、カップはコーヒーのを使うので無料、紅茶は15ルーブルと言います。ロシア語しか通じないのだけれど、彼女の言うことは理解できました。

あまりにリーズナブルですが、地元の人たちの日常生活の物価はこのくらいかもしれません。イルクーツクのちょっとオシャレなレストランで学生のガイドさんと食事した時は、ペリメニもサラダもスープもそれぞれ70~100ルーブル程度でした。

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レーニンの像

店を出ると、レーニンの像が目を引きます。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

レーニンの像のあたりから見晴らした風景

道路を隔てて中央に見えるのは、ウラジオストク駅です。アエロエクスプレスの駅とは別の建物です。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

ウラジオストク駅。シベリア鉄道はここから出発します

ここからモスクワまで9259キロ。世界一長い鉄道です。ウラン・ウデからイルクーツクまでほんの短い区間を乗車したのを思い出し、ロシアの広大さを実感します。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

駅前に小さなキオスク風の店が何軒かあります

売店には子供のおもちゃ、雑誌、ガムなどのお菓子も置いてあるようです。

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自動車のおもちゃ


ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

(左)売店で売られていた髪留め、(右)スーパーマーケットのポスター

髪留めが売られていました。私も幼稚園の頃、こういうもので髪を留めました。レトロな雰囲気いっぱいです。スーパーマーケットのポスターは、各地で人気のマトリョーシカ風の女の子のラベルのチョコレートが描かれていてカラフル。

一路空港へ ひどく懐かしい3時間の滞在

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

空港へ戻るアエロエクスプレスは11時51分発

うっかりしていてこの電車を逃したら、16時まで電車はありません。急いでホームに到着すると11時41分。出発まで10分あります!

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

アエロエクスプレスの窓

アエロポート、ウラジオストク。何となく読めますね。あらら、私の姿が窓に写っています。

ロシアのラッシュアワーに遭遇 レトロなウラジオストクを歩く

ウラジオストク国際空港駅に到着

万一、車両故障や積雪などで電車が遅れたら帰国便に間に合わない可能性もありました。無事に定刻に戻れて、良かった!

移動時間を差し引くと、町なかで過ごしたのはたった3時間ほどですが、私にとってはとても価値ある時間でした。

帰国直後は、氷結したブリヤート共和国やバイカル湖の絶景や異国情緒たっぷりの旅の印象が強かったのですが、今になって思い返すと、ウラジオストクの淡々とした雪の街並みや、冷えた体に染みわたるコーヒーとケーキの味、シベリア鉄道が発着するウラジオストク駅のどこまでも続く線路が、なぜか懐かしいのです。

■Metropol-Express

■S7航空
https://www.s7.ru/

■日本旅行業協会
https://www.jata-net.or.jp/

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