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安眠を保証する斬新なベッドレイアウト レクビィ社の新型プラスMRが実現する快適な旅

リクライニングを起こし「くつろぎスタイル」にした新型プラスMRの居住空間。二人の間に距離があることで、思いのほか広く感じられる 画像提供:レクビィ

新型コロナウイルスの影響でジャパンキャンピングカーショー2021は延期になってしまいましたが、出展に向けて各ビルダーが用意していた新車は続々と発表されています。いま、ちょっとしたニューモデルラッシュが起きています。今回は、老舗バンコンビルダーのレクビィが発表した「新型プラスMR」をご紹介しましょう。

「ニの字形ダイネット」が復活

名前にあるMRとは、ミドル・ルーフの略。つまり、ベース車はトヨタ・ハイエースのワイド・ミドルルーフです。全長4,840mm、全幅1,880mm、全高2,100mmという大きさは、人気の大型ワゴン車と大差なし。街中での取り回しの良さが特徴です。

安眠を保証する斬新なベッドレイアウト レクビィ社の新型プラスMRが実現する快適な旅
街中でも取り回しやすく、立体駐車場でも入れる人気のミドルルーフがベース(画像提供:レクビィ)

以前のプラスMRは2006~2017年に販売されていた、「ニの字形ダイネット」をもつモデルでした。「ニの字形ダイネット」とは、居室の側面に沿う形で長いベンチ型シートがニの字状に取り付けられている形状のことです。人気があったのに販売終了になった理由は、法改正。走行中(シートベルトがあったとしても)進行方向に対して横向きに着座するシートが禁止されたことによります。

キャンピングカー登録(8ナンバー車)であれば横向きでもOKなのですが、当時のプラスMRは3ナンバー規格。やむなく販売終了となりました。しかし、あれから4年以上たったいまも「再販しないの?」という声が多く、レイアウトを変更し今回の新型発表につながったのです。

ところで、同社には「ヴォーノ」という同じくワイド・ミドルルーフベースのモデルがあります。曲線基調の家具にL字型ダイネットをもつ、やや大人テイストの二人旅仕様車。そのヴォーノがあるにもかかわらず「プラスMRみたいなレイアウトが欲しい」ということは、それだけ「ニの字形ダイネット」の需要が大きいということでしょう。

今回、長いブランクを経て発表された新型車には、待望の「ニの字形ダイネット」が搭載されているのです。

グレードアップした横向きシート

新型は「ニの字形ダイネット=横向きシート」が搭載されている。ということは、8ナンバー登録です。旧型と違って、キッチンをリアに移し、床下を掘り下げることで天井高も規定の160㎝を確保するなど、キャンピングカー登録に必要な条件は満たしています。なので、走行中に横向きシートに座っても問題はありません。とはいえ、単なるリバイバルではないのが、新型車のすごいところ。待望の「ニの字形ダイネット」がグレードアップしたのです。

ニの字形ダイネットは、居室の側面に長いベンチが取り付けられているので、真ん中に食卓を挟んで差し向かいで座ります。ベッド展開の際にはテーブルをどかして、フルフラットベッドになります。今回の新型は、このベッドにこそ大きな特徴があるのです。順に見ていきましょう。

安眠を保証する斬新なベッドレイアウト レクビィ社の新型プラスMRが実現する快適な旅
人気のニの字ダイネットも、右側リアにキッチンを配置した「互い違いスタイル」が最大の特徴だ(画像提供:レクビィ)

変則ベッドで寝返りも打ちやすく

●「互い違い」のベッド

フルフラットのベッドは、いわばダブルサイズやクイーンサイズベッドのようなもの。ですが、新型では真ん中に通路を確保したツインベッド状態です。しかも、枕側と足側が互い違いになる(横になった時、目の前に相手の足が見える)ように設定されているのです。

この奇抜なアイデア、実は昨年ヒットした映画『TENET』のポスターを見ていて思いついたといいますから、どこにアイデアソースがあるかわからないものです。それにしても、なぜそんなレイアウトにしたのか。そこには「ポップアップルーフのない狭い居室を、いかに有効に、快適に使うか」という課題がありました。

互い違いベッドは、運転席サイドは前方が枕、助手席サイドは後方が枕になります。つまり互いの顔と顔の距離が遠い分、ゆとりが持てるメリットがあります。

●ベッドの形も変則的

さらに特徴的なのが、それぞれのベッドが単なる長方形ではないことです。新型プラスMRのベッドは、上半身側が幅広に、下半身部分は細めに、という変則的な形をしています。頭と足を互い違いにしたことで、それが可能になっているのです。調査によれば、細いベッドでも上半身部分にゆとりがあれば、寝苦しくなく寝返りもうちやすい(=安眠できる)のだといいます。そこに着眼したレクビィ社では、足元は細く、上半身はゆったり幅の変則ベッドを互い違いにレイアウトすることで、限られた面積でも快適に寝られるように工夫したのです。

●個々人の自由度が高い

二つのベッドはそれぞれ、病院のベッドのように背もたれが起こせる(リクライニング)ようになっています。読書灯もUSBポートもそれぞれの枕元に設置されているので、ひとりが寝ていて、もうひとりが本を読みたい(あるいは音楽が聴きたい)という場合でも、相手を邪魔することなく楽しむことができます。

さらに、ベッド展開モードでもセンターに通路があるので、夜中に車外のトイレに行きたい、キッチンの冷蔵庫に何か取りに行きたい、という場合も、相手の睡眠を邪魔せずにすみます。

安眠を保証する斬新なベッドレイアウト レクビィ社の新型プラスMRが実現する快適な旅
リア右に配置されたキッチン。センターに通路があるので冷蔵庫にアクセスするときにも、互いに邪魔にならない(画像提供:レクビィ)

普段、ダブルベッドで暮らしているご夫婦ならストレスはないかもしれませんが、キャンピングカーのときだけダブルという人は、慣れていないため、寝苦しい思いをすることにもなりかねません。さらに、わが家がそうなのですが、私とかみさんとでは体感温度が違います。真冬でも半袖Tシャツで寝ている私と、あったか素材のパジャマに羽根布団のかみさん。掛ける寝具を別々にしないと、風邪を引いたり、暑苦しくて眠れなかったりと、無理に一緒に寝ると誰も幸せになれません。

ちなみにこの新型モデルでは、左右のマットを真ん中にスライドすることで左右を連結、フルフラットに近い状態にすることも可能です。

同社の増田浩一社長は「お客さんの話を聞いていると、案外『夫と(妻と)添い寝したくない』という声が多くてですね(笑)。理由はいろいろあるでしょうが、弊社としては手足を伸ばしてのびのび休めるようにというコンセプトで開発しましたので、ぜひショーなどの機会に、体感していただけたらと思っています」と話しています。

もしかしたら、奥様がキャンピングカー購入に反対しているのは、そんな理由だったかも? だとしたら、新型プラスMRのレイアウトは救世主になるかもしれません。快適な睡眠は安全で楽しい旅の大切なポイント。ユニークなアイデアとして注目です。

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