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30歳からのコンパス
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俳優・徳永えりさん「憧れの30代、なった瞬間にガッツポーズ!」

女性にとって30歳は、結婚、出産、キャリアなど、生き方を意識するようになる節目です。女性の選択肢が広がるいま、様々な分野でご活躍されている方々が、どのような30歳を過ごし、その後はどのような選択をしたのか、3月8日の国際女性デーに合わせて聞きました。今回登場してもらうのは、俳優の徳永えりさん(32)です。30歳になった日、徳永さんは「憧れの30代(になれた)」とガッツポーズしたそうです。20代が終わるのって、そんなにうれしいものなの――? 徳永さんが年を重ねることにポジティブでいられる、その理由は。

私のスタートラインは30歳だった

「最高の30代の始まりだーい!」「憧れの30代」。俳優の徳永えりさんは、30歳の誕生日当日、自身のInstagramにこう投稿した。「周りの先輩たちを見ていて、30代になるとすごく楽しくなるんじゃないかという漠然とした期待があったんです。だから20代がすごく長く感じていて……。30歳になった瞬間、思わずガッツポーズしました」

同じ日に、人生で初の連続ドラマ主演が決まった。

 

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「えりは30歳からだね」。今の事務所の社長にそう告げられたのは、まだ16歳の頃。元々小さいときから、自分の身の丈にあったものを頑張ろう、と考えてきた。「自分に求められているのは、若いパワーじゃなく、経験を重ねる必要があることなんだ」と解釈し、朝ドラ主人公の親友役、ギャルからヤンママ役まで、幅広い役柄を真摯(しんし)にこなしてきた。

実際、社長に言われたとおりになった。「人にはそれぞれ“旬”なポイントがあると思うんです。それが若いときなのか、晩年なのか……。それぞれタイミングがある中で、きっと私は30歳がスタートラインだったんです」

しかも初主演が決まったドラマ「恋のツキ」(2018年・テレビ東京)は、ほとんど経験がなかった恋愛モノ。31歳、フリーター、関係がマンネリ化している恋人がいる平ワコが、バイト先の映画館で出会った高校生と恋に落ちる、というストーリーだ。

徳永えり 恋のツキ 神尾風珠

「恋愛モノに出演しても、恋愛真っ最中の役ではなくて、既に“卒業”した母親役や既婚者役で脇を固めることが多くて。周りからはあなたには恋愛の部分がないねと、ずっと言われていたんです。客観的に私という役者を見たとき、そういう印象がないのだろうと納得はしていたのですが。でもワコ役は20代では演じられなかった、私が年齢と経験を重ねたからこそ回ってきた役だなと思います。過激な表現もあったけれど躊躇(ちゅうちょ)なく楽しむことができました」

「好きなタイプは?」から「結婚は?」へ

早くなりたくてしかたなかった、憧れの30代。だが自身のワクワクした気持ちとは裏腹に、30歳が近づくにつれて“世間の目”が変わったことを意識する出来事があった。「インタビューで、それまでは『好きなタイプは?』と聞かれていた質問が、『結婚とか考えています?』に変わったんです! もう漠然とタイプとかではなく、具体的な結婚を考えなければならないのだなと。自分がどうこうではなく、世間ではそう見られているんだな、と意識させられました」

31歳で一般男性と結婚したが、結婚に焦りを感じたことはなかった。「ちょうど仕事がすごく楽しかった頃だったので、本当にタイミングだけでした」

徳永えり 国際女性デー

映画やドラマの中で描かれる女性は、それぞれ状況は違えど結婚や出産に悩む姿が描かれることが多い。「結婚しなきゃ」「出産しなきゃ」といった“生き方のテンプレート”は、メディアが形作っている部分も大きいのでは? 演じる側として、どう感じているのだろうか。

「特に出産に関わるところなど、女性の体の限界もあるので、理解はできます。多様化が進んだといっても、私の親世代ですら結婚、次は出産……というのが当たり前だった時代。グラデーションの中で、少しずつ描かれ方も変わってきていることを感じます。メディアで描かれる女性像も、ゴールをどこに据えるか、で変わってくるのだと思う」

徳永えり 国際女性デー

初主演ドラマ「恋のツキ」で演じた主人公の平ワコは、同棲(どうせい)していた同い年の恋人とも、結婚を申し込んできた元恋人とも、新たに付き合った高校生とも別れを選び、自分の夢だった映画館を開館したところで終わる。

「私はあの終わり方がとても好きで。色んなことを経て、ワコのたどり着いた幸せはここだったのだと。結婚だけがゴールじゃない、違うと思ったら別れを選んだっていい、出産もしなくたっていい。私自身も、もし子どもが生まれたらうれしいけど、そうならなくても楽しく生きる方法はいっぱいある。みんなが自由に人生を謳歌(おうか)できればいいのだ、という考えが少しずつ広まっていったらいいなと思います」

おばあちゃんの手が、究極の憧れ

役者は俳優部、演出の方は演出部、撮影関係の方は撮影部……。徳永さんにとっての仕事の現場は、部署でまとめられているのが普通のことだったという。「自分は男だ女だ、ではなく、“俳優”なのだというのが、私の中ではしっくりくるんです。“女優”と言われると違和感というか、自分は“女”なのだとすごく意識させられる感じがありますね」

徳永えり 国際女性デー

役者は、役を求められる仕事。いくつになっても、はまる役さえあれば演じることができる。あえて若さを保つ必要はない。「年を重ねれば、そりゃ学生役はもうできなくなるし、体力的な衰えも感じることはあります。でも役者という仕事は、年齢を重ねることで出る“深み”を演じさせてもらえる仕事だと感じています。年相応の変化を楽しむことができる、それはとてもありがたいこと」

とは言え、20代から30代になるのと、そこからさらに年を重ねていくことは、少し意味あいが違うのでは? ずっとポジティブでいられるのだろうか。

「健康を保つための努力はしたいけど、肌の衰えとか、無理にあらがおうとは思いません。コンディションが下がってきた中でも、その中でどうやって楽しもうか!って考えることが好きなんです。それこそ、仕事がなくなったら、役者としての私の人生はここで終了。じゃあ次の人生、どうしてやろうかな!とワクワクしちゃいます」

徳永えり 国際女性デー

自身はかなりのおばあちゃんっ子。祖母の手のシワが大好きなのだという。「私にとってシワは生きてきた証し。すごくいとおしい、究極の憧れです。そして年を重ねるごとに、祖母自身もどんどんパワフルになっているんです。だから私も怖い気持ちは全くない。自分の手も、早く祖母の手みたいにならないかなと思ってながめているんです」

学生役から母親役、そして念願の恋愛に悩む主人公も演じてきた。次の転機は、きっと初めておばあちゃん役が来たときだ。

(文・&編集部 大賀有紀子 写真・山田秀隆)

>>徳永さんのフォトギャラリーはこちら

    ◇

徳永えり(俳優)
1988年、大阪府生まれ。中学2年生のときに雑誌「ピチレモン」でモデルデビューし、2004年にドラマ『放課後。』で俳優デビュー後は、役者として様々な映画やドラマ、舞台に出演している。主な出演作に映画『春との旅』『フラガール』、ドラマ『心がポキッとね』『いつかティファニーで朝食を』『デイジー・ラック』、朝ドラ『梅ちゃん先生』『わろてんか』、舞台『ねじまき鳥クロニクル』など。2018年、『恋のツキ』で連ドラ初主演。現在放送中のドラマ『天国と地獄~サイコな2人~』では、主人公・日高陽斗の母親役でゲスト出演した。趣味はダンス、歌うこと、料理。インスタグラムはこちら

徳永さん主演『恋のツキ』DVD BOX 発売中

俳優・徳永えりさん「憧れの30代、なった瞬間にガッツポーズ!」

DVD BOX:15,200円(税抜き)
発売元:「恋のツキ」製作委員会
販売元:TCエンタテインメント
©新田 章/講談社 ©「恋のツキ」製作委員会
ご購入はこちらから。

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