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パリの外国ごはん そのあとで。
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ほわほわ~ん食感の幸せ。冷凍保存に便利な、肉なしワンタン

連載「パリの外国ごはん」では三つのシリーズを順番に、2週に1回配信しています。
《パリの外国ごはん》は、フードライター・川村明子さんと料理家・室田万央里さんが、暮らしながらパリを旅する外国料理レストラン探訪記。
《パリの外国ごはん ふたたび。》は川村さんによる、心に残るレストランの再訪記です。
今回は再び24時間の外出禁止が始まった現地から、《パリの外国ごはん そのあとで。》を。室田さんが「まみれて眠りたい」と言うほどのワンタンのレシピをご紹介します。

キノコだけの餃子(ギョーザ)がこんなにおいしいなんて、と、あくまでもミニマリストなLa Cantine des Tsars(ラ・カンティーヌ・デ・サールス)のロシアン餃子に衝撃を受けてからもう半年。またあんなシンプルにおいしい粉物が食べたい。

ここ数週間ずっと、料理教室のためにキムチを試作して何重にも重なる旨味(うまみ)と辛味を追求していたところ、なんとなく複雑な味に疲れていたのもあります。最近また寒いし、シンプルでそして何かこう優し~い、ほわほわ~んとしたものが食べたいと思ったのです。ほわほわ~んとした料理、それはワンタンだ(いつも唐突)。

そこで前回の韓国風お好み焼きで恋に落ちたジャガイモのでんぷん質。

あのほわっとした感じ、ワンタンにぴったりなんでないか。でも、またジャガイモというのも何だかつまらない。そうだ、菊芋でやってみよう!と思ったわけであります。

フランスではわりとメジャーな野菜、菊芋(トピナンブール)。その昔、戦争中にこればっかり食べていたから見たくもないとお年寄りの方に敬遠され、なんとなく廃れて忘れ去られていたのが、最近になって人気が再燃と聞きます。さっと火を通すとシャキシャキと、ゆっくり煮込むとホロリトロリ、何だか栗のような、アーティチョークのような深い味のある菊芋をすりおろしてみようと思ったのです。もし手に入らなかったらレンコンでお試しください。

ほわほわ~ん食感の幸せ。冷凍保存に便利な、肉なしワンタン

菊芋をすり下ろし、水を切ったらそこにブラウンマッシュルームとフレッシュなシイタケ、みじん切りの玉ねぎに生姜(しょうが)を少し。あくまでもシンプルにいつものようにハーブを入れたくなるのをグッと我慢。目指すはあのミニマリストロシアン餃子です。いや、キノコだけではなく菊芋も入っていますが。というかそもそも今回はワンタンですが。

たっぷりのお湯で重ならないように茹(ゆ)でて(私は中華鍋で茹でます)熱々に酢じょうゆ。最後にごま油たらり。コショウがりがり。ついハーブを乗せラー油を垂らしそうになる自分を制し、あくまでもシンプルに食べます。器の底にちょっと残った茹で汁と混ざり合った酢じょうゆがスープがわりです。

あーおいしい。ほっとする。うんうん、こんなのが食べたかったの。

ほわほわ~ん食感の幸せ。冷凍保存に便利な、肉なしワンタン

このワンタン、作った端から冷凍していくのがコツです。というのもおろした菊芋の水分が結構出るので皮が破けやすい。なので、その日に食べるものでもバットになるべく重ならないように並べて、冷凍庫へ。そうして好きなだけ取り出して茹でて食べます。

もちろんラー油も合いますし(生姜ラー油、ぜひお試しを!)。お好みのスープに浮かべてもおいしいです。でもまずは、茹でただけで酢じょうゆでどうぞ。つるりつるりと、あっという間におなかにおさまります。

写真は倍量で作っています。多めに作って好きな時に茹でておやつに食べたり、朝食にしたりなんとも使い勝手が良い。

菊芋ワンタン

ほわほわ~ん食感の幸せ。冷凍保存に便利な、肉なしワンタン

材料(2人分、30個分)

ワンタンの皮(できればやや厚めのもの) 30枚

中身の材料
・菊芋、またはレンコン 170g
・玉ねぎ 40g
・キノコ(今回はブラウンマッシュルームとシイタケ。どちらか一つでもいいし、エノキ、マイタケなどでも) 60g
・生姜 親指の先大

調味料
・片栗粉 小さじ1/2
・ごま油 小さじ2/3
・しょうゆ ひと垂らし
・塩 ひとつまみ
・コショウ(出来るだけ挽〈ひ〉きたて) 適量

タレの材料
・しょうゆ 大さじ2
・米酢 大さじ1
・ごま油 小さじ1
・コショウ(出来るだけ挽きたて、花椒〈ホアジャオ〉なんかがあったらますますいい) 適量

作り方

1.バットにクッキングシートなどを敷いてワンタンがくっつかないようにし、包み終わってすぐ茹でない場合は、冷凍庫にバットを入れられるスペースを作る。

2.菊芋またはレンコンをおろして、ざるで水気を軽く切る(他の野菜をみじん切りにする5分ほどの間)。

ほわほわ~ん食感の幸せ。冷凍保存に便利な、肉なしワンタン

3.玉ねぎ、生姜、きのこはみじん切りにする。

4.菊芋をギュッと手で押さえ水気を絞ったら、みじん切り野菜、調味料と混ぜる。片栗粉を加え混ぜたらすぐに包み始める。

5.タネをのせ、皮の縁を水でぬらして閉じ三角形に包んだら、なるべく重ならない様にバットの上に並べる。包み終わってすぐ茹でないのなら冷凍庫に入れて保存(凍った時点でバットから取り出し、ジップロックなどの袋に重ねて入れて冷凍保存すると場所をとりません。わたしはこの倍量作ってストックしておきます)。

6.お湯をたっぷり沸かした鍋に塩をひとつまみ入れ、サラダ油をひと垂らしして、ワンタンを茹でる。

7.中華鍋で茹でるとワンタンが重なりにくい。浮かんできてから2分ほど茹で、大さじ1、2杯の茹で汁が器の底にたまるかな、くらいの感じでワンタンを少し深さのある器にとる。

熱々に酢じょうゆをかけ、ごま油をたらーりひと垂らし、コショウをがりがり挽いたらすぐに食べます。このワンタンにまみれて眠りたい、というほど、ほわほわ~んです。たまにはこんなシンプルな味のワンタンもどうでしょうか。

ほわほわ~ん食感の幸せ。冷凍保存に便利な、肉なしワンタン

La Cantine des Tsars(ラ・カンティーヌ・デ・サールス)

21 Rue du Roule, 75001 Paris

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