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永瀬正敏フォトグラフィック・ワークス 記憶
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(103) もし、この場所へ行かなければ 永瀬正敏が撮ったカタール

国際的俳優で、写真家としても活躍する永瀬正敏さんが、世界各地でカメラに収めた写真の数々を、エピソードとともに紹介する連載です。つづる思いに光る感性は、二つの顔を持ったアーティストならでは。今回はカタールの港で撮った一枚。最初気乗りがしなかった場所で、思いもよらぬカットが撮れたというのです。

(103)  もし、この場所へ行かなければ 永瀬正敏が撮ったカタール

©Masatoshi Nagase

カタールの港を見下ろすカップル。
ここは伝統的な木造帆船“ダウ船”が集まる港。

ダウ船は板を固定するためにくぎなどを使わず、
タールやひもなどを用いて造る帆船だそうだ。

カタールを代表する建築でもある美術館「The Museum of Islamic Art」にお邪魔した際、
地元のコーディネーターさんにダウ船のことをうかがい、すぐ目の前の港にあるというので、
「まぁ見にいってみましょうか」ぐらいの軽い気持ちで向かった。

美術館の敷地のすぐ横に港はあった。
というか、美術館が港の中に建てられた感じだ。
港にはたくさんのダウ船が停泊し、行き交っていた。
カタールや近隣諸国の皆さんにとっても、この光景は珍しいのだろうか?
大勢の皆さんがその様子を見たり、カメラやスマホで撮影したりしていた。

その中にこのカップルがいた。
僕はダウ船の撮影をすぐに切り上げ、2人にレンズを向けた。

もやがかかった港を高台から見下ろしている2人の姿。
風になびく紅と白の衣装のコントラストが瞬時に目に入ってきて、
「すぐ撮りたい」と思ったのだ。

僕は最初、港へ行くことにあまり乗り気ではなかった。
コーディネーターさんが丁寧に説明してくれたので、
「まぁ2、3枚ダウ船を撮ってほかの場所へ移動しようか」みたいな感じで向かったのだ。

コーディネーターさんがここへ導いてくれなかったらこの写真は撮影できなかった。
あのまま「いや、別の場所に移動しましょう」と美術館を去っていたら、
この2人には出会えなかった。彼のおかげだ。

撮り終えた後、ひとしきり彼に感謝した。

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