人とのつながりが楽な「逃げ道」をふさいでいる 純烈リーダー・酒井一圭さん

世界中に広がったコロナ禍で、出歩くことも、人と会うことも、以前のようにはできなくなりました。だからこそ、大勢の人が、つながりについて考え直したようにも思えます。&M、&w、&Travelの3マガジンは、サイトリニューアルを機にマガジン横断インタビュー「つながる、ということ」を企画しました。
夢は紅白!親孝行!――。そんなスローガンをひっさげて、紅白歌合戦に3年連続出場を果たした男性歌謡グループの「純烈」。コロナの影響でライブのキャンセルや延期が相次ぎ、純烈名物のファンとの握手やハグはできなくなった。リーダーの酒井一圭さんは、急激な時代の変化にどんな思いを抱いてきたのか。人とつながることへの思いをインタビューした。
――緊急事態宣言が出る前の昨年2月、コンサートやライブの中止が相次ぎました。いち早く自粛の判断に踏み切った理由は。
純烈のライブには、中盤で客席に降りて、握手やハグをする「ラウンド」や、CDを買っていただいたお客様との写真撮影会などがあります。ファンには、高齢者の方々が多く、キャンセルをせざるを得ないと考えました。
社会に大きな変化の予感
コロナの影響で、これまでとは全く違う社会に変化していくだろう、という予感もありました。今後、大幅に活動が制限されれば、純烈を解散して、それぞれのメンバーが独自の活動をする道を選択せざるをえない可能性もある、と当時は考えていました。
強い危機感を抱いていたころ、NHKの「クローズアップ現代+」の取材を受けました。コンサートや舞台などイベント自粛が相次ぐなかで、「文化を守れるか」というテーマでした。グループを存続させたいが、存続させられない可能性もあることを率直に伝えました。
――ファンからの反響は。
「やめないで!」の一色でしたね。番組を見たワイドショーのリポーターの方々も取材に来てくださいました。そこでも、「100ステージぐらいキャンセルする状況だから、分裂する可能性はある」と伝えました。
一方で、「それは、100日空いているということだよね。うちの仕事をしてほしい」とテレビ業界の方々から声をかけてもらうきっかけになりました。

「純烈、大丈夫?」。マネジャーの携帯電話にリモート出演などの仕事のオファーをする電話が相次ぎました。追い詰められた状況でしたから、本当にありがたかったですね。その後は、十分に感染対策をした上で、映画の撮影やドラマの動画配信の仕事などに取り組みました。
酒井さん達メンバーにファンとしても逃げ道を塞がれてる感覚一緒に純烈を守り製作つくってる感じがする。楽な道に行きそうになるとメンバーの顔や努力が浮かぶしグッズやメンバーの後押し一緒に頑張れるパワーになってる。ちゃんと今はどこかで頑張らないことも大切。みんなの笑顔が私の逃げない理由の1つ。純烈の夢はファンみんなの夢。一緒に叶えるために逃げたくないのかもしれない。酒井さんが私達ファンを全力全開で見守ってくれてるのも1つの理由。