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京都ゆるり休日さんぽ
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自由でハイブリッドな「日本の履物」を提案する「履物関づか/岩倉AA」

「履物関づか」アトリエの片隅に積まれた取り付け前の鼻緒。レザーやスエードから古裂(こぎれ)まで素材はさまざま

「履物」と聞いて何を想像するでしょうか? 草履(ぞうり)や下駄(げた)のような和装の足元から、さっとつっかけて外に出るサンダル、屋外で足に履くもの全般ととらえる人もいるかもしれません。そのどれもが正解で、どれとも少し違う。そんな履物を発信する「履物関づか」とギャラリー「岩倉AA」(京都市左京区)を訪ねました。

暮らすように、小さな旅にでかけるように、自然体の京都を楽しむ。連載「京都ゆるり休日さんぽ」はそんな気持ちで、毎週金曜日に京都の素敵なスポットをご案内しています。

坂の上の倉庫跡に履物店 老舗の技と新感覚

木材倉庫を改装した空間。向かって左半分が履物をオーダーする「履物関づか」、左半分がギャラリー「岩倉AA」
木材倉庫を改装した空間。向かって左半分が履物をオーダーする「履物関づか」、右半分がギャラリー「岩倉AA」

叡山電鉄の出町柳と鞍馬の中ほどに位置する岩倉駅周辺は、山が近く、大学や学校の多いのどかな住宅地。観光客も少ないこの静かな土地で、坂の上にたたずむ倉庫跡が「履物関づか/岩倉AA」です。利便性が高いとは言い難い立地ながら、電車やタクシーを乗り継いで、訪ねてくる人の目的は何か。もちろん最初から「一生ものの草履をあつらえたい」という人もいるでしょう。けれどここを訪ねてくる多くの人は、知っているようで知らない、履物というものへの好奇心に駆られて、坂を上ってきているように見えます。

畳の小上がりが関塚さんの作業場。鼻緒に手を入れてフィット具合を確かめることで履き心地のよい草履に
畳の小上がりが関塚さんの作業場。鼻緒に手を入れてフィット具合を確かめることで履き心地のよい草履に

「制作がメインなので、鳥の声や雨の音を聞きながら作業できる、静かな場所がよかったんです」

そう話すのは、店主の関塚真司さん。木材倉庫だった建物を改装し、半分を履物のオーダーを受けるアトリエに、半分を関塚さんが選んだ衣服や服飾小物、日用品などを扱うギャラリーにしました。多彩な素材の台と鼻緒から好みの組み合わせであつらえてもらう草履は、トラディショナルな形ながら素材や配色が絶妙。台はレザー、ファブリック、桐(きり)や稲わら、鼻緒もレザーから古裂(こぎれ)まで、和洋や出自を問わずさまざまな素材を扱います。老舗の履物店で10年修業を積み、身につけた技術に、関塚さん独自の感性が加えられ「関づか」流の履物になりました。

草履の台はさまざまな素材がそろう。スエードやレザー、特別に仕立てたファブリックも
草履の台はさまざまな素材がそろう。スエードやレザー、特別に仕立てたファブリック
幅や甲高、長さなどを細かく測定し、一人ひとりに合った一足に仕上げる
幅や甲高、長さなどを細かく測定し、一人ひとりに合った一足に仕上げる

「当時の仕事のご縁で老舗の履物屋に関わらせてもらったら、なぜか草履の作り方を教わることになって。こんなに簡単な作りなのに、履き心地がよく、直しながら使える。『これを生業(なりわい)にしたい』と思ったんです」

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