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にっぽんの逸品を訪ねて
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一瞬の光景のとりこに “忘れられない風景5選”

清津峡渓谷トンネルの「Tunnel of Light」(マ・ヤンソン/MADアーキテクツ)

日常生活とは違った感動的な風景に出会えるのは旅の醍醐(だいご)味ですね。今回は過去の連載から、一瞬で心を奪われた忘れられない風景五つをご紹介します。雄大な大自然の営み、あるいは自然と人が一体となって創造した美しく不思議な光景をご覧ください。

連載「にっぽんの逸品を訪ねて」は、ライター・中元千恵子さんが日本各地の逸品を訪ね、それを育んだ町の歴史や風土を紹介します。

アートと自然が融合 清津峡渓谷トンネル

アートの力で自然の美しさがより際立つ、という体験をしたのが、新潟県南部の十日町市にある「清津峡渓谷トンネル」でした。

「清津峡」は信濃川の支流・清津川沿いに続く渓谷です。黒部峡谷(富山県)、大杉谷(三重県)とともに日本三大峡谷といわれ、国の名勝および天然記念物に指定されています。

道
「清津峡」へ続く温泉街の道

柱状節理が続くすばらしい景観を安全に楽しめるようにと建設されたのが「清津峡渓谷トンネル」。全長750メートルのトンネルを歩くと、3カ所の見晴所と終点「パノラマステーション」から峡谷の美しさが堪能できます。

入り口
清津峡渓谷トンネルの入り口
渓谷
パノラマステーションからは壮大な渓谷が見晴らせます

清津峡渓谷トンネルからの景観は、「大地の芸術祭 越後妻有(えちごつまり)アートトリエンナーレ2018」でさらに幻想的に演出されました。中国の建築家集団「マ・ヤンソン/MADアーキテクツ」がアート作品「Tunnel of Light」として改修。トンネル全体を潜水艦に見立て、見晴所とパノラマステーションで、外界を望む潜望鏡を表現した作品を制作したのです。

特に印象的だったのが終点パノラマステーションの「ライトケーブ(光の洞窟)」です。渓谷の沢水を張った床一面の「水盤鏡」と、トンネル壁面の半鏡面仕上げのステンレススチールが渓谷の風景を映し出し、無限に広がる空間を演出。渓谷の緑と幾何学模様のような柱状節理が360度に広がり、万華鏡のようです。

「Tunnel of Light」(マ・ヤンソン/MADアーキテクツ)の「ライトケーブ」
「Tunnel of Light」(マ・ヤンソン/MADアーキテクツ)の「ライトケーブ」。中央の球は渓谷に浮かんだ地球のようにも見えます

今年開催予定だった「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2021」は延期となりましたが、4月には「Tunnel of Light」の新作「Flow」が第2見晴所に公開されたそうです。画像の中心にある円形屋根の建物は、内部から渓谷が眺められるトイレです。

「Tunnel of Light」(マ・ヤンソン/MADアーキテクツ)の新作「Flow」。撮影Nakamura Osamu
「Tunnel of Light」(マ・ヤンソン/MADアーキテクツ)の新作「Flow」。撮影Nakamura Osamu

清津峡渓谷トンネルでは、繁忙期は入坑者数を制限して営業しています。期間によって予約が必要です。

■紹介記事はこちら
大地の芸術祭と里山探訪の拠点 「あてま高原リゾート ベルナティオ」

まるで古代遺跡 燈籠坂大師の切通しトンネル

幻想的な風景といえば、千葉県富津市の「燈籠坂大師(とうろうざかだいし)の切通しトンネル」もその一つです。

切り立った石壁が続くトンネルは、海外の古代遺跡のようで、歩き進むのは探検気分。夕暮れ時はオレンジの光が差し込み、光の世界へ誘われるようでした。

燈籠坂大師の切通しトンネル
燈籠坂大師(とうろうざかだいし)の切通しトンネル。光と石が織りなす幻想的な風景が見られます

名前にある「燈籠坂大師堂」は、東善寺(富津市竹岡)の飛び地境内地で、弘法大師が行脚(あんぎゃ)中に腰を休めたといわれるところ。このトンネルは参道として手掘りされたそうです。

高さ約10メートルの上部の四角く掘られたところは明治から大正時代にかけて、そこから下は昭和になって切り下げ(掘り下げ)工事が行われました。

手掘り独特の壁面の模様が、光に照らされて幻想的に浮かび上がります。思わずカメラのシャッターを切ってしまう場所でした。

切通しトンネル
思わずカメラを向けてしまいます

■紹介記事はこちら
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