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料理家・冷水希三子の何食べたい?
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炒め方を極めてジューシーに。ナスと豚バラのみそ炒め

料理家・冷水希三子(ひやみず・きみこ)さんが読者と私たち編集部のリクエストに応えて料理を作ってくれるという夢の連載。今回は夏野菜の代表、ナスをジューシーに仕上げる炒めもののコツを教えてもらいます。

―― 冷水先生、こんにちは。気温も湿度も高い日が多いですが、なんだかんだ言って冷えたビールがおいしいのは夏が近いって証拠ですね。

冷水 あはは。そうですね。日一日とビールのおいしさが増しています(笑)。

―― お酒は季節の移ろいのバロメーターですね(笑)。

冷水 ということは、今回のリクエストはビールがらみでしょうか!?

―― はっ。バレバレでしたか!?  そうなんです、夏本番を待ちきれない方々から、ビールと一緒に食べるお料理を教えて欲しいという声がやみません!

冷水 それは腕が鳴りますね~。

―― なかでも「特別なものじゃなくて、冷蔵庫にあるものでさっと作れるレシピが知りたい!」という声が多いです。完全に晩酌用ですね……。

冷水 じゃあ何か夏野菜を使ったお料理にしましょうか。

―― 野菜だとナスが好きです! ナスって油との相性がよくて、揚げても炒めてもおいしいですよね。でも、炒める場合はつい油を使いすぎてギトギトな仕上がりになってしまったり、逆に油を少なめにするとパサパサになったりして、意外と難しいような気がしています。

炒め方を極めてジューシーに。ナスと豚バラのみそ炒め
旬を迎えたナスはパンパンでおいしそう! 今日はシャキシャキ食感をプラスするためにピーマンも使います

冷水 ナスは火が通るまでに少し時間がかかる野菜なので、つい炒めている途中で油を足したくなりますが、ナスは油を吸い切ると外に出してしまうんです。だから仕上がりが油っぽくなってしまうのかもしれませんね。

―― 炒めている最中は「パサパサになったら大変!」と思って“追い油”をするんですけど、気づけば油ギッシュになっているんです。ナスって難しいですねぇ……。

冷水 ナスが吸収する油の量には上限があるので、それ以上加えてもあまり意味はないんです。炒めている最中にパサつきが気になる場合は水を加えればいいですよ。

―― なるほど!!

冷水 あとはナスに油が回ったら蓋(ふた)をして蒸し焼きにするというのも手です。

―― たしかに。よく考えたらナスはカリカリに仕上げる必要はないですから、蓋をしても問題ないですよね。

冷水 では、実際に作りながら手順を確認していきましょう。豚バラを使ったみそ炒めなんてどうですか? ビールにもご飯によく合いますし。

―― ビールが止まらない&ご飯泥棒のおかずですね!

炒め方を極めてジューシーに。ナスと豚バラのみそ炒め
豚バラの焼き加減はこんな感じ。少し焦げ目がつくくらいが香ばしくておいしいですよ。油は拭き取らず、後続のナス炒めに使います

冷水 ポイントは具材を炒める順番です。まず豚バラだけを炒めて一度取り出し、その後ナスを炒めます。

―― 分けて炒めるのはどうしてですか?

冷水 ナスは炒めるのにやや時間がかかるので、豚肉を一緒に炒めると火が入りすぎてパサパサになってしまうんです。

―― おっしゃる通りですね……。

冷水 豚肉は表面に少し焦げ目がつく程度に炒めてください。取り出したらフライパンの油はそのままに、油を足さずにナスと香味野菜類、赤唐辛子を炒めていきます。

―― 豚バラから出たおいしい脂で炒めていくんですね。でも脂の量が少なくてちょっと不安になります……。

炒め方を極めてジューシーに。ナスと豚バラのみそ炒め
ナスに油が回ったら蓋をして蒸し炒めに。油を足さなくてもしっとり仕上がります

冷水 ここで油を追加したくなる気持ちはわかりますが、グッとこらえて。これくらいの量でもナス全体にちゃんと油は回りますからね。

―― 初歩的な質問で恐縮なのですが……、「油が回る」というのは具体的にどういう状況を指すのでしょうか?

冷水 ナスの表面が油でツヤツヤしていたら大丈夫です。

―― おお、紫の部分はたしかに光っていますね。でも皮のない白い部分はちょっと乾いているような……。

冷水 その部分はしっかりと油が入っていなくて大丈夫です。そこを油で湿らせようと思うから“追い油”をしたくなっちゃうんです。

―― これまたおっしゃる通りでございます……。でもどうしたら……?

冷水 そこで登場するのが蓋です。蓋をして蒸し炒めのような感じにするとナスの水分が出てきて、だんだんしっとりとしてきます。時々ひっくり返しながら5分ほど炒めると、油を足さなくても全体的にちゃんと火が通っているでしょう?

炒め方を極めてジューシーに。ナスと豚バラのみそ炒め
調味料はあらかじめ合わせておいて投入。バラバラに加えると味にムラができたり、食材に火が通りすぎたりするので一気に手早くがポイント

―― おお! ナスがくたっとしていて、でも油ギッシュになっていない! 問題は油分じゃなくて水分だったんですね。

冷水 その通りです。ナスに火が通ったら豚肉を戻し入れ、合わせ調味料を加えて混ぜながら炒め合わせます。今日はここで生のピーマンも加えて仕上げますね。

―― ピーマンはここで投入ですか? ものすごくさっと炒めですが……。

冷水 ピーマンはシャキシャキした食感を楽しみたいので、このタイミングがベストなんです。爽やかな青みと苦味(にがみ)も残したいので。

―― なるほど!

冷水 さあ完成です。どうですか? これまでのナスの炒めものと何か違いを感じますか?

―― なんというか……。ナスがジューシーで、かつ軽やかといいますか……。これまではナスをかんだときに油がじゅわ~っと染み出してくる感じがあったのですが、今日は油じゃなくてナス本来の甘さとか風味があふれ出てくる感じです。

冷水 よかったです。

―― ナスはナスの味、豚肉は豚肉の味がちゃんとしていて、それをみそが上手につないでくれているという感覚です。今まで私が作っていたナスのみそ炒めは、ナスと油とみそを力業でまとめているような感じでした(笑)。

冷水 そういうパンチのあるお料理も、たまに食べたくなりますけど、旬の野菜を使うならせっかくなので素材の味を生かして味わいたいですよね。

―― そうそう、ピーマンが入っているのもすごくいいなと思いました。お肉とみそを食べ続けているとちょっと重たいな……と感じるときが。そこですかさずピーマンが爽やかな苦味とシャキシャキ食感を加えてくれるので、口の中がいったんリフレッシュできるような感じがします。

冷水 そう、まさにそこを感じていただきたくて。ぜひピーマン入りで作っていただけるとうれしいです。

ナスの豚みそ炒め

材料(2人分)

  • ナス
    2本
  • ピーマン
    2個
  • 豚バラ肉(焼き肉用か薄切り)
    60g
  • 赤唐辛子
    1本
  • ごま油
    大さじ1

A

  • ネギ
    5cm
  • しょうが
    1片
  • にんにく
    1/2片

B

  • みそ
    20g
  • 大さじ1
  • 大さじ1
  • みりん
    小さじ1
  • 砂糖
    小さじ2弱

作り方

  • Aの材料はみじん切り、Bの材料は混ぜ合わせておく。
  • ナスは3cm幅くらいの乱切りにして水にさらす。ピーマンは一口大に切る。豚バラ肉は5cmほどに切る。
  • フライパンにごま油を入れ、中火で豚バラ肉を焼いて取り出し、水を切ったナスとA、種をとりのぞき刻んだ赤唐辛子を加え、油が全体にまわったら蓋をして時々ひっくり返しながら5分ほど炒める。
  • 3に豚肉とピーマンを入れBの調味料を加え、炒め合わせる。
料理家・冷水希三子のレシピ

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料理家・冷水希三子のレシピ

なんでもない毎日のごはんのヒント、特別な日の特別なひと皿、この人と食べるごちそう、あるいは遠くのあの人が喜ぶお料理は……?
冷水希三子さんがいろいろな料理のレシピと作り方を教えてくれます。

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