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池松壮亮×オダギリジョー「国や言葉を超えて感じた映画の可能性を信じたい」 映画『アジアの天使』

私たちは、乗り越えなければならないものと闘い続けてきた。長期の自粛生活に終わりが見えつつある今、一つの映画が公開される。石井裕也監督の最新作『アジアの天使』。韓国を舞台に日本と韓国の2家族が繰り広げるロードムービーは、今の空気感に寄り添った作品と言える。本作に出演しているのが、俳優の池松壮亮さんとオダギリジョーさん。初の本格共演を果たした本作で感じた俳優としてのお互いへの思い、海外での撮影の苦労、そして本作のテーマでもある言葉が持つ力について話を聞いた。

映画『アジアの天使』で共演した、池松壮亮さん(左)とオダギリジョーさん(右)
映画『アジアの天使』で共演した、池松壮亮さん(左)とオダギリジョーさん(右)

価値観、常識の行き止まりの中で再生に向かう物語(池松)

物語は、池松さん演じる主人公・剛が息子とタクシーに乗るシーンから始まる。剛は妻を亡くしたシングルファーザーで、韓国で輸入業をする兄からビジネスを持ちかけられ渡韓する。兄・透を演じるのがオダギリさん。小説家で真面目な弟といい加減で浮雲のような兄、対照的な兄弟が印象的だ。

池松:剛は小説家を生業としていて、矜恃(きょうじ)と不安定さ、脆(もろ)さや妻を亡くした過去など、様々なものを抱えて生きています。オダギリさん演じる兄と久々に会い、息子を連れて韓国という地で人生の再出発を目指す中で、自分の小さなこだわりや、知らぬ間に縛られてきた価値観が解体され、もがれていく。過去に囚(とら)われる男が、未来を怖がる女性と出会い、共に生きていくという一つの大きな柱があります。様々な価値観、常識の行き止まりや違いを拒む分断が起こる中で、互いの違いを認め合い、手を組み、最終的に再生へ向かいます。

オダギリ:自分が演じた役を説明するのがすごく苦手なんですよ(苦笑)。撮影期間はもちろんその役と共に生きているので、そのキャラクターのことは一番よく分かっているつもりですが、撮影が終わったらスッと別れてしまうので、『昔の彼女の話』みたいな感覚で(笑)。だから、透のことはよく分からないんです(苦笑)。(不眠症の透が剛の息子と添い寝するシーンを見て「愛が足りていない人物では?」と伝えると)なるほど、確かにそういうヤツかも知れませんね(笑)。

『アジアの天使』より (c) 2021 The Asian Angel Film Partners
『アジアの天使』より (c) 2021 The Asian Angel Film Partners
 
NEXT PAGE何が起こるか分からない。スリルのある現場で底力が試される(オダギリ)

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