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「意外」が相次いだEV走行会 イタリア人と環境対策車の親和性は?

電気自動車ツーリング会「eレイド」で。フォード・マスタング・マッハEにテスラ・モデル3、ヒュンダイ・コナ・エレクトリックが続く=2021年6月12日、伊シエナ

イタリアの路上でも、目にする頻度が高くなってきた電気自動車(EV)。2021年6月中旬、EVのみのツーリング会「eレイド」が企画された。その4日間・1000キロメートルにわたる行程のハイライトであるトスカーナ州シエナで、筆者は参加者に話を聞くことにした。欧州諸国のなかで必ずしもEVに好環境とはいえないイタリア。果たして、ドライバーとの親和性は――。

EVに対する「先入観」を乗り越えろ

イベントの趣旨には「EVに対する先入観を克服する」と記されていた。発案者のダニエレ・パーピ氏は、かつてヤマハのイタリア法人勤務中にモータースポーツ系イベントの経験を積んだ人物である。先入観とは?

「EVに限らず、人は未知のものに対して先入観を抱くものです。EVの場合もそれは同じ」と語る。

オーガナイザーのダニエレ・パーピ氏(左)と、タルガ・テレマティクス社のアドリアーノ・スカルデッラートCEO
オーガナイザーのダニエレ・パーピ氏(左)と、タルガ・テレマティクス社のアドリアーノ・スカルデッラートCEO(右)

パーピ氏の言葉を補足してくれたのは、彼の長年の友人で企画に携わったカルロ・サバッティーニ氏だ。

「イタリアでEVに対する先入観とは『難しい』『所詮(しょせん)、街乗り用だ』『航続距離が短いので、長距離やバカンスには向かない』といったものです」

カルロ・サバッティーニ氏と「キアeソウル」
カルロ・サバッティーニ氏と「キアeソウル」

スマートモビリティー専門サイト「Dムーヴ」が調査機関Matthias Schmidtのデータとして掲載したところによると、イタリアにおける2020年上半期のプラグイン・ハイブリッドなどを含まないEVの販売比率はわずか1.7%。1位で48.2%のノルウェーに大きく水をあけられている。

参考までに、2021年5月におけるイタリア国内EV登録台数は5163台で、1位はフィアット500eの1030台、2位はスマート・フォーツー・エレクトリックの641台、3位はルノー・トゥインゴEテック・エレクトリックの513台だった(データ出典:UNRAE)。

同時に「イタリアには訪問すべき素晴らしい街、文化、そして郷土料理が、数々あります」とサバッティーニ氏は語る。そこでイタリア屈指の名勝地をEVで訪ねる企画につながったという。そのためにイタリア政府観光局の監修も仰いだ。

ピサのドゥオモ広場に到着したeレイド参加車たち(e-raid提供)
ピサのドゥオモ広場に到着したeレイド参加車たち(e-raid提供)

参加車両は「欧州連合(EU)域内で継続販売されているEV」である。1日あたりの走行距離は166~288キロメートルだ。4日間の会期中、参加者には協賛企業である大手電力会社系エネルギー・プロバイダー「エネルX」社から、充電ステーション用カードが貸与された。つまり、会期中のチャージは費用に含まれるかたちがとられた。

実際の参加車両は12モデル18台だった。後日筆者が調べてみたところ、最も高額なモデルは、ジャガーIペース(イタリアの標準モデル価格で8万2460ユーロ。日本円に換算すると約1090万円)、最も手頃なモデルはプジョーe-208(同2万8800ユーロ、約380万円)であった。最もバッテリー容量が大きいモデルはフォード・マスタング・マッハEの99kWh、最も容量が少ないのは、いずれもステランティス系ブランドであるプジョーe-208/シトロエンeC4/オペル・モッカe/DS3 クロスバックEテンスの50kWhだった。満充電からの航続距離(WLTPモード)が最も長いのはマスタング・マッハEの540km、最も短いのはDS3 クロスバックEテンスの300kmであった。

シエナ旧市街にやってきた参加車。「ジャガーIペース」
シエナ旧市街にやってきた参加車。「ジャガーIペース」

参加各車には、パートナー企業「タルガ・テレマティクス」社によって、GPSを介した遠隔型データ収集機器が装着された。もともとはレンタカー用に開発されたデバイスだが、各車両のエネルギー消費量を詳細に測定することで、参加者がEVを最適に使用する能力を高めてもらうことを目指した。

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