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イタリアの美意識と良心 「アレッシィ」の1世紀

アレッシィ・ミュージアムには開発過程のプロトタイプも並ぶ。フィリップ・スタルクのシトラススクイーザー「ジューシーサリフ」の部(Alessi提供)

家庭用品メーカー「アレッシィ」が2021年で創業100周年を迎えた。イタリア製品を紹介するうえで、また応用美術史の研究に欠かせないこのブランドの歴史を振り返るとともに、真の価値を在住者視点からあらためて語る。

100周年を記念してイタリアで展開中の「アレッシィ・ヴァリューズ・コレクション」のイメージ画像(Alessi提供)
100周年を記念してイタリアで展開中の「アレッシィ・ヴァリューズ・コレクション」のイメージ画像(Alessi提供)

草創期のアレッシィ

舞台はミラノの北西約100kmオルタ湖畔の町、オメーニャ。1921年、ジョヴァンニ・アレッシィはFAO(Fratelli Alessi Omegnaオメーニャ アレッシィ兄弟社)を設立する。真鍮(しんちゅう)や洋白(銅合金)の鋳造を得意としたジョヴァンニは、英国とオーストリアの高品質な製品に触発された家庭製品を手掛けた。

アレッシィの前身であるFAO創業(1921年)時代の社屋(Alessi提供)
アレッシィの前身であるFAO創業(1921年)時代の社屋(Alessi提供)

やがて長男カルロが製品の設計に参画。彼は30年代中盤から45年にかけて、ほぼ全ての製品デザインを手掛けた。軍需生産を強いられた第2次世界大戦中を経て、戦後は新たなイタリアン・デザインの姿を模索しながら、独自のブランドイメージ構築に着手する。

1930年代から45年まで製品デザインのほとんどを手掛けたカルロ・アレッシィ(Alessi提供)
1930年代から45年まで製品デザインのほとんどを手掛けたカルロ・アレッシィ(Alessi提供)

50年代に入ると、ステンレスの可能性に活路を見出す。当時誕生した代表的製品として、スチールワイヤを巧みに用いたフルーツバスケットがある。ただしこの時期はアルフラ(Alessi Fratelliアレッシィ兄弟の略)のブランド名のもと、ホテル、リストランテ、バールといった業務用品に注力。カルロおよび彼の弟エットレが経営の舵(かじ)をとった。

スチールワイヤを用いたフルーツバスケット(Alessi提供)
スチールワイヤを用いたフルーツバスケット(Alessi提供)
アレッシィ兄弟社の社屋と従業員たち。1930年代(Alessi提供)
アレッシィ兄弟社の社屋と従業員たち。1930年代(Alessi提供)

参考までに、カルロの夫人ジェルマーナは、イタリア家庭で一般的なコーヒー沸かし器「モカ・エクスプレス」の発明者として有名なアルフォンソ・ビアレッティの娘であった。

往年のアレッシィ工場内(Alessi提供)
往年のアレッシィ工場内(Alessi提供)
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