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国境なき衣食住
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派遣された紛争地での大問題 虫が怖い私

2014年南スーダンに派遣されたとき。劣悪な環境で生活を送る人たちを巡回し、特に子供の栄養失調の調査を行った/写真提供=MSF

ヘビ、サソリも 履物に目を配る

ところで遭遇するのは虫だけではない。2014年の南スーダンでの活動中に予期せぬ戦闘が始まってしまい、緊急避難をして野外でのテント生活を強いられてしまった。もうもはや何が出没するのか分からない状況だった。ある夜、寝ている私の身体にもぞもぞと動く弾力のあるものを感じ取り、恐怖で凍り付いた。その正体は世間的には可愛いと言われているハリネズミだったが、何が相手であれ、睡眠中はせめて安心・快適さを確保すべく、とにかく蚊帳(かや)に隙間ができないよう徹底することを決意した。

派遣された紛争地での大問題 虫が怖い私
栄養失調の調査のため、「命の腕輪」と呼ばれる測定帯を使用して子供の腕の太さを測っている白川さん/写真提供=MSF

サソリを一度シリアで目にしたことがある。当時、気を向けなくてはいけなかったのは非常に厳しいセキュリティと、その中で行う医療活動であり、それだけでも脳内が満杯であるのに、その上サソリなどという日本人の私にとっては未経験の生物が現れたところで気に留める余裕などない。見なかったことにしておくというのも一つの戦法ではあるが、サソリの潜入防止のために靴をやめサンダルに変えた。

ところが履物は必ず靴にしなくてはならないと指示される場所もある。ヘビ対策のためだ。毒ヘビにかまれることは命にかかわる深刻な問題で、MSFの救急現場では珍しいケースとは言えない。そしてヘビと言えば、南スーダンにインフラづくりや安全管理などを担当するロジスティシャンとして派遣されていた人から、「コブラ退治係」の話をつい最近聞かされた。

そのプロジェクトでは、コブラが出没したら、その退治係たちが鉄パイプでやっつけるらしい。それが伝統的な方法なのか、実際に正しい方法なのかは完全に私の知識外の話であるが、そういえば、スリランカでも病院内にコブラが出没したことがあり、掃除係の若い男の子たちが長い棒を持ってすごい勢いで追いかけ回す姿を覚えている。

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