永瀬正敏フォトグラフィック・ワークス 記憶
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(122) よく見ると少年は 永瀬正敏が撮ったイラン

国際的俳優で、写真家としても活躍する永瀬正敏さんが、世界各地でカメラに収めた写真の数々を、エピソードとともに紹介する連載です。つづる思いに光る感性は、二つの顔を持ったアーティストならでは。今回はイランで撮った男性と子供。状況は、永瀬さんがカメラを向けた理由とは、ちょっと違う方向へ……。

©Masatoshi Nagase
©Masatoshi Nagase

「おつかいでも頼まれたんだろうな」

最初はその光景をほほえましく思い、カメラを向けた。

壁紙だろうか、テーブルクロスだろうか、ロールになっている布を抱えた男性の前にひとりの少年がいた。

「うん?」
最初は少年が買い物をした後、お釣りをもらっているんだろうと思っていたが、
よく見るとその男性が少年にお金を渡している。
お金を受け取った少年は、すぐに駆け出してこの広場の反対側へ向かった。
そしてこの場に置いてあった別のロールになっている布を抱えて、
行き交う人々に声をかけていた。

おそらく2人は親子、もしくは兄弟なのだろう。
この少年は幼いながら、もう家計を助けているのだ(想像ではあるけれど)。

イランにやってきて、彼のような子供たちがたくさん働いているのを目にした。
このように、子供ながらにして働いている、もしくは働かざるをえない子供が、世界中にたくさんいる。
僕も家計の戦力になっている子供たちをいろんな国で見てきた。

僕自身は幼少期、働くなんてことはみじんも考えずに過ごしてきた。
そのことは両親に感謝するべきなのだろう。
友達と遊んだり、漫画を読んだり、小学校に通って日々を過ごしたり、いたずらしたり、両親に甘えたりしてばかりいた。
いわゆる子供らしい幼少期を過ごしてこられた。

さまざまなことを目の当たりにするのも、旅をして直面する現実だ。

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