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1億2800万円の理由――日産GT-R50 byイタルデザインの製造工程を見た

ボディーサイドの結合。4人がかりで息を合わせて行う=2021年7月、イタリア・トリノ県のイタルデザイン社ニケリーノ工場で

日産自動車とイタリアのデザイン開発会社「イタルデザイン」が共同開発した高級スポーツカー「GT-R50 by イタルデザイン」の試乗記は、2021年3月11日の本欄で記した。その製造工程を見ないかという興味深い誘いが舞い込んだ。取材は、世界のジャーナリストで初、ということらしい。そこで、ふたたび筆者は北部トリノに赴いた。

【動画】日産GT-R50 byイタルデザインの製造工程に密着

トリノの車体職人「鉄と会話する毎日」

イタルデザイン社のアジア・中東地域ビジネス開発マネジャー、アンドレア・ポルタ氏は、あいさつもそこそこに切り出した。「今日は、なぜこのクルマに99万ユーロ(筆者注:約1億2800万円。2021年7月末換算)のプライスタグが付いているのか、おわかりいただけると思います」

日産GT-R50 by イタルデザイン。世界限定50台
日産GT-R50 by イタルデザイン。世界限定50台

日産GT-R50 by イタルデザインは、同社の3拠点に作業を分散して造られている。まず案内されたのは、車体製作を担当するトリノ郊外ニケリーノ町にある工場だった。自動車の製造現場と思えぬ広々とした通路、清潔な床、そして広い明かり取りの窓が印象的である。

日本から運ばれた日産GT-R NISMOは分解そしてルーフ切除後、車体の板金作業が始まる。ニケリーノ工場で
日本から運ばれた日産GT-R NISMOは分解そしてルーフ切除後、車体の板金作業が始まる。ニケリーノ工場で

金属をたたくハンマーの連続音が聞こえてきた。レーザー切削と成形機を経たあとのドア外板パネルを、数人の板金工が丁寧に仕上げている。トリノの車体職人たちが自身に合わせたハンマーを使っているのは有名な話だ。同様に「当て盤」といわれる工具も、各自の使いやすさに合わせて特製されている。同じ鉄板でも温度など各種条件によって、日々質が変わる。「毎日、鉄と会話しながら仕事を進めているのです」と現場の責任者は語る。

ドア外板パネルの作業。金属板はレーザー切削と成形機を経て、熟練職人の手に託される。ニケリーノ工場で
ドア外板パネルの作業。金属板はレーザー切削と成形機を経て、熟練職人の手に託される。ニケリーノ工場で

説明によると、日産自動車にもかつて同様の職人が存在したが、時代が変わってすでに大半は退職してしまった。トリノのこうした職人たちは、超少量生産車造りにおいて、貴重な存在なのである。完成したパネルは、自動三次元測定機でドア外板パネルだけでも1時間半をかけて300カ所のチェックを受ける。

自動三次元測定機による検査。ニケリーノ工場で
自動三次元測定機による検査。ニケリーノ工場で
NEXT PAGE熱き人々によって組み上げられるGT-R50

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