THE ONE I LOVE
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Chara、Ryohu、BREIMEN……etc. AAAMYYYが選ぶ「愛がこぼれ出ている人たち」のプレイリスト

こんな時代だからこそ、愛を聴きませんか、語りませんか──。実力派アーティストが“愛”にまつわる楽曲を紹介する連載「THE ONE I LOVE」。

今回は、Tempalayのキーボーディストとして活動し、8月18日に2ndソロアルバム『Annihilation』をリリースした、AAAMYYYによる選曲。あえて親交のあるミュージシャンの作品のみに絞って選んだというプレイリストは、自身のボーダーレスな行動範囲をそのまま反映するかのように、多岐にわたるジャンルの楽曲が並んでいる。セレクトの基準は「愛があふれすぎて、こぼれ出ている人たち」とのこと。彼女自身がそこにどんな愛を感じているのか、詳しく話を聞いた。

〈セレクト曲〉
01. Chara「片想い」
02. Ryohu「Rose Life」
03. BREIMEN「赤裸々」
04. MIZ「春」
05. AAAMYYY「AFTER LIFE」

■Chara「片想い」

“愛”という選曲テーマをいただいて、最初に思い浮かんだのがCharaさんでした。彼女の曲はどれも愛を歌うものですけど、中でもこれがすごく好きなんです。曲全体から愛のオーラを感じるし、優しさがにじみ出ていますね。「片想い」というタイトル通り“かなわぬ恋”を歌った曲ですが、「それもいとをかし」みたいな、そういう愛を感じます。Charaさんとはプライベートでも仲良くさせていただいていて、よくおうちにお邪魔するんですけど、いつも母親のような愛情を注いでくださるんです。それでいて、ずっと“恋する少女”のような人でもあり、そこがとてもすてきだなと思います。

ボーカリストとしては、Charaさんも私もウィスパー系で「声が似ている」と言われることもありますし、影響は少なからずあると思います。お会いする前からもちろん曲は知っていましたし、無意識に影響を受けているところもあるのかなという気はしますね。言葉選びの柔らかさや 、詩的な部分などは共通点かなと思います。ミュージシャンとしても人間としても、すごく尊敬できる人ですね。

■Ryohu「Rose Life」

Ryohuくんに子供が生まれるとき、彼が家族へ向けて書いた曲です。Ryohuという人は生き方が本当にカッコよくて、ここぞという大事な場面でしっかり本領を発揮するし、めちゃくちゃ愛にあふれている人でもあります。中でもこの曲に関しては、ここまでダイレクトなラブソングは今までなかったので、意外な一面を見た気がしてすごくグッときました。

この曲には私も携わらせてもらっているんですけど、最後のバースは歌詞もメロディーも私がデモで送ったものをそのままRyohuくんが歌っているんです。本来あまりメロディーを歌わない人なのに、家族のためならそういう新たな挑戦をためらいなくやってしまう。そのさまに愛をひしひしと感じる曲ですね。

■BREIMEN「赤裸々」

この曲は「赤裸々に話す」ということがテーマになっていますが、これを書いた(高木)祥太はまさしくTempalayにそれを持ち込んでくれた人なんですよ。彼がTempalayのツアーでサポートミュージシャンとしてベースを弾いてくれたおかげで、バンドがまとまったというのがあって。Tempalayのメンバーはみんな口下手なところがあって、変なプライドも持っていたりする。そこに祥太が「腹割って話そう」みたいなバイブスを持ち込んでくれて、うまいこと回り始めるきっかけを作ってくれたんですよね。ありがとうっていう気持ちです。

BREIMENというバンドはとにかく仲間愛がすごすぎて、チーム全体からあふれ出る愛を感じます。なんせ携わる人たちが家族、兄弟、親戚、その友達の兄弟とかにまで派生するくらい、全員が全員をいとおしく思い合っているような感じで。血の通った人間同士の対話であったり関係性であったりをすごく大事にしていて、それをより高めてくれる人たちですね。音楽のスキルもメンバー全員すごく高くて、いろんなジャンルの音楽を幅広く聴いている人たちだと思います。音楽全般への愛もすごく感じますし、その結果としてこの独特な音ができあがっているのかなと感じますね。

■MIZ「春」

MONO NO AWAREの玉置(周啓)くんと(加藤)成順くんが2人でやっているユニットの曲で、“そこにあるすべて”を愛している感じがありますね。“情景愛”とでも言ったらいいんでしょうか。なんとなく、外で元気に遊んでいる我が子を見つめる母親のような気持ちになってしまうフシもあるんですけど、成功したり失敗したり、笑ったり泣いたりといった事柄すべてをひとつの“いとおしさ”に落とし込んだような曲だと思います。これはベトナムで録音したらしいんですけど、その空気感や情景も見えてくるような音で。ギターとかちょっとズレてたり、ちょっとした息遣いもそのまま入っているところが好きです。猫にこれを聴かせると寝ます。

MIZの歌詞はほかの曲も同じくらい短くて、すべてを説明しきらずに、ただそこにあるものを言うだけみたいな感じなんです。それによって、ファンクなどにも通ずる陶酔、身を委ねられる感覚が生まれているような気がします。

自分の今回のアルバムで言うと、「Utopia」が比較的その方向性ではあるんですが、私はどちらかというと歌詞にいろいろ投影してしまうタイプ。今回はとくに長い詞が多いですね。思っていることをため込んでしまう“蓄積型”の人間なので、それを歌詞として吐き出さないとダメみたいな部分もあるんですよ。生き方としてそれをやる必要がなくなったときには、より純粋に音楽を楽しむための表現に変わっていくのかなと思います。

■AAAMYYY「AFTER LIFE」

自分の死生観を、できるだけ詳しく書いてみた曲です。誰かが死んでしまったりすることに対する理解がまだ及ばなくて、いつまでたっても慣れない。“正解”がずっとわからないトピックだと思います。ひとつずつ理解を積み重ねていくしかないし、だからこそ語られ続けるテーマなのかもしれません。この曲はトラックから作り始めたもので、当初から「こういう歌詞を乗せよう」と考えていたわけではなかったのですが、メロディーと歌詞を作る段階で近しい友達が亡くなってしまったんです。だからそういうことを考えざるを得なかったというか、自然とそういう歌詞になっていった気がします。

たとえばお葬式で、「このおじいさんは大往生だったから幸せだったね」というようなことが言われたりしますよね。でも本来それは本人にしかわからないことだから、「周りがそう判断するのは何か違うかも」と思ったりして。人は周りから功績を認めてもらうために生きているのではないと思いますし、自分が「幸せでした」と思って死ねるなら、誰がなんと言おうとどうでもいい。もちろん、周りの人がどう判断するかも自由ですけど、それはあくまで個人の価値基準に照らした評価に過ぎない。私が他人の生き方を判断するときも、そのことを理解した上で判断したいです。

トラック自体に関しては、「心地いい転調をこれでもかというほど入れたい」という欲求から作っていきました。自分は音楽理論とかはわからないんですけども、とにかく気持ちよく転調しようと。ダンサブルな音楽でよく使われる、バイブスを上げるための転調とは少し意味合いが違うと思いますね。

とはいえ、実はあまり音楽を聴かないタイプなので、いま主流の転調がどういうものなのかわからないですし、比較もできないんですけど。あと、賛美歌のように響くオルガンの音については、最初からそれを狙ったわけではないんですが、最終的には意識しましたね。賛美歌って、悲しいことを歌ってもだいたい“救い”になるから、何かそういう要素が欲しいなという思いはありました。

(取材・文/ナカニシキュウ、企画制作/西本心〈たしざん〉)

★他のアーティストのインタビューはこちら

■AAAMYYYセレクト「THE ONE I LOVE」プレイリスト
■AAAMYYY『Annihilation』
Chara、Ryohu、BREIMEN……etc. AAAMYYYが選ぶ「愛がこぼれ出ている人たち」のプレイリスト
PROFILE
AAAMYYY

エイミー/1991年生まれのミュージシャン。主にソロのシンガー・ソングライター、および3人組ロックバンド・Tempalayのキーボーディストとして活動。そのかたわら、TENDREやRyofuなどのサポート、アーティストへの楽曲提供、フィーチャリングボーカルとしての参加など、コラボレーションの機会も非常に多いことで知られる。特徴的なウィスパーボイスを駆使したボーカル、先進的でハイクオリティーなトラック、中毒性のある個性的なメロディー、詩的かつ観念的なリリックなどで総合的に高い評価を得る。

【関連リンク】

AAAMYYY
https://aaamyyy.jp/

AAAMYYY//エイミー (@amy0aaamyyy) · Twitter
https://twitter.com/amy0aaamyyy

AAAMYYY | Warner Music Japan
https://wmg.jp/aaamyyy/

Tempalay
https://tempalay.jp/

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