&w

リノベーション・スタイル
連載をフォローする

〈233〉好きなものはたくさんあってもいい。居場所を作って一緒に暮らす

Nさんご夫妻(40代)
東京都杉並区 / 68.15㎡ / 築45年 / 総工費1,100万円

    ◇

洋服好きなNさんご夫婦。まずは、たくさんお持ちの洋服をどのように収納するのかが、今回のお宅のメインテーマになりました。ものをできるだけ少なくしたいと思うミニマリストが注目されていますが、好きなものをたくさん持って大事にしたい人も少なくありません。

元々持っていた洋服は、タンス6棹(さお)分くらい。洋服以外にも靴、帽子などかなりの数がありました。お二人が今まで住んでいた家は収納が点在していて、どこに何があるのか把握しにくく、コーディネートするときも不便でした。まずは、洋服や小物の収納場所に、どのくらいの広さを確保するのかを相談しました。

〈233〉好きなものはたくさんあってもいい。居場所を作って一緒に暮らす
寝室とクローゼットはやさしいアーチ開口で結ばれている。 お出かけ支度の距離感も短くスムーズに

新しい家では、全てが同じ場所に見やすく収納でき、コーディネートしやすい余裕のあるクローゼットを希望されました。ただ、クローゼットを広くしてしまうと、生活するスペースが狭くなります。LDKはゆっくりくつろげるように、ある程度のゆったり感も欲しい。そこで、持っている洋服、靴、帽子などの分量から必要最小限のクローゼットの広さを割り出し、個室は寝室だけ。LDKをできるだけ広くするプランを提案しました。

クローゼットは玄関の土間から入れるようにし、LDKへ通り抜けができるウォークスルータイプです。洋服や靴がぴったり収まるオープンな棚を設置し、お店でディスプレーされているように収納。回遊性と風通しを考えて、クローゼットにはドアはつけませんでした。家全体の4分の1ほどの広さにしましたが、開放的な雰囲気のためか、圧迫感はありません。

〈233〉好きなものはたくさんあってもいい。居場所を作って一緒に暮らす
整うことの美しさ。心も空間も同じです

実はプランを進めていく中で、クローゼットの中に移動できない配管があることがわかりました。通常、配管は壁で囲むなど隠しますが、それではLDKへの通り抜けができなくなります。そこで、あえて隠さないことにして、黒くペイント。デザイン性のあるバーのように見えて気にならないし、ウォークスルーも実現できました。

何をどこにしまうかまで考えてクローゼットを作ったおかげで、LDKには洋服がはみ出すことがなく、リラックスできる場所になりました。一角には畳の小上がりを設け、ごろ寝をしてくつろいだり、友人や両親が来たときに宿泊できたりと、フレキシブルに使えるスペースにしました。小上がりの下は収納スペースになっていて、クローゼットにはしまえない布団や季節外の家電などを収めています。

〈233〉好きなものはたくさんあってもいい。居場所を作って一緒に暮らす
壁面には、ディーター・ラムスがデザインした「ヴィツゥ(Vitsœ)」の606 ユニバーサル・シェルビング・システムを、イギリスより直輸入した。 実用的で美しく、主張しない誠実さ

LDKのもう一つの特徴は、テレビ周りの収納に使用しているイギリスの「ヴィツゥ(Vitsœ)」の606 ユニバーサル・シェルビング・システム。20世紀を代表するデザイナーのディーター・ラムスが手がけたものとして、1960年に発売以来、世界中で愛用されているシェルフです。NさんがLDKの壁につけることを希望され、自身でイギリスから取り寄せました。収納するもの、場所によって組み合わせが変えられるシェルフなので、Nさんらしく、美しく機能的なLDKになりました。

好きなものは、たくさん持っていてもいいんです。それぞれのものの居場所を作れば、管理がしやすく、LDKが侵食されることもありません。ものを大切にする暮らしは、住んでいる人も心地良いと思います。

間取りとリノベーションの写真のつづき(写真をクリックすると、各部屋をご覧いただけます)

Nさんご夫妻に聞く
リノベーションQ&A

Q1 リノベーションをして生活が変わりましたか?

〈233〉好きなものはたくさんあってもいい。居場所を作って一緒に暮らす
広々とした空間にしたかったLDK。 互いの居場所を点在させつつも、視線が交わり、家族の笑顔を感じ取れる明るい空間に

前の家では家事動線が悪かったのですが、今回のリノベーションでキッチンの近くにパントリーを設けることができ、家事がとてもスムーズにできるようになりました。

また、クローゼットは夫婦の洋服や靴の全てをしまえる収納量を確保し、リビング、寝室、玄関からウォークスルーにして動線がスッキリしたので、暮らしやすくなりました。

Q2 家の中でどんなことをしている時間がお気に入りですか?

〈233〉好きなものはたくさんあってもいい。居場所を作って一緒に暮らす
リビングの一角に小上がりを設け、床座(ゆかざ)できるごろごろスぺースも確保。 床下収納になっていて、季節外の収納スぺースとして活躍中

リビングのソファや畳の小上がりで、新しい住まいに合う家具や食器などをネットや雑誌で探している時間がお気に入りです。小上がりはのんびりするだけでなく、お風呂上がりにストレッチをする場所など、色々と活用しています。

Q3 今回のリノベーションで一番大切にしたことはなんですか?

物件探しからブルースタジオさんに依頼をしたのですが、元々住んでいたなじみのあるエリアで探してもらいました。購入した物件は、いわゆるリフォーム済みのものでしたが、自分たちの暮らしに合わせてリノベーションをしました。特に、キッチンのパントリーとクローゼットにこだわったおかげで、暮らしやすくなりました。

そして、猫を迎える予定なのでペット可の物件にし、キャットウォークやトイレの場所も設計に入れました。これからの猫との暮らしが、楽しみです。

〈233〉好きなものはたくさんあってもいい。居場所を作って一緒に暮らす
トイレは大胆な輸入壁紙をチョイス。気持ちの上がる空間に

構成・大橋史子

REACTION

LIKE
連載をフォローする

SHARE

  • LINEでシェア

FOR YOU あなたにおすすめの記事

POPULAR 人気記事

※アクセスは過去7日間、LIKE、コメントは過去30日間で集計しています。

RECOMMEND おすすめの記事

&MEMBER限定の機能です

&MEMBERにご登録(無料)いただくと、気に入った記事に共感を示したり、コメントを書いたり、ブックマークしたりできます。こうしたアクションをする度にポイント「&MILE」がたまり、限定イベントやプレゼントの当選確率が上がります。

&MEMBERログイン

ID(メールアドレス)
パスワード

パスワードを忘れた方はこちら

&MEMBER登録はこちら

&MILEの加算アクション

  • &MEMBER新規登録:100マイル

    *今後、以下のアクションも追加していきます

  • 朝日新聞デジタル有料会員の継続:100マイル
  • ログインしてサイト訪問:10マイル
  • 記事に「LIKE」を押す:10マイル
  • コメントの投稿:30マイル
  • 自分のコメントに「LIKE」がつく:10マイル
  • アンケート回答:30マイル
  • 「朝日新聞SHOP」での購入:50マイル
  • イベント申し込み:50マイル

&MILEの獲得数に応じてステージがあがり、ステージがあがるごとに
&MEMBER限定のイベントやプレゼントの当選確率が上がります。詳細はこちら