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フィンランドで見つけた“幸せ”
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こっそり静かに作戦決行 森の恵みと秘密の場所

今回は森でのきのこ狩りのお話です。友人に案内された秘密の場所で採っていると、予期せぬ声がして……。

四季の美しい自然、アートやデザインを楽しむ暮らし。ライターの内山さつきさんが、フィンランドで日々を豊かにするヒントを見つけ、“幸せ”を感じたスポットや人々の営みを紹介します。

「自然享受権」で森が身近に

フィンランドの人たちと話していると、本当によく森の話が出てくる。きのこやベリーを採ったり、散歩に行ったり、森は生活のすぐそばにある身近な場所のようだ。もちろんフィンランドの人全員が森が大好きというわけではないけれど、「森を歩くことが一番のリフレッシュになる」と語るたくさんの人たちに出会った。

フィンランドには自然享受権という権利があり、誰でも自由に森に入り、きのこを採ったり、ベリーを摘んだりすることができるという。「自然の恵みを受けることは基本的な権利だから」とフィンランドの友人が話してくれたのを聞き、とても豊かな考え方だと思った。

ベリー
フィンランドの人たちは、森の恵みをいかすのも上手。ベリーは、ジャムにしたり、コーディアルにしたりする

フィンランド南部の群島にある友人のサマーハウスを訪ねると、毎回森歩きに誘ってくれる。彼女は車のトランクに森歩き用の長靴とシラカバの皮を編んだかごを載せていて、お天気を見ながら、時間が空いたときにさっと近くの森にきのこ狩りに出かける。今日はバスケットいっぱい採れた、とか今年はあまりできが良くない、など、メールで知らせてくれるのも毎回楽しみだった。

9月に訪れた際はちょうどきのこの季節で、きのこ狩りに同行させてもらった。

友人の家から公道に出ると、森の中をずっと一本道が続く。私から見ると、ほぼ同じ風景なのだけど、友人はたしかこの辺り……、と言いながら車を道端に止め、ついてくるようにと指示を出した。

森
フィンランドの群島の森。さわやかな空気を胸いっぱいに吸い込みたくなる

「これから行く場所は、私しか知らない秘密の場所よ。だから、静かにお願いね。少し前に見たときは、収穫するにはまだちょっと小さかったの。採られてないとは思うんだけど……」

ごく真剣な面持ちの彼女。静かに、と言っても見渡す限りあたりには誰もいないのに、と私は少しおかしくなってしまった。と同時に、「秘密の場所」という言葉に、がぜんわくわくしてしまう。きのこは毎年ほぼ同じ場所に生えるので、秘密のきのこスポットを家族で受け継いでいる人もいるのだという。

切り株
かわいらしいコケの生えた切り株や、きれいな花も咲いているので、きのこ以外にもあちこち目移りしてしまう
NEXT PAGE内緒のきのこスポットへ

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