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パリの外国ごはん そのあとで。
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端はカリカリ、中心はサクもふっ。チベット風ズッキーニ揚げパン

連載「パリの外国ごはん」では、三つのシリーズを順番に配信しています。
《パリの外国ごはん》は、フードライター・川村明子さんと料理家・室田万央里さんが、暮らしながらパリを旅する外国料理レストラン探訪記。
《パリの外国ごはん ふたたび。》は川村さんによる、心に残るレストランの再訪記です。
今週は《パリの外国ごはん そのあとで。》をお届けします。室田さんが店の一皿から受けたインスピレーションをもとに、オリジナル料理を考案。レシピをご紹介します。

揚げ物が好きです。我が家では2日にいっぺん、いやむしろ毎日何かしら揚げています。揚げ物に使う小さな鍋は、しまう暇もなく常にコンロに載っている。外食しても揚げ物があるとどうしてもそれに惹(ひ)かれる。そういえば日本で立ち食いうどんは必ずかき揚げをトッピング、パン屋に行きゃあカレーパン食べてます、わたし。

というわけで前回チベット料理のPema Thangを訪れたとき、もちろん惹かれました、ホウレン草のガレット。生地は膨らし粉も、イーストも使っていない、モモ(チベット風餃子〈ギョーザ〉)と同じ、小麦粉と水を練っただけのもの。でも、いわゆる揚げ餃子とはちょっと違う。大きさも手のひらサイズで両手でつかんで、アツツ、なんて言ってハフハフかぶりつくんだから、これはもう揚げパンって呼ばせてください。

お店のものは中身がホウレン草にタマネギと非常にシンプル。この連載で何度も、「ゴチャゴチャ入れない料理」のおいしさにはっとさせられてきた私ですが、今回の一皿も、私好み。小麦粉と水だけの生地でホウレン草を包んで揚げただけ、という潔さにほれたのです。シンプル……どこまでもシンプル……とつぶやきながら、今回の私なりのチベット揚げパン風レシピ作り、スタートしました。

端はカリカリ、中心はサクもふっ。チベット風ズッキーニ揚げパン

生地は以前、ホウレン草と豆腐のモモを作った時と同じものを。具は迷いましたがズッキーニ。ルールは「シンプルに」。なのでズッキーニとタマネギのみ。黄ズッキーニが我が家にあったのでそれにしましたが、もちろん緑でも。

さて、タレをどうしよう。お店のコリアンダーのソース、どこかミントが入っているようなスッとした後味があったので、ミントを入れるのは決定。ふと、以前この連載でもご紹介した我が家の常備調味料、生姜(しょうが)ラー油が目に入り、こ、これにミント刻んで入れて、トマトをたたいて粗いピュレ状にしたやつと合わせたらおいしかったりして! いやもうこの時点で、お前さっきまで言っていたシンプルはどうしたって話なんですが、思いついたらいてもたってもいられなくなり結果大変おいしいソースが出来ました。具を、具をシンプルにしたから許して……。

端はカリカリ、中心はサクもふっ。チベット風ズッキーニ揚げパン

包んで、揚げて、お皿に入れるのももどかしく揚げたてをキッチンで立って頬張るおいしさよ。何となく小麦粉と水だけの皮でおいしく出来るかな、と最後まで不安だったのですが、心配ご無用、とってもおいしい。端っこはかりんとうのようにカリカリに、中心はサクもふっ。なかには甘いズッキーニがぎっしり湯気を立て、ミントがさわやかなトマトラー油がぴったりです。ほんと好みドンピシャの味となりました。

生地を一から作るのは少し面倒ですが、その価値はあり! 量が少ないのでささっとできます。冷めてもおいしく、具も、家族の夕飯にはズッキーニの代わりにカボチャの千切りにしたのですが、これもまたおいしかった。皆さんもぜひお試しください。

コツは野菜から水気が出るので、ぎゅーーーっと絞ること。そして一度包んだら時間を置かずに揚げること。冷めたらオーブントースターや、何ならクッキングシートを敷いたフライパンで温めると熱々で食べられます。

ズッキーニ揚げパン

端はカリカリ、中心はサクもふっ。チベット風ズッキーニ揚げパン

材料(2人分、4個)

・薄力粉 100g 
・水 45~50ml
・塩 ひとつまみ
・植物油 小さじ1

1.小麦粉と塩をボウルに入れ、水を少しずつ加え、箸でクランブル状になるように混ぜる。水を45ml入れたところで手でこねていく。まとまってきてパサパサしているようなら、水をもう少し加える。まとまったら、台に取り出し10分こねる。

2.つるんと表面がきれいになったら丸くまとめて、油を小さじ1、両手で全体に塗りつけて固く絞った濡(ぬ)れふきんをかぶせて30分ほど寝かせる。

・ズッキーニ(黄でも緑でも) 300g
・タマネギ 小1/2個
・しょうゆ 小さじ1と1/2
・片栗粉 大さじ1/2
・塩 ふたつまみ

端はカリカリ、中心はサクもふっ。チベット風ズッキーニ揚げパン

ズッキーニはなるべく細い千切りにする。タマネギは薄切りにする。塩ふたつまみを入れざっと混ぜ、10分ほど置いたらぎゅーっと絞り水気をよく切る。しょうゆ、片栗粉を加えて混ぜる。

タレ

・完熟トマト 小1個、またはミニトマト 10個 
生姜ラー油 小さじ山盛り4杯(市販のお好みのラー油でも良いと思いますが、このラー油、簡単で日持ちもしますのでぜひ作ってみてください!)
・ミントの葉 10枚ほど(みじん切り)
・塩 小さじ1/2~1

トマトは種を取らずみじん切りにし包丁でたたくようにして粗いピュレ状にする。全てをよく混ぜる。食べる直前に作った方が、ミントの香りが鮮烈で色もきれい。

ズッキーニ揚げパンの作り方

1.休ませておいた生地を4分割し、一個一個を丸める。薄く小麦粉をまぶした作業台で、麺棒で生地を伸ばしていく。直径13~14cmまで伸ばす。厚さは2~3mmくらい。餃子より少し厚めに。

端はカリカリ、中心はサクもふっ。チベット風ズッキーニ揚げパン

2.一枚の皮を手に取り、具の4分の1を中心に置き、パタンと閉じて半月状にする。皮がくっつかないようなら少し皮の縁を水で濡らす。具と皮の間に空気が入らないように、がま口を閉じるように半月の真ん中をまず閉じて、そこから両端に向かって閉じていくと空気を抜きながら包める。その後、皮の縁を端から指でつまむようにしながらねじっていく。またはパイのように縁をフォークで抑える。

3.パンがかぶるくらいの高さの油(深さ3cmほど)を170度に熱し、両面キツネ色になるまで、途中一度裏返して5~6分揚げる。箸で挟むとジジジジ……と振動を感じると中まで上がっている証拠。

4.熱々にタレをたっぷりつけて食べる。

端はカリカリ、中心はサクもふっ。チベット風ズッキーニ揚げパン

Pema Thang(ペマ・タン)

13 Rue de la Montagne Ste Geneviève, 75005 Paris

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