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ひびのこづえ、森で遊ぶ服 衣装など350点一堂に

「森に棲(す)む服/forest closet ひびのこづえ展」

おとぎ話の森に迷い込んだよう。コスチュームアーティスト、ひびのこづえの過去の代表作や新作など350点以上を一堂に集めた「森に棲(す)む服/forest closet ひびのこづえ展」が、横浜市のそごう美術館で開催中だ。服とアートを融合した、夢のある服の数々。大人も子供も楽しめる展示になっている。

ゆらゆら 生き物たちに誘われ

会場はわくわくするような七つの「森」に分けられ、ひびのが手掛けてきた舞台や、雑誌などに提供した衣装や映像などが幻想のように並ぶ。「ドラえもんの“どこでもドア”みたいに、扉を開けたら違う世界の深い森にお連れできたらと考えた」と、ひびの。

入り口の「巨大な生き物の森」には、カエルやカメなどの大きなバルーンがゆらゆらと浮かぶ。白く光るカエルの卵がからみつく真っ赤なジャケットも。

ひびのこづえ、森で遊ぶ服 衣装など350点一堂に
「巨大な生き物の森」


「AR(拡張現実)で服が動く森」では、クモの巣柄が大きく刺繡(ししゅう)されたり鳥かごが縫い付けられていたりする不思議な服。スマホをかざすと、ダンサーのアオイヤマダがその服を着て踊る動画が見られる。以前、野田秀樹が演出した舞台の衣装などが、風に吹かれて揺れる。

ひびのこづえ、森で遊ぶ服 衣装など350点一堂に
「ARで服が動く森」

過去の作品を解体して再構築するなど、リサイクルの試みも多い。2005年に福井県鯖江市の催しで使った黒いワンピースを土台にして、刺繡などでコミカルに動物を描いた幕は“コワかわいい”作品だ。

ひびのこづえ、森で遊ぶ服 衣装など350点一堂に
黒いワンピースを土台に刺繡などで動物を描いた幕

ひびのは1988年から創作を開始。NHKのEテレの番組「にほんごであそぼ」の衣装やセットのデザインでも知られる。最近は自身でダンスパフォーマンスの企画や演出も担う。「人間の身体性に興味があって作品を作り続けてきた。人は服を着てどう動いて、生きていくのかを伝えたいし、見て欲しい」という。

10月10日まで。入場料は一般1300円。

人間って素敵、見せたくて

ひびのこづえに展覧会や物作りについて聞いた。

ひびのこづえ、森で遊ぶ服 衣装など350点一堂に
ひびのこづえ 1958年、静岡県生まれ。東京芸術大デザイン科卒

――コスチュームのデザインとは。

台本があれば、その言葉からインスピレーションを得て、衣装に置き換えて提案することです。演じる人たちはその衣装を着て、パフォーマンスを見せる。このシルエットの服を演者たちが着たり、風になびかせたりした時どう見えるかが大事。私は人の体が好きだし、どれだけ人間って素敵なのかを見せる手助けになればと思ってきました。

――この展覧会で見せる予定のダンス「ROOT:根」では演出の担当も。

もっと体を表現することをやりたくなって。体操選手に近いような身体性の高い踊りを、肩ひじ張らずにみんなで見られたらいいなと。この作品では、ダンサーが色んな服を体が見えなくなるほど最初に着て、1枚ずつ脱いでいく度に色んな性格が現れる。最後に根っこだけが体についているという物語。人間は最後には土に返る。人は成長するのか、老いて後退していくだけなのか? そんなメッセージを込めました。

ひびのこづえ、森で遊ぶ服 衣装など350点一堂に
「森に棲む服/forest closet ひびのこづえ展」

――リサイクル作品が多いわけは?

イベントなどで使った服が倉庫にたくさんある。私も60歳を過ぎて、残すのはいやだし、眠っていた服もミックスして新しさを加えれば進化する。文化も生物もそうやって進化してきましたよね。

――ハンカチなど小物のデザインも続けています。

ある時期から、何か始めたら止めないと決めていて、ハンカチもそう。気に入った柄は作り続けています。服作りも本格的に勉強していないので、本当に難しいし、毎回苦しみます。それでも自分を振り返りながら、地に足をつけて新しいことを表現していきたい。

(編集委員・高橋牧子)

「森に棲む服/forest closet ひびのこづえ展」公式サイト

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