発酵デザイナーの食国探訪
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そもそも麴とはなんぞや? 発酵の原点に迫る(上)

麴のバリエーション

さてそんな麴。コウジカビがどの穀物につくかによっていくつかバリエーションがあります。

■米麴

麴と聞いてまず思い浮かべるのはこれ。お米にコウジカビをモコモコさせたヤツです。スーパーで売っている麴はほぼこの米麴。用途はかなり万能で、みそや甘酒など、幅広く使われます。

なぜ幅広く使われるのかというと、お米に含まれているでんぷん質(=糖分に変わる)とたんぱく質(=アミノ酸に変わる)のバランスが良く、しかもお米を削る(=精米)ことによって、その二つの成分のバランスをアレンジすることができるからなんですね。この繊細な技術は世界でも類を見ないもので、米麴のことを「糀(こうじ・米の花)」と言ったりします。

■麦麴

大麦にコウジカビをモコモコさせたものもあります。九州や瀬戸内海の地域を中心によく作られています。用途はだいたいみそ。この麦麴を使ったみそは発酵がはやく進んで、甘味が強くなります。ちなみに中国で一般的に使われる麴は、麦やコーリャンなどの雑穀類を挽(ひ)き砕いて練ったモチにクモノスカビというコウジカビに似たヤツをくっつけて作ります。なので、麦麴はちょっと中国の麴に似ています。

余談ですけど日本の主流の米麴の漢字は「糀」で部首は米。中国から伝来した文字である「麴」の部首は麦。漢字で二つの国の麴の製法がわかるのも興味深い(ちなみに現代中国の簡体字では麴のことを「曲」と書きます)。

■豆麴

大豆にコウジカビをモコモコさせたものも東海の一部で流通しています。愛知や岐阜など、東海圏の一部に見られる変わり種で、主に豆みそをつくるために使われます。中国の豆豉(トウチ)、韓国のメジュの姿を限りなく残しており、古代の中華文化圏の調味料文化の名残とも言えます。

さてこの麴を使って、日本人はどのような食文化をつくりだしてきたのでしょうか? 次回は麴の発酵のメカニズムに迫ります。

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