渡辺早織の思い出ちょっぴり、つまみぐい。
連載をフォローする

スパークリング日本酒×鯛の中華蒸し 酸味も甘みも優しく包んで

料理好きな俳優・渡辺早織が心に寄り添った手料理を紹介する連載です。ほろ苦かったり、甘酸っぱかったり、思い出とつながったご飯は何だか忘れられません。明日を頑張るあなたの活力になりますように……。そんな思いを込めた料理エッセーです。今回は特別編!山梨の酒蔵を訪れました。ペアリングした料理の詳しい作り方はフォトギャラリーでご紹介します。

生まれ変わったら、はじめて飲んだお酒を覚えている人生がいい。

最初のお酒をいつ誰と何を飲んだのか覚えていないのは、ピースがひとつ足りなくて完成しないジグソーパズルに永遠に頭をひねっているような気分だ。

それでも思い出は進んでいくから、お酒のエピソードはたくさんある。

うちの家系はみんなお酒が強かったから、パッと頭に浮かぶのは、家族が楽しそうにお酒を飲んでいる姿だ。家族が集まれば、昼だろうがお酒は欠かさないし、久しぶりに会った親戚が、楽しそうにグラスになみなみとワインをつぐのを見ると、親族だなぁと思ったりする。お酒を飲むのはいつも楽しい時なのだ。

でも、もちろんほろ苦い時もある。

日本酒好きの私を見た当時のマネージャーさんが、「そんなに日本酒が好きなら勉強をしてみたら?」と言ってくれたおかげで、今私は唎酒師(ききさけし)の資格を持っている。

私はそのマネージャーさんが大好きだったから、そんな助言をくれた後に彼女がやめるという事をつらそうに伝えてくれた時は、今思い出しても胸がギュッとつまるし、その時私も仕事をやめようとまで思った。

飲むと思い出すけど、同時に励まされもする。そして何よりおいしい。日本酒は私にとってちょっと特別な想(おも)いを含ませてくれるお酒。

山梨・北杜市の老舗酒蔵へ

そんな日本酒造りの世界に、今日はお邪魔させていただきます。

スパークリング日本酒×鯛の中華蒸し 酸味も甘みも優しく包んで

訪れたのは山梨県北杜市の白州。車から降りた瞬間に、思いきり空気を吸い込みたくなるような、青々とした緑や土のさわやかな香りが印象的な自然豊かな土地だ。

この土地で酒を醸(かも)して271年の山梨銘醸さんに伺った。

スパークリング日本酒×鯛の中華蒸し 酸味も甘みも優しく包んで

傲(おご)らずに、しかし堂々とこの土地を守ってきたという、静けさの中に感じる厳(おごそ)かな風格があった。ちょうどこの日、はからずも杉の葉を球状にした酒林をつるしているところに立ち合えた。「新酒を造りはじめた」という意味合いの日に居合わせたことに、思わず手を合わせてしまう。

朝8時。米を洗い、蒸すところから1日の酒造りが始まる。蒸したてのお米のふくよかな香りが広がるこの空間を見渡すと、働く人々は意外にも若い方が多い。

「造り手の平均年齢は30代後半です。従業員の男女比は半々です」

スパークリング日本酒×鯛の中華蒸し 酸味も甘みも優しく包んで

そう教えてくれたのは、醸造責任者の北原亮庫(りょうご)さん。代々酒造りを営んできた北原家の中で、現場に入ったのは創業以来、亮庫さんが初めてだそう。

NEXT PAGE「甘みやコク、パッションフルーツのような酸」

REACTION

LIKE
COMMENT
0
連載をフォローする

SHARE

  • LINEでシェア

FOR YOU あなたにおすすめの記事

POPULAR 人気記事

※アクセスは過去7日間、LIKE、コメントは過去30日間で集計しています。

RECOMMEND おすすめの記事

&MEMBER限定の機能です

&MEMBERにご登録(無料)いただくと、気に入った記事に共感を示したり、コメントを書いたり、ブックマークしたりできます。こうしたアクションをする度にポイント「&MILE」がたまり、限定イベントやプレゼントの当選確率が上がります。

&MEMBERログイン

ID(メールアドレス)
パスワード

パスワードを忘れた方はこちら

&MEMBER登録はこちら

&MILEの加算アクション

  • &MEMBER新規登録:100マイル

    *今後、以下のアクションも追加していきます

  • 朝日新聞デジタル有料会員の継続:100マイル
  • ログインしてサイト訪問:10マイル
  • 記事に「LIKE」を押す:10マイル
  • コメントの投稿:30マイル
  • 自分のコメントに「LIKE」がつく:10マイル
  • アンケート回答:30マイル
  • 「朝日新聞SHOP」での購入:50マイル
  • イベント申し込み:50マイル

&MILEの獲得数に応じてステージがあがり、ステージがあがるごとに
&MEMBER限定のイベントやプレゼントの当選確率が上がります。詳細はこちら