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新型メルセデス・ベンツCクラスに試乗 驚くほど気持ちいい走り

「AMGライン」装着モデルはスターパターングリルや専用エアダムなどをそなえる

日本でも高い人気を誇る「メルセデス・ベンツCクラス」の新型に試乗した。車体が少し大型化した新型は、予想以上にスポーティな走りであり、Sクラス並みの最新のデジタル技術を装備していて、印象に残るクルマだった。

新型Cクラスが日本で発表されたのは、2021年6月29日。そのとき、秋ごろから配車が始まる、とされていたとおり、「C200アバンギャルド」に試乗できたのは、10月中旬だった。

新型Cクラスはアッパークラスなみの動力性能とサイズ感
新型Cクラスはアッパークラス並みの動力性能とサイズ感

このクルマ、どんな人に薦めたいかというと、はっきりいって運転好き。エンジン排気量は1.5リッター。ひと昔前の常識からすると、そんなんでちゃんと走るの?と聞きたくなる排気量だ。ところが、驚くほどパワフルなんである。

今回の1494ccのガソリンエンジンは、従来のC200の1496ccエンジンとは別もの。最高出力は135kWから150kW(204ps)へ、最大トルクは280Nmから300Nmへと上がっている。いっぽう燃料消費量は、リッターあたり12.9キロだったのが、新型では14.5キロに向上。

指紋や声による生体認証でドライバーのパーソナライズを可能にする(写真はAMGライン装着車)
指紋や声による生体認証でドライバーのパーソナライズを可能にする(写真はAMGライン装着車)

室内では、目の前の12.3インチメーターディスプレイと、ダッシュボード中央部の11.9インチのインフォテイメント(ナビゲーションや音楽)システム用ディスプレイが大きく眼をひく。これ、21年に日本導入された新型Sクラスと同様の意匠。

これのなにがいいかというと、特に中央のディスプレイでは情報が多くとれるようになった。なかでも、ARナビ(オプション)を選ぶと、カメラの画像に進行方向を指し示す矢印が重なる表示が、見やすい。

そこに目をやってらんない、という人向けには、ドライバーの目の前に虚像が映し出されるヘッドアップディスプレイの用意もある。新型Cクラスの場合、かなり大きいのが印象的だ。

ボイスコントロールの精度も上がっているようで、室温調整やナビゲーションでの目的設定や、音楽選曲や、サイドウィンドウの開閉などは、「ヘイ、メルセデス」の呼びかけとともに、簡単に、音声でコントロールできる。なので、視線を移動させないで済む。Cクラスでここまで出来てしまうというのがすごいなあと、つくづく思った。

ホイールベースが伸びたこともあり後席はヘッドルームもレッグルームも余裕がある
ホイールベースが延びたこともあり後席はヘッドルームもレッグルームも余裕がある

ボディは、ひとまわり大きくなった。ホイールベースが25ミリ延びたこともあって室内は後席を含めて広々感がある。先代に対して、全長が80ミリ延びて4785ミリに、全幅は10ミリ増えて1820ミリに、全高は5ミリだけ上がって1435ミリになった。

サイズの数字で注目するといいのは、英語だとトラックという、トレッド(左右輪の間隔)だ。あたらしいCクラスはフロントが1590ミリ、リアが1575ミリ。ともに従来より15ミリ拡大している。ただし最小回転半径は、5.3メートルだったものが5.2メートルへと小さくなった。

で、運転した印象はというと、さきにちょっと触れたとおり、パワフルさに驚かされた。じつは新型Cクラスは、エンジンにISG(インテグレーテッド・スタータージェネレーター)とメルセデス・ベンツが呼ぶ、マイルドハイブリッドシステムが組み合わされた。これは大きなニュースなのだ。

最近、欧州車で多くなってきたマイルドハイブリッドシステムは、燃費規制が厳しくなってきている欧州市場ではたいへん重要な技術。なぜかというと、発進時にどうしてもモタモタしてしまう内燃機関(エンジン)の弱点をモーターがカバーして、アクセルペダルの踏みこみ量を抑えるとともに、スムーズな走りが実現できるからだ。

ハイブリッドシステムのほうがよりメリットが多い、という意見もある。たしかに燃費をみればそのとおりかもしれない。でも、エンジンが見捨てられない私にとっては、今回のCクラスの、回転が上がるにつれてモリモリと力を出すエンジンのフィーリングを味わえるという点で、このクルマのISGシステムを否定できない。

AMGラインは大きなサイドサポートを持つスポーツシートを装備
AMGラインは大きなサイドサポートを持つスポーツシートを装備

乗ったのは、市場での人気が高いというAMGライン装着モデル。スポーツダンパー(つまり足まわりの設定がやや硬めになる)や、ドライブモードセレクターにエンジンやステアリングのダイレクト感がより強くなる「スポーツプラス」モードが設定される。さらに内外装がスポーティに。

AMGラインをオプションで装着すると、もうひとつのオプション「リアアクスルステアリング」が選べる。時速60キロ以下だと、前輪が切れた方向とは逆の方向に後輪が向いて回転半径が小さくなる(先代の5.3メートルから5.0メートルに)。

60キロを超えると、前輪が切れたのと同じ方向に後輪が向く。そのためホイールベースが延びたのと同じ効果が得られ、高速などで操縦安定性が増すというのが、メーカーの掲げるメリットだ。

たしかに、箱根のような小さなカーブの連続する道では、驚くほど気持ちよく走れる。もともと出来のいいセダンだったCクラス。AMGライン装着車は、スポーティなキャラクターを拡大した仕上がりだ。

そこまでスポーティでないCクラスはないの?という人は、同時期に導入されるディーゼルモデルC220dを試してもいいかもしれない。

このさき、22年第1四半期にC200 4MATIC、それに、C200とC220dのステーションワゴンが導入予定。さらに同年中頃にはプラグインハイブリッドC350eが入ってくるようだ。

ボディはやや大きくなるいっぽう、なめらかなボディ面があたらしい
ボディはやや大きくなるいっぽう、なめらかなボディ面があたらしい

【スペックス】
車名 Mercedes-Benz C200
全長×全幅×全高 4785x1820x1435mm
1494cc直列4気筒 マイルドハイブリッド 後輪駆動
最高出力 150kW@5800〜6100rpm
最大トルク 300Nm@1800〜4000rpm
価格 654万円

(写真=メルセデス・ベンツ日本提供)

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