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大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から

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青空とさんさんと輝く太陽を求めてヨーロッパ人が集まるカナリア諸島は、「大西洋のハワイ」とも呼ばれる=撮影・板垣奈緒

時は15世紀にさかのぼる。スペインなど欧州各国がアメリカ・アジア大陸への大航海に挑んだ「大航海時代」。大西洋を渡り、はるか対岸の西インド諸島やアメリカ大陸を行き来する途方もない航海を助けた風がある。貿易風と偏西風だ。スペインからまずアフリカ大陸沖まで南下すると、この貿易風に乗れる。アメリカ大陸からの帰りは北上し、偏西風に乗って東へ戻る。大西洋を時計回りに循環するように吹く二つの風を、先人は利用した。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から

マドリードから南西へ約1700キロ。「新大陸」へ4度の航海を果たしたコロンブスが、大洋を渡る前に立ち寄っていたのが、アフリカ大陸の約110キロ沖に浮かぶスペイン領・カナリア諸島。ここで補給や船の修理を行い、貿易風に乗って西へ大西洋を越えた。

八つの島からなるカナリア諸島は人口約220万人(2021年)の自治州で「常春の島」と呼ばれる。その名の通り避暑・避寒地として有名で、スペイン本土だけでなくドイツやイギリス、北欧などからも観光客が詰めかける。2017年には史上最高となる約1431万人の外国人観光客数を記録。「北アフリカ沖に浮かぶ欧州の楽園」と言えるだろう。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
©Turismo de Islas Canarias

マリンスポーツやビーチリゾートも充実、美しい海岸も多い一方、火山島であるため荒々しい溶岩地形も広がる。東側に行くほどアフリカの気候の影響を受け乾燥し、砂漠地帯が見られる。スペイン最高峰のテイデ山(3718メートル)があり、高山植物も豊富だ。大西洋の海の道の要所であるため中南米との関係が深く、食や農業にそれが表れる。「常春の島」という言葉だけでは言い尽くせない多様性が、この島の魅力だ。日本人には必ずしもまだよく知られているとは言えない「未知の楽園」を、フォトジェニックな景色から訪ねてみよう。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
スペイン最高峰のテイデ山と奇岩群 ©スペイン政府観光局

白黒の対照美、砂・火山・奇岩の絶景、かわいい植物……

まるでポップコーンを敷き詰めたような、不思議な光景。カナリア諸島最古の島で、2千万年前の火山噴火でできたフエルテベントゥーラ島の北端部に広がる浜は通称「ポップコーンビーチ」と呼ばれる。「ポップコーン」の正体は波で削られて堆積(たいせき)した石灰藻(の化石、死んだもの)。地元では知られていたが、近年SNSで広まり人気の撮影スポットとなっている。裸足では小さな石粒が痛くて歩きづらく、まるで金平糖の上を歩いているかのようだ。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
フエルテベントゥーラ島の通称「ポップコーンビーチ」=撮影・板垣奈緒

荒涼とした溶岩台地に、純白のかわいらしいとんがり屋根が並ぶさまは、奇妙でもあり滑稽でもある。ランサロテ島に広がる塩田だ。海水を引き込み、太陽光だけで作る天然の塩。夕暮れ時に赤く染まるのも感動的だ。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
ランサロテ島の塩田=撮影・板垣奈緒

火山地形は、景観にも生かされている。ランサロテ島では、白い建物の雨戸の色が青か緑、茶で統一されている。高層ビルや道沿いの広告が一切ない。島出身の芸術家セサル・マンリケが自治州政府に働きかけ、島の自然と調和した景観を作り出したのだ。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
ランサロテの白い建物群 ©スペイン政府観光局

白と黒の対照美から、砂の世界へ移ろう。カナリア諸島は地中海性気候で降水量はおおむね少ない。また、アフリカ大陸の北西部に近いため、年に数回サハラ砂漠から「シロッコ」と呼ばれる熱風も吹きつける。諸島の東側に行くほど、乾燥地形も多くなる。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
グラン・カナリア島のマスパロマス砂丘 ©Turismo de Islas Canarias

2000メートル級の山々が削られてできた、天然の展望台。撮影スポットとして人気を集めるのが、グラン・カナリア島のロケ・ヌブロ。北アフリカに起源をもつカナリア先住民の信仰の対象にもなっている。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
グラン・カナリア島のロケ・ヌブロ。海上にテイデ山がそびえるテネリフェ島を望む ©Turismo de Islas Canarias

10メートル掘ると800度の火山地熱があるという、ランサロテ島。水をそそぐと、ごう音とともに、猛烈な勢いで水蒸気が噴出する。地熱を肌で感じられる演出だ。

【動画】ランサロテ島の地熱を利用、水をそそぐと水蒸気が噴出する=撮影・板垣奈緒

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
国立公園内にある地熱を利用したオーブン。カナリアの食事にジャガイモは欠かせない ©スペイン政府観光局

グラン・カナリア島のセノビオ・デ・バレロン(バレロンの修道院)は、岩の山肌に300を超す洞窟が掘られており、壮観だ。山肌が海風をさえぎり、凝灰岩で掘りやすい地形を利用して、先住民が穀物倉庫として使っていた。こうした貴重な先住民文化のうち、島の北東部の「リスコ・カイドと聖なる山々の文化的景観」は2019年に世界文化遺産に登録されている。ランサロテ島の海岸洞窟「ハメオス・デル・アグア」も、岩の奇観を見せる。火山の噴火と浸食でできた溶岩地形の空洞にできた水たまり。海に近い地点を、先述の芸術家セサル・マンリケが自然とアートの調和をめざし、誰もが入れる安全な場所としてプロデュースした。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
グラン・カナリア島のセノビオ・デ・バレロン ©スペイン政府観光局
大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
ランサロテ島のハメオス・デル・アグア=撮影・板垣奈緒

迫力ある地形や、荒々しい景色だけではない。細長くにょきっと伸びた高山植物「タヒナステ・ロホ」。標高2000メートルあたりの荒涼とした火山地形を背景に、スミレ色の体がにょきにょきと生える様は不思議であり滑稽でもある。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
ラ・パルマ島のタヒナステ・ロホ=撮影・板垣奈緒

年平均気温が21度の「常春の島」だから果物にも恵まれている。とくにバナナの生産量が多いが、マンゴーやパパイア、パッションフルーツなどトロピカルフルーツも盛りだくさん。海とビーチの島かと思いきや、火山あり、砂漠あり。幅広い自然景観がコンパクトに楽しめるのがカナリア諸島なのだ。

大西洋に浮かぶ「欧州の楽園」 常春のスペイン・カナリア諸島から
グラン・カナリア島の果物市場=撮影・板垣奈緒
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