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芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知

「仁淀ブルー」が美しい「にこ淵」

「モネの庭」で絵画のような世界観を堪能した後は、同じ水でも自然の中で見られる神秘的な滝つぼ「にこ淵」へ向かった。その滝つぼの水は、エメラルドグリーンを含んだ美しい青色で「仁淀ブルー」として知られ、県の中心を流れる仁淀川へと続いている。

国道から続く急勾配の階段を下りていくと、気温が下がってひんやりしていくのがわかる。足を滑らせないようにと気をつけながら進み、ふと見上げると目が覚めるほどの美しい景色が目の前に現れた。

芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知

水の透明度が高く、太陽がてっぺんに昇る頃は日の光が注ぎ、水底まで透き通って見える。光の角度が変わったり雲がかかったりすると水の表情が変わり、眺めていると幻想的な光景が見られた。滝の水しぶきが上がり、その青と白のコントラストに目を奪われる。地元では、水神の化身、大蛇がすむ場所とも言われる神聖な場所だ。

芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知
透き通った水面が美しく、大蛇に会えないかと思わず水底をのぞいてしまう
芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知
にこ淵から続く川には沈下橋がかかっていて、高知らしい景色が見られる

優しい色が織りなす宝石サンゴの芸術

青のスイレンや「仁淀ブルー」など、美しい青の世界の次は、優しく淡い桃色が織りなす宝石サンゴを見に、前川泰山さんの工房へと向かった。前川さんは70年近く、日本のサンゴ加工技術を広めることに貢献し、アトリエには大小さまざまな立体彫刻作品からモダンなジュエリーまであらゆるサンゴの芸術が並んでいる。

動きのあるダイナミックな表現や、繊細に細工された部分など、どれをみても前川さんの洗練された技術が詰まっている。

芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知

「一木(いちぼく)彫り」が昔ながらの伝統技術とされてきたが、前川さんは様々な種類のサンゴの部位を組み合わせて一つの作品を作る「寄木(よせぎ)彫り」という加工技術を生み出した。そうすることで、作品の幅が広がり、成長に年月がかかる希少な宝石サンゴの「一木彫り」を続ける困難さから免れ、作品の幅も広げることが出来る。

伝統的な手法にとらわれず、自身の中から湧き出るインスピレーションを大切にして革新的な加工技術を多数考案し、作品を作りだしている。前川さんならではの繊細で大胆なサンゴの芸術を目の当たりにして、感動を隠せなかった。

芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知
サンゴの希少性を考慮し、さまざまな大きさや色の違うサンゴの部位を組み合わせる「寄木彫り」の手法を考案。サンゴを粉末状にするなど、多様な使い方をしている
芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知
16歳から70年近く日本のサンゴ加工の技術を広めることに貢献してきた前川泰山さん。黄綬褒章を受章し、サンゴの加工技術に関しては世界一、サンゴ界のレジェンドとも呼ばれている
芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知
サンゴは、なんと人の歯と同じくらいの硬さ。彫る道具は歯科医と同じものを使っているという

旅の締めは坂本龍馬の銅像

「旅の最後は龍馬を見て帰るぜよ」

そう友人にメッセージをして、坂本龍馬像の立つ桂浜公園へと向かった。訪れた時は龍馬像と同じ目線の高さから桂浜と太平洋が眺められる展望台が設置されていた。

芸術や美しい自然があふれる場所、写真家が旅する高知

上に登り、真っ青な海と空を眺めながら「モネの庭」、「仁淀ブルー」、宝石サンゴを思い出し、高知を華やかにする色とりどりの芸術や自然に触れた喜びを改めてかみしめた。

高知には他にも見て回る場所が色々ありそうだ。

「また旅しに戻って来るぜよ」

龍馬像の隣でそうつぶやいて、高知の旅を終えた。

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■取材協力
高知家プロモーション

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