どのように「天職」を見つけたらいいのでしょうか?

【質問】今携わっている仕事が自分に向いていないと感じることが多々あります。キャリアを考える上で「天職」を見つけることが大事だと思っていますが、どのように「天職」を見つけたらいいのでしょうか。*質問は編集部が取材したものですが、読者のみなさんからも募集しています。
「天職」は見つかるのでしょうか。私は「そんなもの探してないで、まずは目の前の仕事をしっかりやりなさい」とは言わないです。仕事との向き合い方は十人十色、そして今の時代は試しに未知の仕事を経験することもそんなに難しくはありません。
例えば、新卒で苦労して就職活動をした末に入った大企業を3年もしないうちに辞めて、ベンチャー企業に転職しても、人によって全く違う感想になります。ベンチャー企業に入って「雑用も多いけど、自分で考えて決めることが増えてやりがいを感じる」という人もいれば、「社内の仕事のやり方もしっかり決まっていなくて、思えば大企業は職場環境がしっかりしていて、守られていたと思う」という人もいます。人それぞれです。

一緒に働く仲間や目的、組織の文化や雰囲気も大事
憧れの業種に転職しても、期待していたものと違った、ということもよくあります。特に多いのは人間であるお客さんとの距離感です。
例えば、普段からお客さんの要求やわがままにつきあいながら売り上げをつくっている人は、購買のように自分が発注する側になってみたいと思います。一方で、自分の扱う商品をお客さんに直接売っていない人は、お客さんとのコミュニケーションやモノを売っているという手触り感が欲しいと思います。少なからず、人はないものねだりをするものです。
おそらく質問者の方は、自分の才能にあった仕事が世の中にはあって、それに出会うことが天職とお考えかも知れません。普通の人は自分の才能や努力が褒められる環境があるとうれしいものです。その場合は憧れの職種も大事ですが、一緒に働く仲間や目的、組織の文化や雰囲気も同じくらい大事です。
今の世の中で様々な人や情報に容易にアクセスできることを考えると、「天職は今の場所にあるかもよ」というアドバイスより、「興味があるなら、仕事場を見に出かけていったり、その仕事をしている人に話を聞けばいいじゃない」と思います。
ネットにはその職業や職場の情報をあらゆる人が書いています。本当に天職を探したいのであれば、いくらでも探せば良いと思いますし、あなたの天職は今はまだ世の中に存在しない仕事かも知れません。
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春に、社会人6年目を迎えます。活字に触れることが好きで、新聞づくりなどに興味があり、転職でチャレンジしたいな…と感じたことも。ただ、「人生のうちで3回くらいは必ずチャンスがくる」とのフレーズにハッとしました。まずは今の仕事に励みつつ、チャンスを掴めればと思います。