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フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

岡山県倉敷市の児島から始まった瀬戸内をめぐる2泊3日旅。2回シリーズの2回目は、ジーンズに魅せられた翌朝、小豆島行きのフェリーに乗るため宇野港へと向かう。

「国産ジーンズの聖地・児島 瀬戸内の美景をめぐる旅(上)」はこちら

出港前に宇野港でアート散策

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)
左上から時計回りに、エステル・ストッカーの「JR宇野みなと線アートプロジェクト」(宇野駅)、小沢敦志の「終点の先へ」、淀川テクニックの「宇野のチヌ」、ドルヴァ・ミストリーの「愛の女神像」

アート作品が点在する直島などへの玄関口となる宇野港の周辺は、瀬戸内国際芸術祭開催の際に制作・展示された作品などが点在していて散策が面白い。せっかくなので周辺のアート作品をめぐった。

2016年に誕生したJR西日本の観光列車(ラ・マル・ド・ボァ)と合わせて、アート化された宇野駅舎のモノトーンデザインが目を引く。放置自転車をアートなレンタサイクルに変身させるプロジェクトや、宇野港周辺で採集した漂流ゴミなどを使って制作した「宇野のチヌ」など、散歩しながらアートや海のある景色を楽しめる。

「食べて、飛んで、知る」みどころ満載の小豆島

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

宇野港からフェリーで約1時間30分、小豆島の土庄(とのしょう)港に到着。さっそくレンタカーで島を巡った。小豆島といえばオリーブが真っ先に思い浮かぶ人も多いだろう。道沿いには桜並木のようにオリーブが街路樹となって並んでいる。

「道の駅 小豆島オリーブ公園」は、瀬戸内海を見下ろす小高い丘に約2,000本のオリーブに囲まれた素敵な道の駅だ。併設するカフェでは、下ごしらえから仕上げまで、小豆島産オリーブオイルのみを使用した料理がいただける。

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

この公園は、映画「魔女の宅急便」(2014年公開)のロケ地になったことから「魔法のほうき」の無料レンタルをしている。公園内のあちらこちらで、老若男女がほうきを片手に歩いている光景が愉快だ。

一番人気の撮影スポットが、ギリシャ風車をバックに瀬戸内海に向かって飛んでいるショット。斜面に立ち、地面にカメラを近づけてあおって撮ると、あたかも飛んでいるかのような写真が撮れる。それを見ていた60代くらいの関西マダムたちも、頑張ってジャンプを繰り返していた。さすがノリの良さはピカイチだ。

道の駅では、オリーブの加工品や化粧品、小豆島グルメなどを販売している。お土産探しにも外せない施設だ。

■道の駅 小豆島オリーブ公園
※公園内施設の営業状況が変更されている場合があります。ご注意ください。
香川県小豆郡小豆島町西村甲1941-1
https://www.olive-pk.jp/index.html

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小豆島はしょうゆの島でもある。400年もの歴史があり、いまでも木おけによる伝統的なしょうゆづくりが行われている。木おけでつくるしょうゆは全体の1%くらいで、そのうち4分の1が小豆島でつくられるという。明治時代には400軒ものしょうゆ蔵があったそうだが、現在は20軒ほど。なかには見学ができる蔵もある。

事前予約不要で見学ができる創業およそ150年の「ヤマロク醤油(しょうゆ)」を訪れた。もともとはしょうゆを搾る前のもろみを卸販売する「もろみ屋」で、戦後にしょうゆ屋になったという。

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

スタッフの案内で蔵に入れてもらった。分厚い木の扉を開けると、使い込まれた大きな木おけが並び、香ばしいしょうゆの香りが鼻腔(びこう)をくすぐる。思わず深呼吸をした。国の登録有形文化財になっている建物にもしっかり香りが染み込んでいる。蔵には酵母菌や乳酸菌など100種類もの微生物がすみ着き、特有の生態系をつくっている。

歴史の積み重ねが、その蔵元にしか出せない味をつくりだす。だが、そんな大切なしょうゆの木おけを製造できるのはいまやたった1社のみとなってしまったそうだ。木おけでつくるしょうゆを後世まで伝えるために、現5代目当主がおけ屋さんに弟子入りし、自ら木おけを製作するまでに至った。

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

蔵見学のあとは、庭でカフェタイム。オリジナルの「しょうゆスイーツ」ほか、冬限定の七輪で焼く餅は、ヤマロクの2種類のしょうゆで味比べができる。150年分の菌が醸した逸品を楽しめる、とっておきの方法だ。「ヤマロク醤油」のおかげで、すっかりしょうゆの魅力にはまってしまった。注意事項がひとつ。蔵の菌は納豆菌に弱いので、見学前に納豆は食べないように。

■ヤマロク醤油
香川県小豆郡小豆島町安田甲1607
https://yama-roku.net/

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

小豆島でもっともロマンチックなスポットがエンジェルロード。1日2回、干潮時になると海から砂の道が現れ、陸地と島がつながる「トンボロ現象」がみられる国内で数少ない場所のひとつ。大切な人と手をつないで渡ると願いがかなうという。“恋人の聖地”や“天使の散歩道”と呼ばれ、幸せオーラ満開のカップルから熟年夫婦まで皆が手をつないで歩いている。もちろんカップルでなくても訪れる価値は十分ある。

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

エンジェルロードを見下ろす「約束の丘展望台」からは、美しい瀬戸内海の多島美を一望できる。訪れた朝は、昇り始めた太陽が鐘と重なり海岸線が朝もやに包まれる美しい風景が広がっていた。

フォトジェニックの宝庫・香川 瀬戸内の美景をめぐる旅(下)

エンジェルロードは潮の満ち干によって毎日出現時間が変わる。深夜や早朝になることもある。エンジェルロードの目の前に立つ小豆島国際ホテルならば、ライトアップされた夜間のエンジェルロードにも、誰もいない早朝も気軽に見に行くことができるし、海側の部屋の窓からはエンジェルロードが一望。その上、小豆島の恵みをふんだんに味わえる食事も波打ち際の露天風呂も最高だ。客室もゆったりと広いつくりで十分にくつろげるのもうれしい。

■小豆島国際ホテル
香川県小豆郡土庄町甲24-67
https://www.shodoshima-kh.jp/

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