香里奈さん、自分らしくいられる時間から見つけたこと(後編)

モデルに俳優に100パーセントの力で駆け抜けた20代(前編「モデルであり俳優。香里奈さんの、全力疾走し続けた20代」)。「人間らしく、自分らしく生きたい」と過ごしてきた30代。そしていま、香里奈さんに見えているのはどんな景色なんだろうか?
自分が主体となる、私の人生を
「もっと人間らしく生きたい」。モデルとして俳優として、どちらも全力で20代を走り抜けてきた香里奈さんは、30歳を前にそう思うようになった。

「事務所のスタッフと話し合い、仕事のペースを少し緩やかにすることにしました」。仕事を始めてから、初めて経験する穏やかな日々。「家の近くを歩いていたとき、ああ、こんなところにこんな花が咲いていたんだと気づいて。それまでは季節を感じる余裕すらなかった」。
家族との絆も深まった。海外へ旅したとき、母と二人でショッピングへ。「10代で親元を離れて上京したので、一緒にゆっくり買い物に行く機会もなかった。母はずっと行きたかったみたいで、すごく喜んでくれて。それがすごくうれしかった」。
仕事への向き合い方も変わった。「以前は仕事優先のペースでしたが、今はプライベートを充実させるために仕事をする。自分が主体となって私の人生を生きたいと思うようになりました」。
そうして迎えた30歳。ファッションモデル、俳優という枠にとらわれず、「自分ができること」を意識し、新たなことにも積極的に挑戦するように。そのひとつが、SDGsに関する情報発信。東京ガールズコレクションでSDGs推進ステージに出演したことがきっかけだった。
「今でこそテレビでもさまざまな特集が組まれていますが、当時はまだまだ認知度が低く、正直あまり知識はありませんでした。色々と学ぶ中で、もっとわかりやすく、みなさんにもっと分かりやすく、実践してもらうにはどうしたらいいかな?と考えるようになりました」
自分の名前を使って広められることがあるかもしれないと思い、雑誌『GINGER』で、SDGsに関する連載「今、できること」をスタート。3年余り続いている。フードロスについてキッチンでできることやコンビニの取り組みなど、身近な暮らしの中で無理なく実践できるSDGsのトピックを、香里奈さん自身がルポしている。
自分自信の変化を受け止め、変化に対して追従出来るようになればこの先とても有望です。色々な難役をこなし
幅広い女優さんになってほしいです。