小川フミオのモーターカー
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直列6気筒の力強さと乗り心地の良さ マツダ「CX-60」のプロトタイプに試乗

エンジンを縦置きにして、慣性質量を抑え、曲がりやすさを追求したという

マツダが日本で発売を予定している「ラージ商品群」。現行のCX-5よりひとまわり大きなSUVだ。そのプロトタイプ(発売前の試験用車両)に、私は3月下旬に乗ることが出来た。SUVを探しているひとに、いちど乗ってみては、と勧めたくなるほどの好印象のクルマだ。

直列6気筒の力強さと乗り心地の良さ マツダ「CX-60」のプロトタイプに試乗
マツダCX-5(全長4575ミリ)より170ミリ程度長い、マツダ言うところの「ラージ商品群」

新開発の直列6気筒エンジン、プラグインハイブリッドにマイルドハイブリッド、トルクコンバーターなしの8段オートマチック変速機、さらには、キネティックポスチャーコントロールと、新技術がテンコ盛りだ。マツダが持つテストコースで試乗した印象も、驚くほどよかった。

直列6気筒の力強さと乗り心地の良さ マツダ「CX-60」のプロトタイプに試乗
「CX-60」プロトタイプの試乗会。3月下旬、九州にあるマツダのテストコースで開催された

今回の画像でおわかりのように、私が乗ったクルマは、全体がフィルムで覆われていた。「ロングノーズのSUVだな」と全体のプロポーションの雰囲気は感じとれる。それでも、クルマっていうのは、どうしても、スタイリングありきなので、鼻をつまみながら料理を食べているようで、全体像がつかみにくい。

運転席に座ってしまえば同じじゃないか、というのも、また真実であるのだけれど。

直列6気筒の力強さと乗り心地の良さ マツダ「CX-60」のプロトタイプに試乗
マツダ車ファンにはおなじみの内装(せっかくならもうすこしスポーティなのも悪くないと思った)

この新型SUVについて、マツダの開発担当者は「身体拡張能力」という言葉を使う。具体的には、縦置きした6気筒エンジンに、後輪駆動ベースの全輪駆動システムを組み合わせ、「ハンドリングのよさを追求しました」という。たしかに、高速コーナリングや、工事現場でおなじみ三角コーンのあいだを縫うように走るスラローム走行など、気持ちよくこなしてしまう。

試乗したのは、ふたつのモデル。ひとつは新開発の3283cc直列6気筒ディーゼルエンジン車。発進用に電気モーターが組み込まれていて燃費とトルク増強に貢献するマイルドハイブリッドだ。もう1台は、2488cc4気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせ、外部充電によってパワーを追求したプラグインハイブリッド。

直列6気筒の力強さと乗り心地の良さ マツダ「CX-60」のプロトタイプに試乗
インテリアは広々としている

「なんでいまさら、3.3リッターもの大排気量の、しかも6気筒なの?」というギモンも出てくる。マツダで技術部門を統括する執行役員の廣瀬一郎氏は「大排気量と気筒数を増やすことでエンジンの高効率化がはかれるところに注目しました」と説明してくれた。

ひとむかし前は、排気量は小さければ小さいほどいい、という時代があって、フィアットは、2気筒エンジンまで開発した。廣瀬氏は「振動も抑えられるし、低回転で大きなトルクが出る(のでアクセルペダルの踏みこみを抑制できる)」とメリットを説明。「理想的には大きなエンジンに電気モーターを組み合わせることで、環境貢献できます」とつけ加えてくれた。

直列6気筒の力強さと乗り心地の良さ マツダ「CX-60」のプロトタイプに試乗
試乗会のとき見せてもらった画像

書きたいことは山ほどあるけれど、私がとくに感心したのは、今回のあたらしい動力源の力強さ。ぐいぐいと走って、ステアリングとのマッチングもよく調整されているので、スポーティですらある。

それにもうひとつ、乗り心地が大きな特長だ。後者は、マツダがさきに発売したロードスター990Sと同様、キネティックポスチャーコントロールなる考え方で設計されたサスペンションの恩恵で、走行中に乗員のからだがぜんぜん揺れない。

直列6気筒の力強さと乗り心地の良さ マツダ「CX-60」のプロトタイプに試乗
直列6気筒を縦置きするだけあって、ノーズは長め

クルマが上下に揺れることを船の用語でもってピッチングという。通常、中心になる点は後輪の前あたりにある。マツダでは、そのピッチングセンターをクルマのずっと後方(仮想位置)に設定。そのため、乗員の頭の揺れが大きく抑えられた。おかげで、ビシッとしていて、こんなに乗り心地のいいクルマは、めったにお目にかかれないと私は驚いた。

CX-60と呼ばれることになるこのクルマ、欧州でまず2022年夏に発売される予定で、日本ではその後とか。日本では、ディーゼルにのみ6気筒エンジンが用意されるそうだ。ベールを脱いだスタイリングを含めて、また続報できたらと思う。

写真=マツダ提供

【スペックス】
車名 Mazda CX-60 e-SKYACTIV D
全長×全幅×全高 4742×1890×1691mm
3283cc 直列6気筒ディーゼル(マイルドハイブリッド) 全輪駆動
最高出力187kW@3750rpm
最大トルク550Nm@1500〜2400rpm

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