料理家・冷水希三子の何食べたい?
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食卓華やぐおもてなし。季節の魚のアクアパッツァ

料理家・冷水希三子(ひやみず・きみこ)さんが読者と私たち編集部のリクエストに応えて料理を作ってくださるという夢の連載。今回は旬の鮮魚を丸ごと使った、華やかなアクアパッツァをご紹介します。

―― 冷水先生、こんにちは。ポカポカした日が増えてきて、なんだかウキウキしますね。

冷水 はい、木々の緑もまぶしいです。

―― お散歩するのが楽しくて!

冷水 風も爽やかで、最高に気持ちがいいですね。

―― そろそろビールがおいしい季節ということで、今回はホームパーティーでも活躍しそうなお料理を教えてもらえたらなと思っています。

冷水 いいですね〜。どんなお料理が出てくるとホームパーティーが盛り上がりそうですか?

―― う〜ん、やっぱり食卓が華やかになるものがいいですかねぇ。できれば他の料理と並行して作れるような、手間のかからないものがうれしいです……。

冷水 そういうことならアクアパッツァなんて、どうでしょうか? 中サイズのお魚を丸ごと使うと、豪快で華やかな料理になりますよ。

―― わあ、それはいいですね! 

冷水 初夏はメバルやスズキなど、アクアパッツァ向きの白身魚が旬を迎えますから、ぴったりです。

食卓華やぐおもてなし。季節の魚のアクアパッツァ
おなかの中にも塩をふり、タイムを詰めてから冷蔵庫へ。30分ほど寝かせて塩をなじませます

―― たしかに最近お魚屋さんで手頃なサイズのお魚をよく見かけます。買ってみたいなと思うのですが、どんなお料理にしたらいいのか分からなくて、残念な思いをしていたところでした。

冷水 今日はメバルを使いましょう。

―― わ〜、ピンク色のきれいなお魚ですね!

冷水 丸のお魚を使うのに慣れていない人は、お魚屋さんやスーパーの鮮魚売り場で鱗(うろこ)と内臓を取り除いてもらうといいですよ。

―― それだとグッとハードルが下がりますね。

冷水 念のためおなかの中をきれいに洗って、水気を拭いてから塩をふります。おなかの中にも忘れずにお塩をしてくださいね。

―― 結構しっかり目にお塩をしていますね。

冷水 調理中には塩を加えないので、ここでしっかりと塩けを入れておきます。もしアサリを加える場合は、アサリから塩分が出るので、気持ち塩を控えめにしてください。

―― はい!

食卓華やぐおもてなし。季節の魚のアクアパッツァ
魚には包丁で切れ目を入れておくとしっかりと味がなじみ、火も通りやすくなります

冷水 あとはおなかの中にタイムを詰めて、冷蔵庫で30分ほど寝かしておきます。これでしっかりと塩味が付きますので。

―― この時点でおしゃれな感じがします(笑)。

冷水 その間にほかの材料の準備をしましょう。パセリは茎を取り除いて、葉の部分をみじん切りに。ミニトマトは4等分、にんにくは包丁の腹で潰して半分に切り、芯を取り除きます。

―― 材料がシンプルでありがたいです!

冷水 ここまで準備できたら、あとはすごく簡単です。フライパンにオリーブオイル大さじ1と、先ほど外しておいたパセリの茎、にんにくの半分、そしてお魚を入れて中火で両面を焼きます。

―― パセリの茎を入れるんですね。

冷水 お魚にパセリの香りが移るので、風味づけになるんです。

食卓華やぐおもてなし。季節の魚のアクアパッツァ
乳化のために使うオリーブオイルは、ぜひ香り高いものを。これが味と風味の決め手になります

―― それはいいアイデアですね!

冷水 お魚の両面がこんがりと焼けたらにんにくを取り出して、キッチンペーパーなどでフライパンの中の油を拭き取ります。油にはお魚の臭みが移っているので、面倒臭がらずにね。

―― アクアパッツァはスープも一緒にいただくお料理ですから、そこに臭みが入ったら嫌ですものね。肝に銘じます!

冷水 フライパンがきれいになったら、残りのにんにくとケイパー、白ワインを加えて、強火にしてアルコール分を飛ばします。

―― ケイパーが手に入らない場合はどうしたらいいですか?

冷水 オリーブでも代用できます。ケイパーは具材というより、旨味(うまみ)や出汁(だし)感を加えるために入れるもの。オリーブもいい出汁が出るので、どちらを使ってもいいですよ。

―― 残ったオリーブはおつまみにもなりますものね(笑)。

冷水 アルコール分が飛んだら水を加えて、強火で煮ていきます。スプーンなどで汁気をすくってお魚に回しかけると、しっかりと味が入ります。

―― ぶくぶくと泡立つくらいの強火ですね。

食卓華やぐおもてなし。季節の魚のアクアパッツァ
白ワインを入れるタイミングからはずっと強火。とくに2度目のオリーブオイルを加えたときに火力が弱いと乳化がうまくいかないので、注意してください

冷水 しばらくしたら残りのオリーブオイルを加えて5〜10分煮ます。

―― ここでオリーブオイルを投入するんですね。しかも結構な量!

冷水 おいしいアクアパッツァを作るコツはまさにここにあって、具材の出汁が凝縮された汁にオイルを加えて、強火で攪拌(かくはん)することで乳化させるんです。そうするとトロッとしたスープになって、お魚とよく絡むというわけ。

―― なるほど〜! 汁がサラサラだとお魚スープになってしまいますものね。

冷水 できたらここで加えるオリーブオイルは上質で風味豊かなものを使ってください。辛みや匂いが強いものだと、お汁がその風味になってしまうので。

―― ここぞという時に使う、高いやつを!(笑)。

冷水 最後にミニトマトを加えて温まったら、パセリを加えて完成です。

―― うわ〜、お魚が崩れていなくて、彩りも美しい! オリーブオイルの香りがふわっと香って、食欲をそそります。食卓に出してから取り分ける作業も楽しいですね。

冷水 お魚を丸ごと使うと骨や頭から出汁が出るので、切り身を使うよりもおいしいと思いますよ。

―― 身がふわふわで、皮の部分は香ばしい。乳化もバッチリで、具材と汁気がちょうどよく絡んでいます。

冷水 残ったお汁にご飯を入れるとリゾット風の雑炊になりますし、パスタソースにするのもおすすめです。最後の一滴まで堪能してくださいね。

季節の鮮魚のアクアパッツア

材料(4人分)

  • 鮮魚(メバルやホウボウなど白身魚)
    2匹
  • パセリ
    10本
  • タイム
    適量
  • ミニトマト
    8個
  • ケイパー
    20粒
  • にんにく
    1片
  • EXVオリーブオイル
    大さじ5
  • 白ワイン
    100ml
  • 200ml
  • 適量
  • 魚は内臓を取ってきれいに洗い、水気を拭いて塩をふる(おなかの中も)。タイムを詰めて30分ほど冷蔵庫にいれておく。
  • パセリは茎を取り除いてみじん切りに、ミニトマトは4等分、にんにくは潰して半分に切って芯を取り除く。
  • フライパンにEXVオリーブオイル大さじ1とパセリの茎、にんにくの半分を入れる。.の魚の水気を拭いて入れ、中火で表面を焼く。
  • 3.のフライパンのにんにくを取り出し、余分な油を拭く。そこに白ワイン、パセリの茎、残りのにんにく、ケイパーを加え、アルコールが飛んだら水を加える。
  • 汁気をスプーンなどで魚にかけながら途中で残りのEXVオリーブオイルを加えて強火で5分~10分煮る。ミニトマトを加えて温まったら、パセリを加えて火を消す。

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