快適に過ごす工夫が詰まった「8ナンバー」のコンパクトバンコン「ROBBY」

「軽自動車では小さいが、ハイエースではちょっと大きい」。そんなユーザーのニーズに応えて人気なのが、トヨタのタウンエースや日産のNV200をベースとしたコンパクトバンコンです。老舗ビルダ-、フィールドライフのバンコン「ROBBY(ロビー)」もそんな一台です。「ジャパンキャンピングカーショー2022」でデビューしました。フィールドライフとしては、これが初のバンコンだそうです。

キャンピングカーの構造要件が一部改正
過去の記事でお伝えしたように4月1日にキャンピングカーの構造要件が一部改正されました。コンパクトバンコンでも8ナンバーの取得がそれ以前に比べると、容易になったのです。
経緯をおさらいすると、改正前は、キャンピングカーについて特種用途自動車である「8ナンバー」の登録をすれば、税金などの面で優遇されるメリットがある一方で、キッチン部分の室内高が160㎝以上必要であるなどの構造要件を満たす必要がありました。
その場合、コンパクトバンコンのベース車両で要件を満たすために床を掘り下げたり、天井高を稼ぐためにポップアップルーフをつけたりするなどの加工が必要で、車両の大きさや機能の割には割高になりがちでした。そのため従来は、こうしたコンパクトサイズのバンコンは4ナンバー(バンや軽貨物車)登録が主流でした。
しかし、改正でコンパクトバンコンでも8ナンバーの取得が容易になりました。ロビーがデビューした「ジャパンキャンピングカーショー2022」は2月開催で改正前でしたから、4ナンバー仕様でした。しかし、4月の改正を受けて8ナンバー仕様のロビーが登場した、というわけです。
具体的にはどこが違うのでしょうか。デビューモデルである4ナンバー仕様ではオプション扱いだった、シャワーシンクセット(給排水各10L)と電装パックB(鉛バッテリー105Ah+充電システム)を標準装備にしました。これによって構造要件がすべて満たされ、登録が8ナンバーとなりました。そして、4ナンバーから8ナンバーに変更されると、乗車定員や車検期間に違いが生まれるのです。
乗車定員や車検期間に違い
まず乗車定員です。4ナンバーでは横向き座席がNGなため、乗車定員は運転席助手席だけの2人のみでしたが、8ナンバーであれば横向き座席が設置できるため、運転席助手席にリアの横向き座席2人分が加わり、乗車定員が4人に。就寝定員は2人のままなので「2人旅仕様」ですが、普段使いの乗用車としては、この定員増はうれしい変更だと思います。4ナンバー仕様車にもリアに座席はありましたが、走行中にその席に座っているのは違反行為となります。
次に車検期間です。期間が毎年車検から2年ごとになり、費用・手間の両面でも楽です。普段使い兼用が多いクラスですから、この二つのポイントは大きなアドバンテージだといえるでしょう。
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キャンピングカーの要件について知ることができ、勉強になりました!コロナや天災など社会情勢が不安だからこそキャンピングカーがより魅力的で欲しくなります。