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10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

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助産師/性教育YouTuber シオリーヌさん

「10代のためのエンパワメントBOOKシリーズ」第1弾として刊行された『こんにちは! 同意 誰かと親密になる前に知っておきたい大切なこと』(集英社)が扱うテーマは、「同意」。恋愛関係や親密な関係に進むときに大切なのはもちろん、相手と自分の尊厳に深く関わる同意の認識不足は、性的な被害や加害行為にも直結します。今なぜ「同意」について知ることが大切なのか。「性の話をもっと気軽にオープンに」をテーマに掲げ、性教育YouTuberとして中高生に向けた動画配信、講演活動などで活躍するシオリーヌさんにお話を伺いました。

「同意」って? 大人も学べる入門書

──シオリーヌさんのYouTubeチャンネルでは、妊娠の仕組みや避妊具の正しいつけ方の解説など、視聴回数が数百万を超える動画も多数あります。性の疑問に率直に答えてくれる動画が、10代の若者たちにとって心強い存在です。この本も「10 代のためのエンパワメント BOOK シリーズ」と位置付けられていますが、どんな感想をお持ちになりましたか。

「同意」という言葉自体は、少し堅苦しいイメージがあって、まだ身近な言葉ではない現状があります。でも、読んでみると堅苦しくない語り口で、すんなり頭に入ってくる文章。若い世代向けに、「同意」について解きほぐして説明してくれる入門書のような存在だと思いました。

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

──著者のオーストラリアの二人は、現地の人気MCとティーン雑誌の悩み相談で人気を誇るお医者さんですが、読者から寄せられた声などもたくさん盛り込まれていて、わかりやすいです。

本の中で、Tシャツの貸し借りにたとえて「同意」について説明する場面があります。「先生からTシャツ貸してって言われたら断りづらくない?」という例で、権力の関係やパワーバランスのことを説明しています。

性的なことに限らず日常生活のやり取りの中にも「同意」はあります。身近な例に落とし込んで説明してくれるのですごく伝わりやすいし、大人の私自身も読みながらエンパワーされることがたくさんありました。

「私たちには権利があるし、嫌なことは嫌だと言っていいし、私の思いは私のもの」という感覚は、大人でも習得し切れてない部分があります。ティーンエージャーだけではなく、周りにいる大人も自分自身のこととして学べる本だと思いました。

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

10代のためのエンパワメントBOOKシリーズ1
『こんにちは! 同意 誰かと親密になる前に知っておきたい大切なこと』

世界で人気の10代のためのブックシリーズ、日本発売第一弾。今、誰もが知っておくべき「同意」を、カラフルなイラスト仕立てで10代の子どもたちへ向けてやさしく、楽しく、深く紹介する親身で貴重な一冊! 大人も読んで、ぜひ意識のアップデートを。

著者:ユミ・スタインズ、メリッサ・カン
翻訳:北原 みのり
1,980円(税込み)|集英社

──シオリーヌさんのYouTube動画の中にも、性的同意について説明する回があります。

同意や権利について、若い人たちにきちんと知ってもらわないといけないという課題意識は、ようやく社会の中で抱かれ始めている段階です。そういった教材、子どもたちにメッセージを伝えるコンテンツはまだ不足しています。

ユネスコが定めている『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』というものがあって、これは性教育のマニュアルのようなものですが、このガイダンスでも性的同意のことや人間関係を築くスキルは大切なトピックスの一つとして扱われています。私が発信するコンテンツを考えるときにも、こうしたトピックスを意識しています。

性教育は身を守る知識。お守りのように子どもたちの中に残したい

──「同意」は性教育のなかで重要な位置づけにあるものなんですね。

性教育の根底は人権教育だなと、日々思っていて。自分たちの体は自分たちのもので、自分の心や体や性に関することは、自分にしか決める権利がない。これは本の中でも紹介される「ボディリーオートノミー」の考え方ですが、日々の性教育の発信活動の根底で、私が常に伝えたいと思っていること。性教育は本当に身を守る知識だと思うんです。どうしたら言葉がお守りのように子どもたちの中に残ってくれるか、いつも考えています。

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

──この本でも、「同意を確認するときに使えるフレーズ」など、お守りになるような言葉がたくさんちりばめられています。一方で、理解ができても実践が難しい、という一面もあります。

若い年代の人たちと話していて、「わかっていてもやっぱり言えない」という声をよく聞きます。大切な人に嫌われたくないと思うのは無理のないことだし、自分の思いを受け取ってもらえないんじゃないかという不安、否定されたらどうしようという恐怖心は当たり前に湧くもの。性的同意の話に限らず、自分の身近な人と大切な話をするときには、どうしてもついてまわるものですよね。

言えないからといって自分を責めすぎる必要はないけれど、じゃあどうやったら自分の気持ちを表現できるようになるのか。それは練習と成功体験の積み重ねです。私自身、発信している動画を見てくれた方から「二人は素直に話し合いができて素敵なご夫婦ですね」と言われることがありますが、最初からそうだったわけではありません。

交際を始めた当初はお互いに言いたいことが言えなくて、ぶつかったりすれ違ったりという経験もたくさんしました。それでもお互いに練習をやめなかったから、「この関係性の中では安心して話していいんだ」という信頼ができて、穏やかに話ができるようになっただけなんです。

──最初から完璧にできなくても、練習、成功体験の積み重ねが大事ということですね。

自分のNOを受け取ってもらえた経験というのは、すごく大事だと思うんですよね。「嫌だと言ったときに尊重してもらえた」とか、「断ってもその関係性が変わらなかった」、そういう成功体験の積み重ねが自信や安心感を築いていくと思います。

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

──自分がNOを受け取る側になることももちろんありますね。

NOを受け取るのも練習がいります。「私を否定しているわけじゃなくって、この行為をNOと言われただけ。私自身の価値が下がったわけじゃない」と受け取れるかどうか。カップル、友達、親子、いろんな関係性の中で練習が必要で、コミュニケーションをどこまで根気強くできるか、ということかもしれません。

「ムードは壊しちゃいけない」という刷り込み

──本の中で特に印象に残った箇所はありますか。

「ムードは壊れない」と明言されているページがあって、私のすごく好きなページです。「ムードを壊しちゃいけない」というプレッシャーって、日本独自のものじゃないんだなと驚きました。恋愛ドラマや漫画の影響かもしれませんが、“性的なスキンシップにおいては、言葉少なにいい雰囲気の中でスムーズに進まなければいけない”みたいな刷り込みがありますよね。察し合いの中で進んでいくのが当たり前だと思わされていて、わざわざ言葉で確認するとムードが壊れる、という考え方があります。

でも、本当にそうなんだろうかと問い直す視点を持ってほしい。自分がパートナーとセックスをする場面になったとき、自分の嫌がることをしたくないからと確認をしてくれるその行為は、かっこ悪い、ダサいと言われるようなことですか? 大事にしてくれることが伝わる、ほっこりするようなコミュニケーションだと感じる人だってたくさんいるんじゃないでしょうか。

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

最近アメリカで製作されたドラマでは、同意を取るシーンも出てきます。10代のカップルがセックスしようということを言葉で確認するシーンとか、一度始まったセックスでも途中でやっぱりやめるっていうシーンを見ると、「あ、こういうコミュニケーションもありなんだ」と一つ引き出しが増えるような感覚になる。そういうボキャブラリーや選択肢の見本が増えていくといいなと思います。

──お手本にできるようなコンテンツがまだまだ少ないのが問題ですね。

恋愛のハウツーについての発信は世の中にあふれていますが、そこで語られていることは、コミュニケーションを意識したものではないことが多いですよね。断れないシチュエーションをいかに作るか、みたいなことが“テクニック”として語られてしまっています。権利や人権の認識、その人の体はその人のものだという、相手の尊厳を尊重する視点がごっそり抜け落ちているのは大きな問題だと感じます。

家庭での性教育で一番大事なことは、上手な子離れ

──「同意」について子どもたちに伝えていくにあたって、親がどんな心構えでいるべきか、10代のお子さんを持つ親世代に伝えたいことはありますか。

私が日頃から思っているのは、子どもたちの権利に対して大人世代はもっと敏感にならなくてはならないということです。いくら年代が若くても、その人の体はその人のもので、お子さんの体のことを決める権利はお子さん自身にあります。それは親子とか、先生と生徒といった関係性では、すごく意識しないと忘れてしまうし、子どものことをすべて把握して、代わりに決めようとしてしまう。

──近しい関係性であっても踏み越えてはいけない「バウンダリー」、境界線があると知ることが大切なんですね。

私は、家庭での性教育で一番大事なことは、上手な子離れだと考えています。「おうちでも性教育を」というメッセージは増えていますが、だからこそ「親が全部教えなきゃいけない」「子どもが不適切な行動をしないように、伝え切らなくては」とプレッシャーを感じられている方も多い。

伝えなきゃいけないことはたくさんあるけど、その子が最終的にどんな選択をし、どんな行動を取るかを、大人が全部指示することはできません。そういった権利はそもそもないんです。それは子どもたちの権利だから、代わりに決めちゃいけない、権利を奪ってはいけないんです。

子どもたちが自分の意志で選択できるように、その判断材料になる情報を余すところなく伝える。そこまでしか、周囲の大人にはできない。渡し切ったら後は信じて委ねる。

「手を離さなきゃいけないタイミングが来る」という覚悟を、親世代の方にはぜひ持っておいていただきたいです。それには、何かあったときになんでも親のせいにする社会も変わらなければいけないと思います。「親のしつけが」とか「愛情不足が」とか言われますが、親子といえども別の人間です。

──シオリーヌさんご自身、今妊娠後期ということで、もうすぐ親になる立場です。

今は物理的に一心同体です。こんな状態から生まれてくる子を、他人として境界線を引くことの難しさは、今までも想像はしていましたが、非常に実感を持って理解しているところです。一緒にお風呂に入ったり、おむつ替えのときにプライベートゾーンに触れたり、そういうことが日常に当たり前にある中で、どうやって子どもの尊厳を守っていくのか。意識しすぎるぐらいに意識しないと、親子間のバウンダリー(境界線)は培われないだろうなと思います。

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

──中学生ぐらいの年代で性的な欲求を感じるというエピソードも本に登場するので、ドキっとする親世代の方もいるかもしれません。

若い年代に限らず、大人でも性欲の有無や程度は非常に個人差があります。大人がいくら子どもたちに「ピュアでいてほしい」と思ったとしても、その願望を押し付けるべきではありません。

ユネスコのガイダンスにも書かれていますが、早い段階から発達年齢に応じて具体的で包括的な情報を受け取ってきた子どもたちは、高いリスクのある性行動を取らなくなるというデータもあります。知識を与えることを恐れすぎなくていいということは、親御さん世代の方にも知っていただきたいと思います。

──子どもには被害にあってほしくないのはもちろん、被害にあわせる側になってほしくない、という親の声も多くあるそうです。

根底で知らなければならないのは人の権利のこと。自分の体のことは自分で決める権利があって、その権利・尊厳は誰にも奪わせてもいけないし、相手の尊厳は傷つけちゃいけない。

身近にいる親や先生が、子どもの尊厳を守る姿勢を見せていくことの積み重ねが、お子さん自身を、加害者にも被害者にも傍観者にもしないことにつながると思います。そして、起きてほしくないけれども何か被害に遭ってしまったときにも、自分の尊厳が傷つけられていることにきちんと気がつけて、適切なサポートを求められる。そういうアクションにもつながっていきますよね。

──最後に、日本の性教育が今後もっと変わっていくためには何が必要だと思われますか。

義務教育の中により具体的な性教育が組み込まれるように、学習指導要領が変わってほしい。それが一番です。でも教育システム自体が変わるには下手すれば何十年と時間が必要かもしれない。意思決定をする立場にいる世代、周りに合わせて自分を殺すことが美徳とされてきた時代を生きてきた人にはなかなか伝わらないこともあると思います。でもそこに声を届けるためにも、草の根じゃないですけど身近な人との間で話題にしたり、教材になるようなコンテンツを増やしたりすることを、一人ひとりが進めていくしかない。こういった本をきっかけにして、身近な人とぜひ話をしてみてほしいですね。

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい
PROFILE
シオリーヌ

神奈川県出身。助産師、性教育YouTuber。総合病院産婦人科、精神科児童思春期病棟にて勤務した後、現在は「性の話をもっと気軽にオープンに」をテーマに活動。学校での性教育に関する講演や性の知識を学べるイベントの講師を務めるほか、日常生活にいかせる具体的な性の知識をYouTube『【性教育YouTuber】シオリーヌ』で配信中。オンラインサロン「Yottoko Lab.」を運営。

翻訳を担当された、作家・北原みのりさんから

シオリーヌさんが最初の読者になってくれて、心強かったです。「同意」は、性教育の話です。性教育の話とは、人権の話。だから、「同意」について学ぶことは、私たちが優しく強い存在になることだって訳し終えた今、実感しています。

一つ、どうしても日本語にできなかった「ボディリーオートノミー」という言葉がありました。誰にも奪うことのできないまるごとの尊厳というような意味だと思います。日本語にないってことは、やっぱり#MeTooを経験した私たちにとっての新しい時代の言葉なのでしょう。あえて日本語にせず、カタカナのまま使うことで馴染んでいけばいいと願いを込めました。「同意」の新しい世界を、一緒につくっていきましょう。

北原みのり

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい
今回の本の翻訳をされた、作家の北原みのりさん。主にフェミニズムについての本や記事を執筆する。自身の会社アジュマで出版や、女性のためのプレジャーグッズショップ「ラブピースクラブ」を運営。性暴力根絶を目指す「フラワーデモ」呼びかけ人。「希望のたね基金」理事も務める。

取材・文:高橋有紀
撮影:相馬ミナ

10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

10代のためのエンパワメントBOOKシリーズ1
『こんにちは! 同意 誰かと親密になる前に知っておきたい大切なこと』

世界で人気の10代のためのブックシリーズ、日本発売第一弾。今、誰もが知っておくべき「同意」を、カラフルなイラスト仕立てで10代の子どもたちへ向けてやさしく、楽しく、深く紹介する親身で貴重な一冊! 大人も読んで、ぜひ意識のアップデートを。

著者:ユミ・スタインズ、メリッサ・カン
翻訳:北原 みのり
1,980円(税込み)|集英社

Amazonでのご購入
10代の子どもたちへ伝えたい。「同意」の大切さ、嫌なことは嫌だと言っていい

10代のためのエンパワメントBOOKシリーズ1
『こんにちは! 生理 生理と仲よくなるために大切なこと』

生理が来るのが不安、生理が来たけど手当や痛みに困っている、という10代は少なくありません。さらに、からだの変化や生活の不便など、生理のある日常全般のモヤモヤに、『こんにちは!同意』の作者たちが、明るく、力強く、ポジティブに、解決策や最新情報を紹介します!

7月26日発売!
著者:ユミ・スタインズ、メリッサ・カン
翻訳:北原 みのり
1,980円(税込み)|集英社

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