家族が快適に過ごすためのアイデアが詰まったバンコン

以前の記事でご紹介したキャンピングカー長野の「スペースキャンパーCOOLシリーズ」は、後部に多いキッチンを車体中央部にレイアウトし、ウィンドウエアコンエアコンを横倒しにして装着するなど、快適に過ごすためのアイデアが詰まったキャンピングカーでした。今回ご紹介するのは、このスペースキャンパーのシリーズに新たに加わった「Bタイプ」です。

2人分の前向きシートを追加
従来のタイプは、車体中央部にキッチンを設置。リアをコの字型のラウンジダイネットにしていました。このレイアウトの場合、ダイネットが広く使い易いのがメリット。後部座席は横向きに座ります。
一方で、「移動中は前向きに乗車したい」との声もあったため、新たに登場したのが「Bタイプ」です。リアのラウンジダイネットはそのままに、キッチン部のレイアウトを変更し、前向きの2人分の座席が追加されています。後部のシートベルトもそのまま。従来よりも乗車定員が2人増えて、8人となります。

この前向きシートを追加したために、従来モデルよりキッチンの設置面積が減ることになりました。キッチンの位置はリアスライドドアの部分にあたるため、乗り降りのためのスペースも確保する必要がある、という課題も生じました。
解決策「折りたたみ式シンク」
解決策として生み出されたアイデアが「折りたたみ式シンク」です。電子レンジや給排水タンクを収めたキャビネットにバタフライ式の板を取り付け、そこにプラスチックとウレタンでできた蛇腹式のシンクが設置されています。

使わないときはたたんでコンパクトになるうえ、乗り降りの際にはバタフライ式の板ごと折りたたむことができます。そして、シンクとして使う時には、しっかりとした深さも確保できています。

このアイデアによって、乗降のためのスペースも十分に確保されています。コンパクトさと使い勝手を両立し、さらに構造要件の面積条項も満たす見事なアイデアだと思います。
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