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常夏の楽園島へ再び 「プライド オブ アメリカ」のハワイ島巡り(前編)

マウイ島を背景に船のプールエリアでくつろぐ=上田英夫撮影
(左)ココナツ割りの実演。実を刃物に突き刺し殻をむく=上田寿美子撮影(右)天を衝(つ)くようにそびえるイアオ・ニードル=上田英夫撮影
(左)ココナツ割りの実演。実を刃物に突き刺し殻をむく=上田寿美子撮影(右)天を衝(つ)くようにそびえるイアオ・ニードル=上田英夫撮影

マウイ島は、別名「渓谷の島」と呼ばれ、中でもイアオ渓谷はハワイアンの聖地。なぜなら古くからハワイでは、亡くなった人の骨にはマナ(霊力)が宿ると伝えられ、その霊を鎮め、霊力を悪用されないように王や酋長(しゅうちょう)の遺骨を隠した神聖な場所がイアオ渓谷だったからです。さらに、イアオ渓谷州立公園内には、マウイ島のランドマークとたたえられる、標高約365mの岩山「クカエモク」(通称イアオ・ニードル)がそびえています。風雨に浸食され、天に向かって突き刺さるようにそびえたつ姿はまさに針(ニードル)のよう。展望台に上り至近距離から見ると迫力がましました。

マウイ島の中部には、約3エーカーの面積を持つハワイ最大級の水族館「マウイ・オーシャン・センター」があります。特徴は、ハワイの固有種や、ハワイ近海の海洋生物を生態系に近い形で展示し、ハワイならではの海の特性を見学できる点です。

熱帯魚、サメ、エイなどが泳ぐ16.5メートルの水槽トンネル「オープンオーシャン」、ハワイのサンゴ礁を再現した「リビングリーフ」、ハワイ固有のアオウミガメ(ホヌ)が泳ぐ「タートルラグーン」など約60の展示があり、海に面したのどかな園内はファミリー客でにぎわっていました。

マウイ・オーシャン・センターの水槽トンネル=上田英夫撮影
マウイ・オーシャン・センターの水槽トンネル=上田英夫撮影

球形の3Dシアターでは、特殊メガネをかけザトウクジラの生態を海底から見る珍しい体験も。ザトウクジラのジャンプ映像を見上げながら、つい一カ月前に小笠原のホエールウォッチングで生のザトウクジラの舞い踊りを見た記憶がよみがえりました。さらに、小笠原ではウミガメ「海姫」の名付け親となり、放流したことも懐かしく、いつの日か「海姫」や、小笠原にいたザトウクジラがハワイの海で泳ぐことはあるのだろうかと思いをめぐらせました。今もなお、ウミガメやザトウクジラの回遊ルートは不明な点が多いそうですが、それでも、海は世界を結ぶ大通りであることを再認識しました。

今日のランチはマウイ・オーシャン・センター内の素敵なオーシャンビューレストラン「シースケープ」。前菜はハワイで成長したタロイモを使ったサラダ風「カロポケ」。メイン料理「ハナパア」(ハワイの漁師が魚がかかった時に使う俗語)は、地元の漁師が今朝とった魚のパン粉焼き。そしてデザートは、パンノキの実、マカデミアナッツ、ココナツなどを使った「モカウルパイ」。これらの料理のコンセプトは、地元の漁師や生産者を支援し、島のコミュニティーを持続可能な未来へとつなぐこと。マアラエア湾からそよぐハワイアンブリーズとローカル食材を使った料理の数々は、マウイ島をより身近に感じさせてくれました。

(左)栄養価の高いタロイモを使った「カロポケ」。サラダ感覚で食べられる(右)ウルとは「パンノキ」のこと。その実やコーヒー、ココナツなどで作った「モカウルパイ」=いずれも上田英夫撮影
(左)栄養価の高いタロイモを使った「カロポケ」。サラダ感覚で食べられる(右)ウルとは「パンノキ」のこと。その実やコーヒー、ココナツなどで作った「モカウルパイ」=いずれも上田英夫撮影

「アメリカの誇り」キャデラックレストランやハリウッド劇場

ところで、プライド オブ アメリカは、アメリカ船籍最大のクルーズ客船。さらに船名通り、船内の各所に「アメリカの誇り」が表現されています。たとえば、ロビーの床を飾るのが「THE GREAT SEAL UNITED STATES OF AMERICA」。これはアメリカ合衆国の国璽(こくじ)を模したもので、国鳥の白頭鷲(わし)が羽を広げ、左足にオリーブ、右足に槍(やり)をつかみ、平和を願い白頭鷲の顔がオリーブ側の左を向き、さらにその頭上には栄光の13星(アメリカが独立した時の州の数が13)が輝いているというデザインで、とても存在感がありました。

アメリカ合衆国の国璽(こくじ)を模した床のデザイン=上田寿美子撮影
アメリカ合衆国の国璽(こくじ)を模した床のデザイン=上田寿美子撮影

「SS AMERICA LIBRARY」と名付けられた図書室は、アメリカの造船所で建造され、1940年に就航し、アメリカの客船史を飾ったSS America のモデルシップや絵画を飾った重厚な雰囲気。しかし、書棚にはアメリカの本のみならず日本語の書籍コーナーもあったので、日本人もゆっくりと読書が楽しめそうです。

SS Americaのモデルシップを飾った図書室=上田寿美子撮影
SS Americaのモデルシップを飾った図書室=上田寿美子撮影

客船がテーマの図書室があれば、アメリカ車の代表格キャデラックがテーマのレストランもありました。24時間営業している船上のレストラン「キャデラック」は真っ赤なキャデラックが飾られた明るいアメリカンダイナー。朝はアメリカンブレックファストやフレンチトースト、昼や夜はチーズバーガー、コブサラダ、ロコモコ、リューベンサンドイッチなどの料理が無料で食べられるので、朝食や昼食を食べ損ねた時や、夜食にも重宝。個人的には、ピリ辛のバファローチキンウィングが病みつきになるおいしさで、1日おきに通ってしまいました。

真っ赤なキャデラックに迎えられるレストラン「キャデラック」=上田英夫撮影
真っ赤なキャデラックに迎えられるレストラン「キャデラック」=上田英夫撮影
(左)ミルクシェークとバファローチキンウィング=上田寿美子撮影(右)「パパラッチ」の待ち受けるレッドカーペットを通りハリウッドシアターへ=いずれも上田寿美子撮影
(左)ミルクシェークとバファローチキンウィング=上田寿美子撮影(右)「パパラッチ」の待ち受けるレッドカーペットを通りハリウッドシアターへ=いずれも上田寿美子撮影

劇場のハリウッドシアターは、アカデミー賞の授賞式のように、レッドカーペットを通って入場すると、両側にカメラを抱えたパパラッチが待っているデザインが愉快です。そして、レッドカーペットを通り抜けるとステージでは、アメリカンポップスのコンサートが行われていました。

ビッグアイランドは生きている ハワイ島のキラウエア火山へ

もくもくと煙が上がるキラウエア火口=上田寿美子撮影
もくもくと煙が上がるキラウエア火口=上田寿美子撮影

二つ目の寄港地は、ハワイ諸島最大の島ハワイ島の東海岸にある都市ヒロ。ここでは、バスに乗り、標高1247メートルのキラウエア火山に登りました。あいにくの雨模様でしたが、キラウエア火口から白い煙が空に向かって上昇するエネルギーに圧倒されました。駐車場の傍らには、マグマに熱された岩石に水分が触れ、水蒸気をふき上げる地面の割れ目「スチーム・ベンツ」。のぞきこむと顔がやけどしそうな熱さです。さらに、トレイルを進み、もくもくと煙を上げる崖「スチーミング・ブラフ」へ。

地熱を感じるスチームベント=上田寿美子撮影
地熱を感じるスチーム・ベンツ=上田寿美子撮影

実は、前回キラウエア火山を訪れたのは2005年、デビューしたてのプライド オブ アメリカに乗ってヒロにやってきた時でしたが、今回は、その後の噴火や地震の影響で、ハレマウマウ・クレーターは形を変え、前回、見学した火口付近のジャガーミュージアムが無期限閉鎖になるなど、状況が激変していることに驚きました。そして、このツアーで何度も言われたのは、キラウエア火山には女神ペレが住んでいて、溶岩を持ち帰るとペレの怒りに触れるという神話。1983年以来ほぼ継続的に噴火をしているキラウエア火山は、今もなお、女神神話も地球も生きていることを教えてくれました。

明日は、ハワイ島の西岸の町コナ。こちらもビッグアイランドを代表する町ですが、ヒロとはどんな違いがあるのでしょうか。(後編へ続く

■ プライド オブ アメリカ(ノルウェージャンクルーズライン)  https://www.ncl.com/jp/ja/

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