京都ゆるり休日さんぽ
連載をフォローする

送り火の道すがら、ビール片手にふわとろ熱々「無添加たこ焼き こはく」

銅板の上でくるくると返される琥珀(こはく)色の丸いもの。左京区・高野の交差点でひときわ目を引くモダンなカウンターの中、整列して出番を待っているのは、たこ焼きです。洗練された店構え×たこ焼きという意外な組み合わせに、立ち止まらずにはいられない「無添加たこ焼き こはく」が、今回のさんぽの行き先。さてどんなお味がするのでしょう?

暮らすように、小さな旅にでかけるように、自然体の京都を楽しむ。連載「京都ゆるり休日さんぽ」はそんな気持ちで、京都の素敵なスポットをご案内しています。

「ジャンク好きも健康志向も、分け隔てなく食べて」

砂壁風に仕上げたモダンな内装。それでいて開放的な雰囲気。ご近所さんや常連客も次々と訪れる
砂壁風に仕上げたモダンな内装。それでいて開放的な雰囲気。ご近所さんや常連客も次々と訪れる

交差点からは「五山送り火」の大文字を南東にのぞむ、左京区・高野。ラーメン激戦区でありつつ、自然派のスーパーマーケットやカフェも多い。食のレイヤーが多層的なこの街でも、「無添加たこ焼き こはく」は「ありそうでなかった」切り口で、新鮮な目で迎えられました。

大玉のたこ焼きは、シンプルな材料で、一つひとつの素材を吟味して作り上げた「こはく」流のレシピ
大玉のたこ焼きは、シンプルな材料で、一つひとつの素材を吟味して作り上げた「こはく」流のレシピ

「食へのこだわりが違っていても、同じように食べられる。そんなたこ焼きが作りたかったんです」

そう語るのは、店主の西村勇さん。いわゆる「ジャンクフード」が好きで、もちろんたこ焼きも大好物。一時は健康体重を大幅に上回っていたこともあったそうですが、結婚と育児を機に、オーガニックや無添加の食に関心を持つようになりました。しかし、うんちくばかりが先行しては、食べる自由や楽しみがおろそかになってしまう。そこで、架け橋となったのがたこ焼きです。

定番の「ソース」(6個600円、以下税込み)。テイクアウトしても、カウンターでサクッとイートインしても
定番の「ソース」(6個600円、以下税込み)。テイクアウトしても、カウンターでサクッとイートインしても

ジャンクフードが好きな人には、自然派の食材を知るきっかけに。ジャンクフードを敬遠する人には、安心して食べてもらえる素材を厳選して。肩ひじ張らずに食べられるたこ焼きだからこそ、「おいしい」ことさえ理由になれば、どんな食生活の人でも笑顔にできると気づきました。

「伸びる」ふわとろ食感 ビールとも相性抜群

店主の西村勇さん。結婚を機に食の奥深さに目覚め、今ではおいしくて生産者の熱量が感じられる食材探しに夢中に
店主の西村勇さん。結婚を機に食の奥深さに目覚め、今ではおいしくて生産者の熱量が感じられる食材探しに夢中に

「たこ焼きに使うタコじゃないってよく言われるんです」と西村さんが笑うように、ぽんぽんと丸い穴に置かれていくタコは、思わず二度見してしまうほどの大ぶり。「タコの楽園」と呼ばれるモーリタニア海域のタコを生のまま、塩もみだけで下処理しているので、下ゆでされたタコとは、うまみや柔らかさが格段に違います。

膨張剤なしでこんなにふっくらと焼き上がるのは、蒸気の力
膨張剤なしでこんなにふっくらと焼き上がるのは、蒸気の力

食感のキモとなる生地は、山口県産の小麦粉を独自に製粉・ブレンドし、卵とだし醤油(しょうゆ)のみを加えて作ったシンプルなもの。そこに、自然着色の紅ショウガ、京都の九条ネギ、小麦粉と食塩のみで作られた天かすなど、妥協のない素材を一つひとつ加えます。鉄板よりも熱伝導率がよい銅板を使い、蒸気をふくませつつ高温で焼き上げることで、ふっくらとした大玉に。

「うちのたこ焼きは、“ひゅるっ”と伸びる新感覚の食感のたこ焼き。『食べたことない』『何個でも食べられる』って言ってもらえます」(西村さん)

期間限定の味はおおよそ月替わり。こちらは7・8月限定の「ねぎ塩レモン」(6個700円)
期間限定の味はおおよそ月替わり。こちらは7・8月限定の「ねぎ塩レモン」(6個700円)

膨張剤を入れず、蒸気の力のみで丸々と焼き上げたたこ焼きは、火から下ろすとすぐにしぼみはじめますが、これも無添加の証し。京都の地ソースをベースに独自にブレンドした定番のソース味はもちろん、月替わりの期間限定味や、ビールに合う塩ごま油、だし醤油など、食べ比べも楽しい味わいがそろいます。

イートインでは「オーガニックビール」(650円)をはじめ、ハイボールやソーダなども
イートインでは「オーガニックビール」(650円)をはじめ、ハイボールやソーダなども
火から下ろすとしぼんでしまうが、それも無添加のシンプルな生地ゆえ
火から下ろすとしぼんでしまうが、それも無添加のシンプルな生地ゆえ

焼きたてをビールとともにほおばれば、濃厚なタコのうまみととろける生地に、思わず景気の良いため息をつかずにいられません。8月16日、高野の交差点からは「大文字」、高野川へと足を延ばせば「妙」「法」の「法」の送り火がよく見えるはず。「五山送り火」を眺める前の一杯に、あるいは行き帰りの手みやげに、みんなを笑顔にするたこ焼きを選んではいかがでしょう。

焼きたてはもちろん「冷めてもおいしい」と評判が高い。手みやげにも喜ばれる
焼きたてはもちろん「冷めてもおいしい」と評判が高い。手みやげにも喜ばれる

■ 無添加たこ焼き こはく https://takoyaki-kohaku.com/

フォトギャラリー(クリックすると、写真を次々とご覧いただけます)

BOOK

送り火の道すがら、ビール片手にふわとろ熱々「無添加たこ焼き こはく」

京都のいいとこ。

大橋知沙さんの著書「京都のいいとこ。」(朝日新聞出版)が2019年6月7日に出版されました。&Travelの人気連載「京都ゆるり休日さんぽ」で2016年11月~2019年4月まで掲載した記事の中から厳選、加筆修正、新たに取材した京都のスポット90軒を紹介しています。エリア別に記事を再編して、わかりやすい地図も付いています。この本が京都への旅の一助になれば幸いです。税別1200円。

※&TravelのSNSで旅の話題や新着記事発信中! フォローお願いします。

REACTION

LIKE
COMMENT
2
BOOKMARK

リアクションしてマイルをもらう

連載をフォローする

COMMENT

評価の高い順
コメントを書いてマイル獲得! みんなのコメントを見る

SHARE

  • LINEでシェア

FOR YOU あなたにおすすめの記事

POPULAR 人気記事

※アクセスは過去7日間、LIKE、コメントは過去30日間で集計しています。

RECOMMEND おすすめの記事

&MEMBER限定の機能です

&MEMBERにご登録(無料)いただくと、気に入った記事に共感を示したり、コメントを書いたり、ブックマークしたりできます。こうしたアクションをする度にポイント「&MILE」がたまり、限定イベントやプレゼントの当選確率が上がります。

&MEMBERログイン

ID(メールアドレス)
パスワード

パスワードを忘れた方はこちら

&MEMBER登録はこちら

&MILEの加算アクション

  • &MEMBER新規登録:100マイル
  • 記事に「LIKE」を押す:10マイル
  • コメントの投稿:30マイル
  • 自分のコメントに「LIKE」がつく:10マイル
  • *今後、以下のアクションも追加していきます

  • 朝日新聞デジタル有料会員の継続:100マイル
  • ログインしてサイト訪問:10マイル
  • アンケート回答:30マイル
  • 「朝日新聞SHOP」での購入:50マイル
  • イベント申し込み:50マイル

&MILEの獲得数に応じてステージがあがり、ステージがあがるごとに
&MEMBER限定のイベントやプレゼントの当選確率が上がります。詳細はこちら