小川フミオのモーターカー

最も売れたスカイライン「C110型」

最も売れたスカイライン「C110型」

2000GT-Xハードトップ(手前)と1800スポーティGLハードトップ(共に1972年)

史上最も知られたスカイラインというと、異論があるかもしれない。しかし、最も売れたスカイラインと言い換えれば、紛れもない事実である。日産自動車内のコードネームでC110型と呼ばれた4代目スカイラインは、1972年から77年にかけて67万台を販売した。

最も売れたスカイライン「C110型」

2000GT−Xハードトップ(1972年)のリア

最も売れたスカイライン「C110型」

1972年の日産銀座ギャラリーにて

スカイラインとGT-Rのイメージを決定付けたのは、その前の通称“箱スカ(C10型)”だが、セールス的には26万台以上の開きがあったという。確かに今見ても、2ドアモデルのクーペスタイルは、躍動感と重厚感が非常に印象的だ。

ファン層には“ケンメリ”といった方が通りのいいC110型スカイライン。箱スカのキャッチコピーが「愛のスカイライン」であったのに対し、こちらは「ケンとメリーのスカイライン」だった。

最も売れたスカイライン「C110型」

1800スポーティGLセダン(1975年)のダッシュボード

最も売れたスカイライン「C110型」

1800スポーティGLハードトップの内装

C110型のヒットの裏には「桜井眞一郎のスカイライン」として、設計者名を打ち出し、頂点を極めることを目指した“匠(たくみ)”の存在を強調したことも大きい。“スカイラインらしさ”として日産が追究し続けた左右2灯ずつの円形リアコンビネーションランプは意匠を凝らしたもので、このモデルがオリジンであろう。

最も売れたスカイライン「C110型」

日産銀座ギャラリーの2000GT-Xハードトップ

ボディーバリエーションは、セダン、ハードトップクーペ、そしてワゴンがある。どのモデルにも先代で考案された“サーフィンライン”なるキャラクターラインを後輪まわりに設けた。エンジンは1600、1800、6気筒の2000が用意され、73年には200台弱のGT-Rを生産した。

その後、75年に排ガス規制対策が施されたが、先代までのレースの活躍などでつくりあげた“スカイライン神話”が崩壊することはなかった。C110型は、設計者たちの熱意とともに記憶に残る1台である。

最も売れたスカイライン「C110型」

1975年の2000GT-Eセダン

PROFILE

小川フミオ

クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。

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