キャンピングカーで行こう!

結露のせいで空気が乾く? 湿度調節でキャンプ車の冬旅をより快適に

みなさん、快適な冬旅を楽しんでらっしゃいますか? キャンピングカーなら真冬でも、断熱とFFヒーターのおかげで快適に旅ができることは、以前にもお話しましたね。

さて、寒い季節の強い味方はなんといっても暖房です。そして、せっかく暖まった空気の熱を逃がすことなく保温できること、つまり断熱効果の高さもキャンピングカーが基本的に備える性能です。だからキャンピングカーは乗用車や一般的な商用車に比べて、居住性が高いといわれるのです。

しかし、最近私の身辺で「暖かいのはいいけれど……」というトラブルがいくつか散見されるようになりました。それが、「結露」。

今回は室温と湿度と結露のお話です。

FFヒーターは乾燥の元!

FFヒーター(ガスファンヒーター)は車内の空気を汚すことなく暖めてくれる優れた装置ですが、欠点もあります。それは燃焼に伴って発生する水蒸気も車外に排出してしまうこと。そのため、どうしても車内の空気が乾燥してしまうのです。

空気が乾燥すると、のどや鼻の粘膜、肌も乾燥します。その結果、ウィルスが体内に侵入しやすい状況になるのです。そのためインフルエンザや風邪をひきやすくなるというわけです。

ただでさえ乾燥する冬の時期。朝目覚めたらのどがガラガラ……なんてことのないようにしたいものです。では対策はどうするかというと、湿度を上げればいいんですよね。

結露のせいで空気が乾く? 湿度調節でキャンプ車の冬旅をより快適に

ストーブにやかんをおくように、車載用の加湿器を利用する、ぬれタオルを干しておくなど、乾燥を防ぐ手段を用意しておこう

キャンピングカーはワンルームですし、一般の住居に比べれば小さなものです。車のバッテリーを電源に(DC12V)動かせる車載用加湿器もありますし、そんなに広い範囲をカバーしなくてもよいので、ペットボトルに水を入れて使う簡易的なもの、オフィス用のUSBでつなぐタイプのものなどさまざまあります。さらに原始的な方法としては、寝るときにぬらしたタオルを室内に干すだけでも加湿できます。

乾燥してるのに結露する!?

のどや肌のことを考えたら加湿したいけれど、ここで悩ましいのが結露です。

さて、結露はどんな状況の時に起きるでしょうか。暖かく湿った空気が冷たいガラスなどに触れると、空気中の水分(水蒸気)が水になって発生するものが結露ですよね?

氷を入れたグラスをしばらく置いておくと、びっしょりぬれてしまうのも同じ原理。冬場の窓ガラスにも同じことが起こりがちです。外気温で冷えたガラスに、室内の暖かい湿った空気が触れることで、室内側が結露するのです。

結露のせいで空気が乾く? 湿度調節でキャンプ車の冬旅をより快適に

冬の窓によくみられる結露。もちろん湿度過多の場合もあるが、これだけ空気中から水分が奪われている、という意味でもある。冷えた窓が除湿器の役割をしていることも

この結露が住宅にとって大敵であることは、みなさんご存じでしょう。それはキャンピングカーでも同じです。壁やガラスがびしょびしょにぬれると、壁紙などは傷みますし、カビの原因にもなります。

では、車内の結露はどんなところで起きるでしょうか。主に発生するのは冷えやすいガラス部分。つまり、運転席周りなど、二重ガラスにできない部分です。

「FFヒーターで空気が乾燥するなら、結露の心配はないだろう」
「結露が発生するぐらいだから、加湿しなくても大丈夫」

普通、そう考えますよね。私も少し前まで、そう思っていました。
実は「乾いているのに結露する」ではなくて「結露のせいで空気が乾く」のです。

つまり、冷たいガラスに結露することで空気中の水分が奪われてしまい、余計に空気が乾燥してしまう、ということ。いわば冷たい窓が「除湿器」になってしまうのです。

適正な湿度と結露、さてどう対策する?

さあ、困りました。健康のためにも、空気の乾燥は避けたいし結露も避けたい。しかし加湿器を使うと、ますます結露を促進してしまいそうな気もします。前述のように、結露はカビの原因にもなります。

それを避けるには「冷たいガラス」の面積を小さくするしかありません。自分の車のどこに結露しやすいかを早めに見極め、市販の断熱シェードを貼る、暗くなるのが嫌な場合はビニールの緩衝材(いわゆるプチプチです)を使うのも有効です。

フロントガラスや運転席側・助手席側など、運転時の見通しが大切な窓は、もちろん運転中にカバーすることはできませんが、問題になるのは停泊中ですから、その間だけでも、カーテンで覆う・シェードで断熱する、などの対策を。

結露のせいで空気が乾く? 湿度調節でキャンプ車の冬旅をより快適に

ぜひ車内に温湿度計を備えておこう。室内湿度は40%以下にならないようにしておきたい

そしてキャンピングカーでは気をつけたいポイントが常設ベッドです。常設ベッドの下が収納庫になっているケースが多いのです。特に社外から直接アクセスできる収納庫は、断熱効果が薄いのです。実際、車内は暖房が利いていても、収納庫の中はひんやり、ということも多いはず。もし愛車がそういうタイプだったら、寒い時は室内の気温と収納庫の気温を比べてみてください。

当然、収納庫が冷たいということはその壁面には結露がしやすくなります。しかも普段目に触れない場所なので、結露にも気づきにくく、気が付いたらカビだらけだった、なんていうことにもなりかねません。

こういう場所の結露対策はどうするか?

まずは、ときどき荷物を全部出して風を通してあげること(乾燥させること)。次に、収納庫の壁面に断熱シートなどを貼ること。そのことで、上部にあるベッドもより暖かく眠れるようになるかもしれません。

住宅でも同じですが、見えない部分の結露こそ恐ろしいもの。寒い時期でないと確認できませんから、真冬の今こそ、結露の確認と対策のチャンスです。

PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹とヨメさんひとり。

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