人肌にリアルなアートを描く 話題のクリエイター・チョーヒカルが誘う“非日常”

「部屋に紙がなかったから」という理由で、自身の手にリアルな「人間の顔」を描き始めたチョーヒカル。非日常(UNUSUAL)をテーマに描かれたボディペイントの作品は、武蔵野美術大学在学中から注目を集めてきた。

近年では、Samsung、東洋紡、資生堂とのコラボレーションや、詩人・文月悠光とフィンランドで行った詩の朗読とライブボディペインティングのパフォーマンス、海外での個展開催、CDジャケットのデザイン、作品集『SUPER FLASH GIRLS 超閃光ガールズ』(雷鳥社)、漫画『ストレンジ・ファニー・ラブ』(祥伝社)や、イラストを手がけた図鑑『絶滅生物図誌』(雷鳥社)まで、活動の幅を広げている。

チョーヒカル
人肌に動物や機械を描いた作品など、奇抜なビジュアルのボディペイントや、スイカにキャベツの、トマトにオレンジのペイントをほどこした作品は、まず鑑賞者に新鮮な驚きをもたらしてくれる。しかし、ただの驚きだけにはとどまらない、何らかのメッセージも読み取ることができる。

チョーヒカル
チョーヒカル
彼女自身は、過去のインタビューでこんなことを語っている。

「ペイントすら見破れないなら、肌や目の色で誰かを判断することなんてできるわけないじゃないですか」
(「What Really Makes a Girl “Ugly”, According to Artist Hikaru Cho」より)

今年25歳になった彼女の作品には、“アイデンティティ”というものに対する根源的な問題提起がなされているように思える。ただ、それはほんの一側面に過ぎず、もっといえば実際にはそんなことはないのかもしれない。いずれにせよ、見る側にいろいろなものを想起させる力が彼女の作品の魅力であることは間違いないだろう。

先日、彼女は浅草のギャラリー「TODAYS GALLERY STUDIO」で個展「超動物展SP」を開催。そこでは、壁一面に展示されたボディペイント作品や、オムライスとアザラシ、ハリネズミとフライドポテトを融合させた空想の動物が、訪れた人たちの想像力をかき立てていた。私たちの暮らす日常から、非日常の空間が次々となくなっていき、画一化されているいま、チョーヒカルが誘うUNUSUALの世界に没入できることは、この上なく貴重で崇高な体験になるはずだ。その「非日常の世界」の一部を、今回紹介する作品たちを通じて、感じ取ってほしい。
(文・&M編集部 岡本尚之)

チョーヒカル

チョーヒカル(ちょう・ひかる)
1993年、東京都生まれ。武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科卒業。
体や物にリアルなペイントをする作品で注目され日本国内だけでなく海外でも話題になる。「笑っていいとも」を含む多数のメディア出演に加え、Samsung、Amnesty International、資生堂、TOYOBOなど企業とのコラボレーションや、国内外での個展など多岐にわたって活動している。ペイントの他にも衣服やCDジャケットのデザイン、イラスト、立体、映像作品などを制作。

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