小川フミオのモーターカー

日本メーカーが話題の新車を発表して健闘 NY国際自動車ショーレポート

2019年4月19日から28日まで、ニューヨークで国際自動車ショー(New York International Auto Show)が開かれている。会場は例年どおり、ハドソン川沿いのザ・ジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンターだ。

ショー会場そばには、新しい観光名所となった商業コンプレックス「ハドスンヤーズ」がオープンしたばかり。その中でも、英国の建築家トマス・ヘザーウィックが手がけた「ザ・ベッセル」という展望施設は、2019年3月15日の開設以降、人気を集めている。

新しさと伝統とが同居するハドソン川沿いという立地は、NY国際自動車ショーを象徴していると言えるかもしれない。1900年にアメリカ合衆国初の自動車ショーとして開かれ、50年代にはフェラーリやメルセデス・ベンツなど、欧米の高級ブランドが新車を発表する場所として選んだ。

フォトギャラリーはこちら

日本メーカーが話題の新車を発表して健闘 NY国際自動車ショーレポート

ハドソン川沿い、ウエスト34番ストリートにあるザ・ジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンターでのショーの入り口

2019年は、NYにとってちょっと分が悪かった。というのも、同じタイミングで上海自動車ショーが開催されたからだ。多くのメーカーは上海で、電気自動車を含めた新車を発表。話題を奪われてしまった。それでもNYでは、話題のクルマが並んだ。とりわけ、日本勢が頑張っていた印象がある。

スバルは新型「アウトバック」を発表した。日本でも人気が高いこのクロスオーバーは、米国でも大人気の車種。発表会場には大勢の報道陣が詰めかけた。

新型車の特徴は「スポーツシューズからインスピレーションを得た」(デザインをまとめた、スバル商品企画本部主幹の田中繁さん)というように、ボディー各所に合成樹脂のプロテクションモールを大きく使っている点だ。

日本メーカーが話題の新車を発表して健闘 NY国際自動車ショーレポート

新型スバル・アウトバックは新しいシャシーを用い、2.4リッターターボと2.5リッターという2種類の水平対向エンジンとAWD(全輪駆動)システム搭載(日本への導入時期は未定)=写真、スバル提供

スバル・オブ・アメリカは、100を超える米国内の、国立公園の管理維持に対して献金を行っている。そのため、会場ではイエローストーンをはじめ、豊かな自然を誇る国立公園の画像が大きく映し出され、来場者は壮大な大自然の風景に見入っていた。

トヨタ自動車は、18年に全米販売ナンバーワンのRAV4をニューヨークでデビューさせたのに続き、19年はミドルクラスのSUVとしてやはり人気の高い新型「ハイランダー」を持ち込んだ。

日産自動車は「フェアレディZ」の米国デビュー50周年を高らかにうたうとともに、「GT-R」の2020年モデルをお披露目した。目立った新車ではないが、クルマ好きの関心をひくのに十分なモデルだ。

日本メーカーが話題の新車を発表して健闘 NY国際自動車ショーレポート

2019年3月に発表されたキャデラックのミドルサイズSUV「XT6」は3.6リッターV6搭載で、3列シートのパッケージを持つ

もうひとつ、注目に値するのは、大小さまざまなピックアップトラックと、さきのトヨタ・アウトランダーのようなミドルサイズのSUVがたくさん並べられたことである。実際にいま、米国の路上ではこれらのクルマを見かけることが多い。

電気自動車では、アウディが「e-tron」を、ジャガーが「I-PACE」を展示し、さらにミシガン州プリマスに本拠地を置くベンチャー「リビアン Rivian」がEVのフルサイズ・バンとピックアップを展示した。2019年2月には、Amazonを主体とした7億ドルの投資ラウンドが行われたことが発表されている。

(文/写真・小川フミオ)

フォトギャラリーはこちら

PROFILE

小川フミオ

クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。

イタリアのクルマづくりの伝統を感じさせるセダン「ランチア・テーマ」

トップへ戻る

根強い人気のフォルクスワーゲン・ゴルフ 上質な2代目

RECOMMENDおすすめの記事