ドローン写真が人気の野見山大地 正体は副社長で象使い……?

&M編集部員がインスタグラムで見かけた印象的な写真。車や人、建物など、様々なモチーフが密集した風景をいろんな視点から切り取ったもので、ずっと見ていると次第に感覚が麻痺(まひ)してくる。

撮影者は野見山大地さん。26歳の若手写真家だ。本業は、渋谷、銀座、川崎などに店を構えるタイ国商務省認定レストラン「チャオタイ」の副社長。さらに個人サイトのプロフィールによれば、象使いの免許を所持しているとか。

野見山さんはどんな人なのだろうか。渋谷の「チャオタイ」を訪ね、ユニークな写真の撮影と経歴について話を聞いた。

<<記事最下部のフォトギャラリーもお楽しみください>>

副社長と写真家の二足のわらじ

――レストランの副社長で写真家、さらに象使いの資格まで所持している。とてもユニークなプロフィールですね。

野見山 僕は父親がタイ人、母親が日本人という家庭で育ちました。今は両親が日本で展開するタイレストランの副社長をつとめ、不動産事業なども手がけています。「ゾウ使い」はタイの国家資格で、チェンマイで1週間ほどトレーニングを受けて取得しました。最終試験で信頼関係を築いたゾウと一緒に寝ることになるのですが、寝返りを打ってこないかとても緊張しました(笑)。

ほかにもダイビングの資格を持っていて、水中写真を撮る機材も保有しています。写真家としては、ドローン撮影だけでなく、陸海空、あらゆるフィールドで撮影できることを強みにしています。

象と一緒に映る野見山さん

象使いの資格を持つ野見山さん

――飲食事業と写真家の二足のわらじというわけですね。写真家として活動を始めたきっかけは?

野見山 写真を本格的に始めたのは、大学入学前に世界一周旅行へ出て、様々な風景を撮影したことがきっかけです。その後、友人の薦めで、Instagramで写真を発表することにしました。人と同じことをするのが嫌だったので、何か面白い方法はないかと考えていた時に、ドローンを使った空からの撮影に興味を持つようになって。講習を受けて、海岸沿いで飛ばして練習を重ねました。写真家を名乗るようになったのは、2年ほど前です。フォロワーが増えて、もう遊びじゃなくなってきたな、と。

今のところ、収入面は飲食事業が一番大きいですけど、今後は写真を増やしていきたい。今は月1回程度のペースで海外に行って、広告やCMなどに使う写真を撮影しています。「チャオタイ」の従業員も、僕の活動を応援してくれています。

ドローンで空撮したスリランカ・シギリヤの空中宮殿

ドローンで空撮したスリランカ・シギリヤの空中宮殿

シンガポールで輸入車が奇麗に並べられている様子を空撮

シンガポールで輸入車が奇麗に並べられている様子を空撮

――ドローン撮影では、幾何学的な構図や見たことのない視点からの写真が多く、どれも印象的です。

野見山 世界一周の旅以来、通算で70カ国以上を巡っていて、各地で面白い風景を見つけてはドローンを飛ばしています。ドローン撮影は、現地に行くまでの情報収集がすごく大切。普段はGoogle  Mapsを利用して、変わった場所がないか常に探しています。

最近見つけたのは、インドネシア(バリ島)にある飛行機の機体を利用したレストランです。航空機のキャビン内で食事ができるお店なのですが、上空からだと機体の形がはっきり見えて「この場所はなんだろう?」と興味がそそられます。

観光地には多くの人が足を運びますが、たとえ有名なスポットでも同じアングルでは撮りたくありません。目新しい視点を見つけることはもちろん、住宅街や祭りなど、モノや人が密集している場所には特に心をひかれますね。

海外で初めてドローンを飛ばしたのはスリランカでした。下から見ると切り立った崖なのですが、ドローンを飛ばすことで、山の上にある王宮の建物を空から撮影することができて、感動を覚えました。旅にしろ、ドローンの撮影にしろ、知らないところに行ってみたい、見たことがない景色を見てみたいという好奇心が軸になっています。

――ドローン撮影は許可取りなど、事前の準備が大変そうです。

野見山 はい、特に日本国内では仕事で撮影する場合でないと原則、許可が下りないと思います。また、タイをはじめとして一部の国では登録制になるなど、年々撮影条件が厳しくなっています。

ドローンだけでなく、地上での撮影を行うためにカメラ2、3台とレンズ数本を常に持って移動するので、バックパックはかなりの重量になりますね。旅先で写真を撮るためには体力も必要なので、普段から筋力トレーニングを欠かさないようにしています。

――野見山さんにとって「良い写真」の定義とは、どういったものでしょうか。

野見山 人と異なる視点で、見たことがない景色を撮りたいという思いは強くありますが……ただ、自分の中でひとつだけ決めている信条があります。それは「一番良い写真」は撮らない、ということ。たとえば、友達の結婚式は仮に依頼されても断るようにしています。それは、本当に大事な瞬間を自分の目で見て、その場の雰囲気を感じたいから。

ドローンは飛ばしてしまえばあとはセルフタイマーで撮影ができるので、放っておいても大丈夫。撮影は機材に任せておけますから。僕はその場の空気や景色をできるだけ、自分の感覚で記憶しておきたいと思っています。

(文・山田敦士)

<<記事最下部のフォトギャラリーもお楽しみください>>

PROFILE

野見山大地

タイレストラン「チャオタイ」副社長、写真家。1993年、日本人の父とタイ人の母の間に生まれる。カメラ片手に世界一周、アフリカ縦断を行う。今まで数多くの国と地域を訪れ、陸海空すべてのフィールドでシャッターをきる。資格マニアでもあり、車やバイクの大型免許、ゾウ使い、乗馬、小型船舶、ドローン操縦者・ダイブマスターなどの資格を持つ。

Instagram www.instagram.com/daichi_nomiyama/

WEBサイト www.daichi-nomiyama.com

BOOK「CHAOTHAI(チャオタイ)」

いまも経理のバイト生活 再現ドラマの女王・芳野友美が目指す恩返し

トップへ戻る

荒天に見舞われた予選。タイヤ交換が鍵を握る スーパーフォーミュラ第2戦

RECOMMENDおすすめの記事