口福のランチ

カニの卸会社が経営する専門店「かにチャーハンの店 渋谷店」(東京・渋谷)

以前テレビ番組で紹介されていた、とろりと餡(あん)のかかったチャーハンがとてもおいしそうで、いつか行ってみたいとずっと気になっていた。その名も「かにチャーハンの店」。渋谷の、井の頭通り沿いにある雑居ビルの3階にあり、エレベーターを降りるとすぐに店が広がっている。

写真付きの大きなメニューを見ながら、食券機で券を購入する。「かにかにチャーハン(870円)」、「かに肉入りかにみそチャーハン(880円)」など、カニチャーハンは4種類。すべて1000円以内という懐に優しい価格だ。

カニやエビでだしをとったみそ汁が全品につく

カニやエビでだしをとったみそ汁が全品につく

オープンキッチンをカウンター席がずらりと囲み、その中央で客席側を向いた料理人が大きな中華鍋を高速であおる。それはそれは見事な鍋さばきで、あっという間に、パラッパラのチャーハンを作り上げていく。

テレビで見た「半熟たまごのかに玉チャーハン(820円)」は、ネギと塩コショウというシンプルなチャーハンを、とろ~りとしたカニ玉が覆い、さらにたっぷりのカニ肉がのっている。

トロリとした半熟卵がおいしい「半熟たまごのかに玉チャーハン」

トロリとした半熟卵がおいしい「半熟たまごのかに玉チャーハン」

「ぷるっ、とろ」のかに玉をレンゲで崩して口に運ぶ。カニの旨(うま)みに、わずかな酸味が加わった餡と、香ばしくパラパラのチャーハンとの競演が素晴らしい。

一番人気の「かにかにチャーハン」は、しっとりとしたカニ肉がたっぷりとトッピングされた豪華版。これが1000円以内で食べられるとは恐るべきコスパの高さだ。

一番人気の「かにかにチャーハン」。カニの身がたっぷりでぜいたく

一番人気の「かにかにチャーハン」。カニの身がたっぷりでぜいたく

ご飯の中には、ネギとレタス、それにアクセントとして小さく刻まれたキュウリの漬物が入り、絶妙な調和を生んでいる。味付けには、カニの味を引き立たせる、特製の合わせだれを使用。パラッパラのご飯とあいまって、とにかく完成度が高い。

あまり水分を飛ばし過ぎて、「パラパラがパサパサになってしまってはNGです。水分を含み、しっとり感を残すことにこだわっています」とは、レストラン事業部部長の早川哲太郎さん。この炒め具合が抜群にいいのだ。

カニはロシア、アラスカなど世界中の産地から仕入れる上質なもののみを使う。特に注意しているのは、カニ肉の形状。しっかりとカニのおいしさを味わってもらえるように、細かくほぐしすぎず、大きさを保っている。

カニの卸会社が経営する店で、現在は直営6店舗、フランチャイズ1店舗。今年17年目を迎えた渋谷が第一号店だ。店で鍋を振れるのは、本店での厳しい研修を終え、試験に合格した数名のみ。味にブレがあることは許されないため、2カ月間、毎日毎日鍋を振り、基本をたたき込まれる。

ひと口、またひと口とレンゲが止まらなくなる絶品のカニチャーハン。いつも混んでいるが、客の回転は早く、価格も良心的なので、渋谷に立ち寄る機会がある時に、ぜひおすすめしたいランチのひとつだ。

入り口の脇の壁に大きな写真入りのメニュー

入り口の脇の壁に大きな写真入りのメニュー

※価格は2019年5月現在

かにチャーハンの店 渋谷店
東京都渋谷区宇田川町31-4 篠田ビル3F
03-5784-2443
http://www.stride.co.jp/chahan/shibuya.php

PROFILE

森野真代

ライター&エディター。徳島県出身。外資系ジュエリーブランドのPRを10年以上経験した後にフリーエディターに。雑誌やWebを中心に、旅、食、ファッションなどをテーマに執筆中。無類の食べもの好きでもあり、おいしい店を探し当てる超(?)能力に恵まれている。自分の納得した店だけを紹介すべく、「実食主義」を貫く。酒好きが高じて「唎酒師(ききさけし)」を取得したが、おいしいワインの探索にも余念がない。

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