キャンピングカーで行こう!

ロングドライブの強い味方! キャンピングカーのヘッドライト&クルーズコントロール

今年は超大型だったゴールデンウィーク。思い切って遠くへ出かけた方も多かったのではないでしょうか。今回は、ロングドライブを少しでも快適に、安全にしてくれるヘッドライトとクルーズコントロールについてです。

 

意外と簡単なヘッドライトの変更

乗用車ではすっかりおなじみになった、HID(高輝度放電ランプ)やLEDのヘッドライト。非常に明るく、省エネである点も魅力です。暗い夜道、前方を明るく照らし出すことで夜間走行の疲れを軽減しますし、なんといっても視界が明るいことは安全運転に役立ちます。では、キャンピングカーのヘッドライトはどうなっているでしょう?

キャンピングカーのベース車両の多くは、トラックや商用バンのような、輸送用車両です。商用車はコスト最優先ですから、乗用車と違って標準装備は従来の白熱電球(ハロゲン球)であることがほとんどです。

同じH4規格でもハロゲン球(左)とLED(右)では形状が異なる。愛車に装着できるかどうかは部品メーカーに確認しよう

同じH4規格でもハロゲン球(左)とLED(右)では形状が異なる。愛車に装着できるかどうかは部品メーカーに確認しよう

新車でキャンピングカーを購入する際、ヘッドライトの変更がオプション設定にあれば、ぜひ装着しておきましょう。購入時に変更しておくのが、最も手軽な方法だからです。

ちなみにキャンピングカーのベースになりやすい車種では、ダイハツ・ハイゼットトラックやスズキ・エブリイ、トヨタ・ハイエースや日産・NV350など多くの車でオプションが用意されています。その一方で、キャブコンベースとして人気のマツダ・ボンゴやトヨタ・カムロードには、残念ながらオプション設定がありません。こうした車種や中古車を購入した場合、純正オプションではなく、社外パーツを組み込むことでHIDやLEDにすることができます。

車種ごとにライトの形状は違いますが、中に使われている電球の規格はいくつか(代表的なものは4規格ぐらい)しかありませんので、ご自分の愛車に合ったパーツを選べばOK。純正オプションがなくても、そんなにハードルの高い作業ではありません。

 

大切なのはパーツの品質

ヘッドライトの交換作業自体は、そんなに難しいことではありません。オプション設定がない場合は、自車のライトの規格を調べて、必要なパーツを購入し、車に詳しい人や整備作業の経験のある人なら自分でも取り付けられるでしょう。不安な方はカー用品店やビルダーさんに相談するのがよさそうです。

交換用のパーツは、国産車用はもちろん、ヨーロッパ車の場合はほとんどが日本で入手可能。ですが、ここで一番気をつけたいのは、パーツの品質です。

商品の価格は数千円~数万円とまちまちです。価格の違いがどの程度品質に影響するかは、すべての商品をテストしてみたわけではないので何とも言えませんが、個人的な経験から言わせてもらえば、あまり安価なものは避けた方がよいでしょう。具体的には、光軸が正しくなかったり、すぐに壊れてしまったり、というトラブルがあるからです。車種によっては「ハイビームの表示が正しく点灯しない」「球切れ警告灯が誤作動で点灯しっぱなしになったりする」なんてケースもあります。

もうひとつ注意したいのがパーツのサイズです。電球は規格に合うものを選べばいいだけですが、白熱球とHIDやLEDの取り付けパーツではそもそも形状が違います。そして、トラックやワンボックスバンなどキャブオーバータイプの車はどうしても、ライト周りのスペースに余裕がないため、HID/LED用のパーツを購入する際には、まずパーツが自分の車に取り付けられるのか、確認する必要があります。パーツのメーカーに直接問い合わせるのが一番ですが、逆にいえば、こうした問い合わせにきちんと対応できるメーカーのものを購入するのが安心です。

 

クルーズコントロールで体力を温存

高速道路で一定の速度を保つのは、実は結構疲れるもの。クルーズコントロールがあれば楽ちんだ

高速道路で一定の速度を保つのは、実は結構疲れるもの。クルーズコントロールがあれば楽ちんだ

もうひとつ、長距離運転の強い味方なのが「クルーズコントロール」です。クルーズコントロールとは、設定した速度を自動的に維持してくれる装置。私の愛車にもついていますが、徹頭徹尾、一定の速度を保ってくれるのでとにかく楽です。軽くブレーキを踏めば、クルーズコントロールは即座に解除。周囲の流れや状況に応じた加減速が可能になります。

最近では、衝突予防装置のカメラやレーダーなどと組み合わせて、前車との車間距離を一定に保つアダプティブクルーズコントロールも増えてきました。一定の速度というだけでなく、車間距離も一定となれば、ドライバーはひんぱんなアクセル操作から解放され、ロングドライブがとても楽になります。

高速道路を一定速で走行するのは、じつは結構な負担になります。思っている以上に起伏もありますし、周囲の車のペースに合わせることも大切です。ドライバーが疲れていなければ、あまり意識をせずアクセル調整もできるでしょう。問題は疲労が蓄積してきたときです。疲労は人間の感覚を鈍化します。最も多いのは速度の変化に鈍感になって、上り坂で想像以上に速度が落ちてきたり、下り坂で速度超過気味になったりというトラブルです。

このクルーズコントロール、輸入車にはほとんど標準装備されています。アメリカもEUも日本に比べて国土が広いため、それだけ需要が高いのでしょう。国産キャンピングカーの場合は残念ながらオプション設定がないものがほとんどです。こちらも、ヘッドライト同様、社外パーツを組み込むことになります。

クルーズコントロールのパーツは、最近では自動車用品店でも販売されています。価格帯は3万円前後。カーオーディオを購入するのと同じで、自車に取り付け可能な型番かどうかを確かめる必要があります。ある程度慣れた人であれば自力で取り付けることもできるでしょう。ですが、少しでも不安のある方は、ビルダーやディーラーに相談する・依頼するのが賢明でしょう。

一番いいのは無理のない運転!

もちろん、どんな道具やシステムも万能ではありません。
たとえば前述のヘッドライトにも難点が。HIDやLEDは省エネであるがゆえに発熱量が少ないのです。そのため、深夜、スキー場を目指して走っていると、ヘッドライトに雪が積もってしまい、だんだん暗くなってしまいます。私自身、HIDのライトを使っていますが、雪道をドライブするときは時々止まって、ヘッドライトの雪かきをしています。

クルーズコントロールも同じです。一定の速度を維持し、車間距離を保ってくれるとは、なんて楽だ…… と思うかもしれません。しかし、人間はエラーを起こす生き物です。運転が楽になると、居眠り運転を誘発したり、つい周囲の流れに合わせるのが遅れたりすることもあり得ます。取り付けた機械の特性をきちんと理解して、何もかも機械まかせにしないこと。そして何より、安全運転のために大切なのは、十分に休憩をとって無理のないペースで走ること。それだけは心がけておきたいですね。

(TOP画像:Getty Images)

PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹とヨメさんひとり。

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