口福のランチ

ポークカレーに1.5個分のタマネギ シェフは元デザイナー「LAND」(東京・目黒)

今週からスタートする久しぶりのカレー特集では、厳選12店をお届け予定。1店目は東京・目黒の「LAND」。オープン4年目にして、常に行列のできる大人気のカレー店だ。営業は木曜から日曜までの週4日のみ。「チキンカレー」「ポークカレー」「エビとアボカドのカレー」など6種類のカレーを提供している。

LANDのカレーは、もともとデザイン関係の仕事をしていたオーナーシェフの内藤裕之さんが、20歳くらいから趣味で作り続けていたカレーの進化形。インドカレーでも、欧風カレーでもない、オリジナルカレーだ。どこかで修業したことも、開業にあたってカレー店を食べ歩いたこともなく、独自の工夫を重ねながら、自分の思い描くカレーを具現化したそうだ。

豆の食感とコブミカンの葉の香りが楽しめる「ひよこ豆とカシューナッツのカレー」

豆の食感とコブミカンの葉の香りが楽しめる「ひよこ豆とカシューナッツのカレー」

とてもユニークな経歴の内藤さんだが、どのカレーも完成度が高く、文句なしにうまい! 「チキンカレー(1000円)」は、じっくりと炒めたタマネギ1個分(200g以上)がまるまる入り、甘みとコクの詰まった深い味わいだ。

タマネギ1個分の甘み、コクと独自配合のスパイスのバランスが絶妙な「チキンカレー」

タマネギ1個分の甘み、コクと独自配合のスパイスのバランスが絶妙な「チキンカレー」

15種類のスパイス使いも絶妙で、ライスとの絡みも抜群。ライスにトッピングされたクミンも、カレーにトッピングされたフライドオニオンやカレーリーフもいい感じに効いている。辛さはマイルド。辛口好きならグリーンチリペースト(50円)の追加がおすすめだ。生のペーストは風味豊かで、辛さにちょっとした苦みも加わり絶妙のアクセントになる。

「ポークカレー(1200円)」は、チキンカレーの2倍の時間をかけて炒めたタマネギが何と1.5個分300g以上も入る。こちらは13種類のスパイスをミックスしているとのことだが、スパイシーさはポークが勝る。たっぷりのタマネギの甘みとキレのいいスパイス、豚肉のコクが加わり、こちらも絶品カレーだ。カレーは寝かすことも長時間煮込むこともほとんどせず、このフレッシュ感もいい。

店のおすすめは「ポークカレー」に温泉卵とチーズのトッピング

店のおすすめは「ポークカレー」に温泉卵とチーズのトッピング

米は熊本産の「ヒノヒカリ」だ。ライスのわきにはマッシュポテトが添えられている。「昔パリで食べたマッシュポテトが衝撃的においしかったので、それをカレーに合わせてみた」とのことだが、クリーミーで優しい味わいが、確実にカレーのレベルを上げている。

店内はカウンターのみ。カフェを思わせるおしゃれで居心地のよい空間だ。デザインも内藤さんが図面まで描き上げ、施工会社に依頼したそう。厨房で使用する調理器具や、店で出す皿やグラスからもこだわりが伝わってくる。「何に対しても追求型というか、あまり手が抜けない性分なんです」という内藤さん。こだわった空間と、他のどこにもないカレーに魅了されて、毎日行列ができてしまうのだ。

入り口がある2階に上がるらせん階段にいつも行列ができる

入り口がある2階に上がるらせん階段にいつも行列ができる

LAND
東京都目黒区下目黒2-21-28-2F
070-5518-7621
http://land.hn/

PROFILE

森野真代

ライター&エディター。徳島県出身。外資系ジュエリーブランドのPRを10年以上経験した後にフリーエディターに。雑誌やWebを中心に、旅、食、ファッションなどをテーマに執筆中。無類の食べもの好きでもあり、おいしい店を探し当てる超(?)能力に恵まれている。自分の納得した店だけを紹介すべく、「実食主義」を貫く。酒好きが高じて「唎酒師(ききさけし)」を取得したが、おいしいワインの探索にも余念がない。

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