キャンピングカーで行こう!

キャンピングカーで長旅に出かけるための準備に必要なこと

「憧れは『住所不定』なんですよ!」。そんな風におっしゃる方に、よく会います。何しろ宿の予約のいらない旅ですから、時間と事情の許す限り、旅を続けることができるのです。今回はそんな「長期旅行」のテクニックについてです。

長旅を快適に過ごすための装備を考える

「リタイアしたら日本一周をしたい!」という方もいらっしゃるでしょう。実際、アメリカではリタイアと同時に家を売り払い、セカンドライフは放浪の旅、というカップルも珍しくありません。夏はカナディアンロッキーで避暑、冬はフロリダで寒さ知らず、というわけです。
さて、アメリカに比べれば面積が小さい日本ではありますが、それなりの距離を移動して、かつ、快適に生活しようと思えば、やはりそれなりの備えは必要になります。

車のサイズを考える
長期間の旅では、荷物の量もそれなりになります。また、車内で過ごす時間も長くなりますので、車の大きさ・居住空間の大きさは重要です。あまりに狭い空間だとストレスになります。その一方で、あまりに大きな車では、行き先に制限が発生したりもします。何事もバランスが大切ですが、人数や持ち物、行きたいと思っている旅先のことをイメージして、必要十分な広さに少しだけ余裕を持たせる程度のサイズが、ちょうどよいのではないかと思います。
たとえば、長い旅の間、毎日晴天とは限りません。ベッドを展開するために、荷物をいちいち車外に出さねばならないサイズだと、雨の時には大変です。旅が季節の変わり目に差し掛かりそうなら、もしかしたら厚手の掛布団ぐらいはあったほうがいいかもしれません。今まで夏しか使ったことがなかったキャンピングカーを冬使うとどうなるか? 長旅のイメージを膨らませて、車の広さと持ち物を見直してみましょう。

バッテリーについて
キャンピングカーでの快適な生活を支えてくれるのがサブバッテリーです。毎日数時間走行するなら走行充電だけでもまかなえるかもしれませんが、1カ所に連泊することが多いと、心もとなくなることもあります。特にこれからの暑さの厳しい時期など、エアコンの利用率が高くなれば、それだけ消耗も激しくなります。ソーラーパネルを搭載している方もいらっしゃいますが、ソーラー発電はあくまで補助と考えてください。

キャンピングカーで長旅に出かけるための準備に必要なこと

欧米の大型キャンピングカーには洗濯機を備えたものもあるが、日本ならコインランドリーを活用しよう

十分な電力を確保しながら旅を続けるには、2、3泊に一度は電源設備つきのRVパークやキャンプ場の利用を織り交ぜるようにするのがコツです。フックアップ(外部電源に接続)して、ストレスなく電気を使いつつ、サブバッテリーに充電できるようにしましょう。サブバッテリーはほとんどがディープサイクルバッテリーです。ディープサイクルバッテリーはいわゆるエンジンスターターのバッテリーと違って、残量がゼロに近くなるまで使用してもあまり劣化しないという特性があります(エンジンスターターのバッテリーは空っぽになるまで使うと劣化が激しいのでご注意を)。とはいえ、ディープサイクルバッテリーも、残量が少ない状態が長く続くと劣化は免れません。残量計に目を配って、あまり「少ない状態」が続かないように注意しましょう。

長旅を快適にするテクニックあれこれ

ゴミをどうする?
人間の暮らすところには、必ずゴミが出るものです。旅が長くなれば、その量も増えて行きます。これもバッテリー同様、ゴミ処理ができる宿泊施設を利用することで解決しましょう。RVパークやキャンプ場であれば、利用者のゴミは引き受けてくれます。その場所の分類ルールに従って捨てるようにしましょう。
気を付けなければならないのは、道の駅や高速道路のSAやPA。お弁当の空き箱などその施設で買ったもののゴミを出すことに問題ありませんが、外から持ち込んだゴミを捨てて行くのはマナー違反です。
いずれにせよ、数日ゴミを持ち歩くこともあります。暑い季節は悪臭に悩まされることもあります。車外に取り付けるタイプのゴミ箱を用意するなどして対策しておくのが賢明です。

キャンピングカーで長旅に出かけるための準備に必要なこと

RVパークでのゴミの受け入れは施設によって異なる。有料・無料、分別ルールなどは様々だが、必ずゴミ処理を引き受けてくれる

健康管理は確実に!
シニアになると、誰しもどこかしらに体の不調を抱えていたりするものです。かくいう私も血圧と尿酸値には無関心ではいられません。持病がある、常々服用している薬がある、という方もいらっしゃるでしょう。どの程度の長旅をするかにもよりますが、旅のペースは自分の健康とよく相談して。薬の残量は必ずチェックを。もちろん、保険証は常に持ち歩きましょう。旅先で急に具合が悪くなったら、お医者さんに行くことだってあるかもしれません。万が一、旅先で体調を崩したら、無理に運転はしないこと。状況に応じて、病院へ行く、家族の誰かに迎えに来てもらうなどの対策が必要です。自分の体力を過信せず、常に余裕のある行動を心がけましょう。

郵便物などの配送物はどうする?
長い間家を空けるとき、困るのが届く郵便や宅配物をどうするか。宅配便の場合は、会員になったり、アプリを利用したりすれば、転送をお願いすることも可能です。郵便の場合は短期転送には対応しませんので工夫が必要でしょう。私の知り合いは玄関ドアに、団地のドアにあるような挿入口を設け、玄関ホールをまるごと郵便受け扱いして回避していました。近所に親族の方などいらっしゃる場合は、ときどき郵便受けをチェックしてもらうようお願いするのもいいかもしれません。

キャンピングカーで長旅に出かけるための準備に必要なこと

留守であることをアピールしないためにも、留守中の配達物については、きちんと対策しておこう

SNSをどう使う?
今やインターネットを利用する人で、全くSNSを使っていない人は少ないでしょう。それほど人と人のつながりに欠かせないものになっています。長旅の途中でも、SNSを上手に利用すれば旅先の情報が入手できることもありますし、遠方の友人を訪ねる楽しみも増えるでしょう。ただ、ひとつ盲点があるとしたら、やはり留守宅のセキュリティです。つい旅の楽しみのつもりで旅行の様子をSNSにアップすると、自宅を留守にしていることがばれてしまうことにもなります。先日も、SNSで不在が知れ渡って留守宅を空き巣に狙われたという報道がありました。
ではどうしたらよいでしょう。旅行中の様子をアップしたいのなら、まず投稿の公開範囲を吟味することです。「私は今、○○に来ています!」という話を、不特定多数の人に知らせる必要はありますか?仲の良い人に伝われば十分だと思うのです。そうした情報は、公開範囲を限定して投稿する。あるいは、即時投稿するのではなく、帰宅後にアップするなどの配慮をするのが賢明です。

自由度の高い旅ができるのがキャンピングカーです。場合によっては、途中で一度自宅に「立ち寄って」リセットしながら旅を続けてもいいかもしれません。無理なく、楽しく、旅を楽しんでくださいね。

(TOP画像:Getty Images)

PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹とヨメさんひとり。

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