<FOCUS>DAZN解説者の視点

注目は楽天!?  里崎智也×野村弘樹のプロ野球交流戦“忖度なし”予想!

今シーズンも熱戦が繰り広げられているプロ野球交流戦。6月24日(日)まで、セ・パ両リーグのチーム同士が1カード3試合、計18試合を戦います。昨年は、交流戦前までリーグ最下位だったヤクルトが12勝6敗の成績で優勝。その後勢いに乗ってレギュラーシーズンを2位で終えるなど、躍進のきっかけを交流戦でつかみました。今年はどんな展開が待ち受けているのでしょうか。

DAZN(ダゾーン)で配信中のスペシャル番組「It’s BASEBALL TIME!交流戦SP」で、12球団の交流戦での戦いぶりを忖度(そんたく)なしで予想している野球評論家の里崎智也さんと野村弘樹さんに、交流戦の注目ポイント、注目選手、そして優勝チームの予想をうかがいました。これを読めば交流戦が10倍楽しくなる!

               ◇   ◇   ◇

――本日は里崎さんと野村さんに「セ・パ交流戦」について予想していただきたいと思います。まず、あらためてペナントレースにおける交流戦の重要性について教えてください。

里崎 たかが18試合、されど18試合です。リーグ内の順位の大シャッフルが起こる可能性もありますよ。交流戦は通常のペナントレースと違って、自分のチームが12勝6敗で同リーグの他のチームが全部6勝12敗となる可能性もある。すると、6ゲーム差ぐらい一気に返すことができます。貯金の重みが違うわけです。

野村 特にセ・リーグは交流戦が重要だと思います。パ・リーグは過去ずっと勝ってきているように(*)、貯金を増やさなくちゃいけないシリーズですが、一方セ・リーグのチームは、同リーグの他チームが足踏みしがちなので、ここで貯金を増やせればポーンと抜け出せます。

*2005年にスタートしたセ・パ交流戦において、勝利数でセ・リーグがパ・リーグを上回ったのは2009年のみ

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――まさに去年のヤクルトがそうでしたね。交流戦まで17勝26敗の最下位でしたが、交流戦で優勝して結果はシーズン2位でした。

里崎 そうそう。大げさに言うと、交流戦は何勝何敗が重要ではありません。同じリーグのチームと比較して何位にいるかが重要です。

――番組の中でも再三触れられていましたが、交流戦はパ・リーグが強くてセ・リーグが弱い「パ高セ低」です。どうしてこういうことが起こるのでしょう?

里崎 一番簡単な理由を言えば、侍ジャパンに選ばれる選手はパ・リーグの選手のほうが多いからですよ。

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野村 パ・リーグは「個の力」が優れています。パワーピッチャーも多いし、パワーヒッターも多い。そこで差が出ていますね。

里崎 交流戦への入り方も大きいですね。パ・リーグのチームは優勝を大前提に交流戦に入っています。「最低でも5割」を目指している。一方、セ・リーグは監督さんのインタビューを聞いていると、「5割行ければ御の字」なんですね。目標設定が違います。

野村 セ・リーグが勝つには、交流戦のヒーローが出てくることが条件だと思います。昨年、ヤクルトが交流戦で優勝できたのは、まさにそれ。僕は左の中継ぎ、中尾輝選手がヒーローだったと思います。

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パ・リーグでも一、二を争う注目投手

――今年の交流戦で注目すべき選手を教えてください。まずはセ・リーグのファンに注目してもらいたいパ・リーグの選手をお願いします。

里崎 オリックスの山本由伸投手ですね! 今、オリックスは最下位で(*)、山本も打線の援護に恵まれずに勝ち星は少ないですが、選手としては本当にいい! パ・リーグでも一、二を争うピッチャーだと思います。交流戦で全国区になってほしいですね。

パ・リーグのバッターなら、やっぱり西武の山川穂高選手。球場も狭くなりますし、セ・リーグのピッチャー相手にどこまでホームランを打ちまくるか注目です。

*成績は全て5月31日時点。以下同

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――では、パ・リーグファンに注目してもらいたいセ・リーグの選手はいかがでしょう?

野村 ヤクルトの村上宗隆選手です! 今年ずっと注目していますが、想像以上に伸びていますね。最初の1カ月は、エラーも多かったし、打てない時期もあったので、我慢して起用していたと思いますが、その成果が今になって出ていますね。村上がパ・リーグのパワーピッチャーにどう対応するのか注目です。

ピッチャーならDeNAの今永昇太投手ですね。今年は150キロ近くのストレートをバンバン投げたりして、非常に状態が良い。巨人のリリーフ投手、中川皓太投手にも期待しています。彼のことは東海大学時代からよく見ていました。おとなしいヤツなんですけど、今年は気迫をマウンドから感じることができるようになったんですよ。

――では、続けて交流戦で注目のチームについて教えてください。

野村 僕は今年の広島カープが交流戦でどんな戦い方をするかに注目しています。「個の力」で言うと、セ・リーグの中ではやっぱりカープが上です。交流戦でレギュラーシーズンと同じような戦い方ができるのかどうかを見ていきたいですね。レギュラーシーズンで優勝しても、その後、日本シリーズでパ・リーグのチームと戦わないといけないんですから。

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里崎 ヤクルトとオリックスは現在それぞれリーグ最下位なので、この2チームに注目しています。最下位のチームが交流戦で負け越すと、シーズンが終わってしまうんですよ。両チームにとっては、交流戦が本当の山場だと思います。最低でも貯金をつくっていかないと、交流戦後のシーズンが苦しくなりますよ。

――特にヤクルトは16連敗の直後に交流戦に突入します。

里崎 戦うリーグは変わるので、気分を変えていけばいいと思います。「しょせん、セ・リーグ相手の連敗なんだから」と思っておけばいいんですよ(笑)。

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野村 でも、交流戦は恐ろしいよ! 俺、DeNAでコーチをやっていたけど、交流戦はめっちゃイヤだったもん。ただ、投手コーチとしてはDH(*)があるのは楽でしたね。セ・リーグだとピッチャーに打席が回ってくるので、好投していても代打を送らなくてはならなくなるなど、打順との兼ね合いで交代を考えなければいけない。その点、DH制の場合は、続投・交代の判断は純粋にピッチャーの状態だけ見て決めればいいので楽というのはあります。

*守備にはつかない攻撃専門の選手。攻撃時に投手に代わって打席に立つ。日本のプロ野球ではパ・リーグのみDH制を採用

里崎 そういう意味でも、野球は明らかにセ・リーグのほうが難しいですよ。

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「カードの初戦」を絶対に取る 交流戦の戦い方

――交流戦の戦い方を知り抜いている里崎さんにお聞きしたいのですが、交流戦を勝ち抜くコツはあるのでしょうか?

里崎 カード3連戦の初戦を絶対に取りに行くことです。頭にエース格をぶつけて、絶対に落とさない。これが最重要だと思います。

過去の統計上、12勝が交流戦の優勝ラインで、13勝すれば確実性が高まります(*)。つまり、全部のカードで勝ち越すことができれば、優勝ラインに乗るんですよ。その上で、どこかで3連勝すれば、交流戦でまず優勝できます。「2勝1敗ペースで行けば優勝できるんだ!」という気持ちを全選手が持つことです。初戦でソフトバンクの千賀滉大投手とか、日本ハムの有原航平投手とか、防御率1点台の絶対的なエースをガンガンぶつけることができるチームは有利ですよね。

*交流戦が1カード3試合で6チームと対戦する18試合制になった2015年以降、歴代優勝チームの勝利数は12勝および13勝

 

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――セ・リーグのチームはDHの使い方がカギになるという指摘が里崎さんからありました。

里崎 セ・リーグにはDHを使って打力が上がるチームが少ないです。パ・リーグはDHありきの9人で打線を組んでいますが、セ・リーグは野手8人でチームづくりをしている。交流戦では、代打の一番手をDHにしたり、打つけど守備がいまひとつの選手をDHにして守備のいい選手をDHにしたりしていますが、彼らはレギュラークラスの選手ではありません。クリーンナップに入るようなDHがレギュラー以外にいればいいのですが、DHが9番に入るようじゃ得点力は上がりません。

一方、パ・リーグはピッチャーが打席に入るのがデメリットと言われますが、パ・リーグのピッチャーは意外と打ちますし、バントもできますからね(笑)。言われるほどマイナス要素になっていません。

――では、ちょっと角度を変えて、これから野球を初めて見るような方に、交流戦を楽しむための注目ポイントを教えていただけないでしょうか?

野村 やっぱりスピードとパワーに注目してほしいですね。こんなに飛ばすんだ、とか、こんなに速い球を投げるんだ、といったことから興味を持ってもらえば、そこから興味が広がっていくと思います。ソフトバンクの千賀投手やオリックスの山本投手のようにすごい球を投げる投手を見てもらったら、今度はヤクルトの石川雅規投手が130キロぐらいの球で相手を抑えるのを見ると面白いと思います。

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里崎 もし、何も知らないのでしたら、強いチームと弱いチームを最初に見ていけばいいですよ。去年リーグ優勝した広島や日本一になったソフトバンクを見た後、最下位にいるチームも見る。上と下を見れば、上位チームの野球のうまさがよくわかります。弱いけど頑張っているチームを応援するのもいいし、弱いチームが交流戦でいきなり勝ち進むかもしれない。そういう見方も楽しいと思います。

――では、最後に交流戦の優勝予想をお願いします!

野村 (即座に)わっかんないよ!(笑)。

里崎 順当にいけばソフトバンクですが、穴が楽天です。岸孝之選手が帰ってきたので、これがハマれば面白いですね。

野村 僕、楽天か西武かと思っていたんですよ。特に楽天は攻撃力がかなり上がっていて、今は“逆転の楽天”とも言われていますからね。楽天が面白いと思います。

(聞き手・大山くまお 撮影・野呂美帆)

プロフィール 

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里崎智也(さとざき・ともや) 写真左

野球解説者、千葉ロッテマリーンズ・スペシャルアドバイザー。99年に千葉ロッテマリーンズに捕手として入団。05年と10年の2度の日本一に貢献。世界一に輝いた第1回WBCでは、日本代表の正捕手として出場し、攻守にわたって活躍

野村弘樹(のむら・ひろき) 同右

野球評論家。1988年、横浜大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に入団。93年、最多勝利を獲得。98年の日本シリーズ第1戦では、先発投手を務めた上に自ら2塁打2本と活躍。03年からは、横浜ベイスターズの投手コーチに就任し、チームを4年ぶりのAクラスに導いた

番組情報

「It’s BASEBALL TIME!交流戦SP」

前回のプロ野球開幕SPで提言したテーマを刈り取りながら、提言の正誤を確認。さらに交流戦で得するチーム、損するチームをUPとDOWNで分けて、交流戦後のシーズンがどうなるか?というテーマで12球団それぞれの展望をスタジオで語り尽くす。解説の野村氏、里崎氏共にこれまでの各球団の状況を踏まえ、赤裸々にチームの展望を予想。交流戦の見どころ、鍵となる選手など番組を見れば交流戦をより一層楽しめます。

【出演者】渡部建(アンジャッシュ)、野村弘樹、里崎智也、森遥香

【配信日】DAZNで配信中

DAZN」について

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