朝日新聞ファッションニュース

新世代、繊細な輝き 社会への視線 2020年春夏、ロンドン・メンズ

2020年春夏のロンドン・メンズコレクションが10日まで開かれた。中心になっているのが新進デザイナーたちだ。中でも輝いていたのが、若手の登竜門、LVMHプライズの今年のファイナリストに名を連ねている二つのブランドだ。

ステファン・クック

ステファン・クック<写真はブランド提供>

ステファン・クックとジェイク・バートによるステファン・クックは、特に注目を集めた。ジップアップのブルゾンやタイトなカットソーにプリントされたのは、花柄のドレスやコルセットのような昔の衣装。ニットのようにも見えるトップスは薄く透ける生地にスリットを入れ1つ1つ手で束ねる繊細さ。手には大きなハンドルを付けたビンテージのがま口(ぐち)ハンドバッグと、随所にフェミニンな要素が見受けられた。

今まさに英国ファッション協会が打ち出している、「クリエーティビティー」「イノベーション」そして「ダイバーシティー(多様性)」を体現しているブランドなのだ。

ベサニー・ウィリアムズ

ベサニー・ウィリアムズ<写真はブランド提供>

もう一方の若手はベサニー・ウィリアムズ。サステイナブル(持続可能)な服作りを通して社会問題に取り組んでいる。イタリアにあるドラッグ中毒などのリハビリ施設で暮らす人々と協業し、廃材を使ってテキスタイルを作った。

メンズコレクションに先駆け、ロンドンでは高等教育機関のファッション科の卒業制作が発表されたが、新しい世代にとってサステイナブルやダイバーシティーはごく当たり前のことで、声高に主張するものではなくなっていることに驚かされた。

(ファッションジャーナリスト・マスイユウ)

トップへ戻る

サステイナブル、鮮烈 20年春夏ミラノ・メンズコレクション/ピッティ・ウオモ

RECOMMENDおすすめの記事