或る旅と写真

『スタンド・バイ・ミー』のロケ地と壮大な乗馬体験に感動 アメリカ、オレゴン州を旅して

フォトグラファーの高橋伸哉さんが、「或る旅」の記憶をつづるフォトダイアリー。今回はアメリカ、オレゴン州です。

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デルタ航空の直行便で、米国のポートランド空港に到着。快適なフライトだった。
乗り継ぎなく直行便でオレゴンまで行けるのはありがたい。

旅は楽しいから夢中になって多少のハードスケジュールはこなせるけど、はじめに飛行機の乗り継ぎがあったりバタバタしたりして、目的地に着くまでに体力や神経をすり減らすのはもったいない。体力なくして旅は楽しめない。

あー、直行便最高。
映画好きだから、映画を観(み)たり、眠ったりしているうちに、あっという間に時間が過ぎた。

住みたい街に選ばれるポートランドの魅力を実感

『スタンド・バイ・ミー』のロケ地と壮大な乗馬体験に感動 アメリカ、オレゴン州を旅して

オレゴンでは雄大な景色と美味しい料理、そして、優しい人々が出迎えてくれた。

初日はポートランド州立大学の敷地で開催されているファーマーズマーケットへ、緑美しい芝生の中で木漏れ日があふれて、クラクラするくらいの幸せな情景に、眩(まぶ)しくなるくらい。

ポートランドは、オーガニックコーヒーを出す店が多いことでも有名で、珈琲好きとしてはそれだけでご機嫌である。

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アメリカの中でも“住みたい地域ランキング”で近年上位に入っていることもうなずける。治安はとても良さそうだし、なんだか、みんな幸せそうだ。自分が想像していたアメリカのイメージとは違った。

アメリカといえば、これまた勝手なイメージで申し訳ないが、ご飯が美味(おい)しくない国だと思っていた。ただ、オレゴンを旅する間は、陸と海、両方の大自然に近いということもあり、終始食材が新鮮で美味しいご飯をいただけた。とても幸せな時間ではあったけど、帰国する頃には3キロも太ってしまった……。ま、それは自分が食べすぎただけなんだけど。

オレゴンは、年間を通して曇りや雨が多い地域である。旅の間は晴れたり雨が降ったりを繰り返していたけれども、初めて訪れる場所なので写真をひたすら撮るということに変わりはない。

アメリカの乗馬体験はスケールが違う?

『スタンド・バイ・ミー』のロケ地と壮大な乗馬体験に感動 アメリカ、オレゴン州を旅して

この旅ではいろんな体験をした。感動したのはオレゴンの大自然を背景に本格的な乗馬体験ができることである。(乗馬体験の参考サイトはこちら

誰もが一度は乗馬に憧れた時期があるのではないかと思う。日本でも乗馬体験ができる場所はあるが、都市部だと10分ぐらいサークルをくるくると周る感じで、なんだか物足りない。だが、アメリカの乗馬体験は、やはりスケールが違いすぎた。驚いた、というよりちょっと怖かったのは、自分の背よりも高い立派な馬に跨(またが)るまではいいが、お馬さんをコントロールする方法が簡単に説明されるとすぐに、「じゃあ、行くよー」っていう感じで、陽気なイケメンカウボーイが馬上の我々を進ませようとしたことだ。

全員が馬にまたがっているので、隣で誰かが歩きながら手綱を引いてサポートしてくれはしない。不安はあったが、これが意外とすぐに慣れてきた。足の踵で腹部を軽くトントンとすれば歩き出すし、手綱をクイっと引けば止まってくれる。あとは右へ左へと、とにかく賢い馬が進んでくれる。

そんな乗馬を雄大な大自然の中を1時間半も体験できるのだ。小川を渡り、丘に登り、大自然の夕日を背中に当てながら、映画好きな自分としては、もう立派なカウボーイの気分である。とにかく感動した。が、めちゃくちゃお尻が痛くなった。昔の人達は何日もかけて馬に乗って旅をしてたかと思うと、ほんとすごいなと思う。

最高の景色と人々の優しさに感動の連続

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他にも砂漠をバギーで爆走するというアクティビティもあった。楽しくて、終始叫んでいたんだけど、耳の中や服の中が砂だらけになるくらいに激しいので、好きな人だけ経験すればよいと思う。にしても、この激しさがアメリカっぽくて楽しかったな。

で、オレゴンは映画好きな人にはうれしい、名作『スタンド・バイ・ミー』の撮影地でもある。懐かしくも美しいリバー・フェニックスがこの場所で撮影していたのかと思うだけで感動ものである。あのシーンのあの場所に今自分が立っている。そんなことを楽しめるのも旅の良いところですね。

『スタンド・バイ・ミー』のロケ地と壮大な乗馬体験に感動 アメリカ、オレゴン州を旅して

もちろん景色は最高である。ペインテッドヒルズの色彩豊かな地層は、この地が熱帯気候の氾濫原だった古代に堆積した火山灰が、長い年月をかけて鉱物と溶け合い、ユニークな色合いを醸し出すようになったものだ。訪れた日は気候も良く、天気も最高。写真もたくさん撮った。

車の片側のタイヤが泥にはまってどうにも抜け出せなくなるトラブルもあったけれど、たくさんの方が手伝ってくれたり、暑いからと水をくれたりした。通りがかった人はみんな車を止めて「どうしたの?」と話しかけてくれる。当たり前のことなのかもしれないけど、そういう優しさがうれしい。みんな明るくて愉快だ。

とはいえ、なかなか車が抜け出せなくて牽引車が来るのを待つ間に、ちょっと歩いて写真撮ろうかと思えば蛇が「シャーッ」って感じでいたりするから、やっぱり色々面白い。

大自然や街を堪能したオレゴン。心残りなのは、オレゴンの富士山と勝手に命名したオレゴンのシンボルでもあるマウントフッドという山を撮れなかったことかな。雲でずっと隠れてた。また来なさいということだろう。

いつかまた。

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PROFILE

高橋伸哉

人物、風景、日常スナップなど、フィルムからデジタルまでマルチに撮影するフォトグラファー。国内外を旅して作品を発表している。企業案件や広告撮影、技術本の書籍(共同執筆)、ワークショップなども多数。インスタグラムの総フォロワー数は35万人を超える。(@t.1972@s.1972

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