キャンピングカーで行こう!

運転音も燃料消費も抑えられる最新の発電機、キャンピングカー用に選ぶコツは?

キャンピングカーの快適さは電気に支えられています。照明や冷蔵庫など、生活のために使う電気は基本的にサブバッテリーでまかなわれていますが、当然、使えば減ってしまいます。そこで役立つのが発電機。今回は、この発電機について考えてみます。

電源にはどんなものがある?

キャンピングカーの中で使われる電気には2種類あります。ひとつがバッテリーからの直流12V(DC12V)。ほとんどの機器はこのDC12Vで動くようになっています。もうひとつが、家庭用と同じ交流100V(AC100V)。電子レンジやエアコンなど一部の機器にはAC100Vが必要です。このAC100Vは、DC12Vからインバーターを経ることで作ることができます。

これらの電気を調達するための手段には、以下のようなものがあります。

・外部電源
キャンプ場やRVパークなどに設置された電源にキャンピングカーを接続する

・バッテリー
サブバッテリーからDC12Vを取り出して使う。AC100Vはインバーターを使って作る

・ソーラーパネル
キャンピングカーの屋根にソーラーパネルを設置する

ただ、上記のような条件が整わない場合もあります。そんなとき、発電機(ジェネレーター)があると便利です。

発電機にはどんな種類がある?

発電機には排気量100~400cc程度の小型エンジンが使われています。自動車のエンジンより排気量が小さく、少ない燃料で効率よく発電することができるのもメリットです。その一方、小さくてもやはりエンジンですから、運転音や排ガスなどはどうしても発生します。また、発電機の燃料としてガソリンを持ち歩く必要もあります。予備電源として頼れる発電機ですが、使用するときは周囲への配慮が必要です。

さて、発電機は大きく分けて「ポータブルタイプ」と「車載タイプ」の二つがあります。それぞれの特徴を紹介しましょう。

■ポータブルタイプ

縁日の屋台などで見かけた方も多いのではないかと思います。エンジンの排気量は100~200ccで、出力は900~2000wほど。一般家庭のコンセント1個が1500w程度なので、十分な能力と言えるでしょう。重さは出力によって違いますが、数kg~20kg前後です。

最近の製品は、騒音に配慮した「静音タイプ」のものは作動音も小さく、消費電力量が少ないときは自動的にエンジンの回転を下げる機能もついています。音も燃料消費も抑えられるとあって、多くのキャンピングカーユーザーが愛用しています。

運転音も燃料消費も抑えられる最新の発電機、キャンピングカー用に選ぶコツは?

ホンダ社製発電機EU18i、出力1800wで家庭用エアコンや電子レンジを動かすのにも十分なパワーと静音性で人気の機種(画像提供:ホンダ)

ポータブル発電機のメリットは、

・多彩なバリエーション
メーカーもさまざま、出力もバラエティー豊かですから、必要な電力に合ったタイプを選べます。

・「車載タイプ」より安価

といった点。一方、デメリットは以下のような点です。

・燃料を持ち歩かねばならない
ガソリンを入れておく携行缶を用意する必要があります。数時間程度の使用なら、満タンにしておけばよいですが、連泊する場合などは携行缶にガソリンを入れて、安全に持ち運ぶ必要があります。

・悪天候でも外に出る必要がある
運転・停止などの操作は本体でしかできないので、悪天候でも車外に出る必要があります。

ポータブル発電機を選ぶコツは、なるべく出力の大きなものを選ぶこと。自分たちが使う電力に比べて出力が大きければ、それだけ余力のある運転で使うことができます。結果として運転音も小さくなりますし、使う電気製品が増えても対応可能です。もちろん、出力の大きい発電機はそれだけ大きさも重さも増しますから、車の収納力と相談しなければなりません。

■車載タイプ

車載タイプとは文字通り、車体に固定されているものをいいます。国産やヨーロッパ製キャンピングカーでの採用例は多くはありませんが、一部車種にはオプションで用意されています。一方、アメリカ製キャンピングカーではほぼ標準で装備されています。ポータブルのように自分で「持ち運ぶ」わけではないので、発電機としては大型です。出力も2500~4000wもあります。大型のクラスAなら8000wという例もあります。

運転音も燃料消費も抑えられる最新の発電機、キャンピングカー用に選ぶコツは?

アメリカ製キャンピングカーによく使われているオナン社製発電機。4000wとパワーは十分だが、運転音や燃費もアメリカ流だ

車載タイプのメリットは、

・出力が大きい
電子レンジとエアコンを同時に使用しても問題ないほどの大出力です。

・室内から運転・停止が操作できる
車に作り付けですから、車内で操作できます。

・燃料タンクが大きい
頻繁に給油する必要もありません。

といったところ。一方、デメリットは次の点があります。

・ポータブルに比べて音が大きい
ポータブルタイプの場合、防音BOXに入れて騒音問題を解決する人もいますが、車載タイプの場合は防音対策のしようがありません。アメリカのような広大な大地なら誰にも迷惑をかけずに使えるかもしれませんが、日本で使う場合は周囲の環境に十分配慮する必要があります。

周囲の状況に配慮して使いたい

発電機は潤沢に電気が使える、とても便利な機械です。その一方で、騒音や排ガスを伴うのも事実。周囲の状況に配慮して使うことが大切です。ポータブルの静音タイプは確かに静かで、省エネ運転中ならそばで人と会話もできる程度です。ただ、夜間に周囲が寝静まっている中だったらどうでしょう。どうしても大きな音に感じられ、「騒音」になってしまいます。

キャンプ場やRVパークによっては発電機の使用を禁止していたり、使える時間を限定している場合もあります。施設側のルールや注意事項を必ず守る必要があります。

残りの夏休みで旅行を計画している方も多いことでしょう。何よりも「安全」「安心」、そして快適な旅を心がけたいですね。

(TOP画像:Getty Images)

PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹とヨメさんひとり。

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