金が約40年ぶり高値、なぜ?いつまで? 経済アナリスト・豊島逸夫氏が解説PR

2019年8月上旬、国内金小売参考価格が1グラムあたり5,500円を超え、 約40年ぶりの高水準に。その背景に何があるのか、豊島逸夫さんが答えます。

金が約40年ぶり高値、なぜ?いつまで? 経済アナリスト・豊島逸夫氏が解説

経済アナリストの豊島逸夫さん

不安な世界情勢を反映し金価格が上昇

金価格が今年に入って急上昇。8月にはついに1980年以来の高値更新となりました。

その背景には、なんといってもトランプ大統領由来の世界的経済政治不安があります。米中貿易戦争により、忍び寄る世界的不況の足音。イラン情勢緊迫、ホルムズ海峡封鎖の可能性。英国のEU離脱の動き。日韓関係悪化を視野に北朝鮮の「飛翔体」発射。香港危機。米国、台湾への戦闘機売却などなど枚挙にいとまがありません。かくして、世界に不安感が拡散すると「安全資産」として買われるのが「金」なのです。この状況はトランプ大統領が任期を終えるまでは続きそうです。

更に、経済的にも異常な現象が起きています。それはマイナス金利。おカネを貸したほうが金利を支払うという状況が常態化してきました。景気が良くならず、おカネを借りる人も減っているのに、量的緩和政策でばらまかれたマネーが回収されずに残ったゆえの前代未聞の成り行きです。世界の投資家たちは、不安感に駆られます。ここで金が注目される理由は、金には金利が付かないというデメリットがあるからです。それが、マイナス金利ということになると、金を保有していれば、金利を払う必要はないので、デメリットがメリットになってしまったのです。既に、欧州の銀行では、預金すると顧客が金利を手数料みたいに払わねばならぬ、という事例が見られます。ドイツでは国債を保有しても、投資家のほうが金利を毎年払わねばなりません。日本でも機関投資家の間の国債取引ではマイナス金利が当たり前になっていることから、邦銀でも検討課題として挙げられています。国債=元本保証の安全資産という神話は崩壊しました。

その結果、不安感から株が売られ、8月には急落が相次ぎました。株が下がると逆に上がるのが金なのです。 

金の基本は積み立て 長期的な資産運用を

金が約40年ぶり高値、なぜ?いつまで? 経済アナリスト・豊島逸夫氏が解説

(getty images)

資産運用で、主役はあくまで配当金を生む株式ですが、主役が不調なとき活躍してくれるのが脇役の金という位置づけです。欧州では「金は嵐の晩に輝く」と言われます。

とはいえ、8月に入っての金急騰はやや過熱気味と私は見ています。いずれ売られるでしょうが、安くなるのを手ぐすねひいて待っているのが中国とインド。なにせ、結婚する娘に金製品を持参「金」として持たせることが父の甲斐性とされるお国柄です。世界で年間に生産される金の半分以上をこの2カ国で買い占めてしまいます。父の愛情に好況も不況もありません。

一方で、今後有望な金の埋蔵量は主として海底にしか残っておらず、金価格が10倍になっても採算にはのりません。

ゆえに、長期的には価格上昇が見込まれますが、先物市場の影響で、短期的にいつ上がって下がるかはプロでも読み切れません。ですから、かくいうプロの私も自分で金を買うときには毎月積み立てと決めているのです。プロほど自分の資産運用は地味なものですよ。打ち出の小づちなど無いことを経験で悟っていますから。

 

【プロフィール】
豊島&アソシエイツ代表・経済アナリスト
豊島逸夫さん(としま・いつお)
スイス銀行チューリヒ・NYでの豊富な相場体験をもとに金の第一人者、そして国際経済のプロとして活躍中。
公式HP http://toshimajibu.org/

 
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