私の一枚

『なつぞら』『凪のお暇』に出演の水谷果穂 子供時代は「うるさい」と言われるほどの歌好き少女

幼稚園に通っていた頃、4~5歳の時の写真だと思います。マイクを持って歌っている子供の頃の写真が実家にはたくさん残っていて、これもその中の一枚です。隣に写っているのは、おじいちゃんとおばあちゃん。家族や親戚のみんなで旅行に行くと、よくこんなふうにカラオケをしました。旅館の宴会場のステージで歌った記憶もあります。

小さい頃からとにかく歌うことが大好きで、リビングにいてもお風呂に入っていても歌っているような子供でした。三姉妹の長女なので、妹2人を従えて。怒られるぐらい大きな声で歌っていたので、親にとって私の歌は「うるさい」とか「ジャイアンみたい」とか、そんなイメージだったみたいです。だから、おととし初めてのシングルCD「青い涙」を出すことになった時、家族はちょっと驚いていましたね。

『なつぞら』『凪のお暇』に出演の水谷果穂 子供時代は「うるさい」と言われるほどの歌好き少女

AKB48に憧れて友達とグループを結成

小学校の高学年ぐらいになると、仲良しだった友達とグループを組んで、大好きだったAKB48をまねて歌っていました。グループ名もちゃんと考えたんですよ。AKBを文字って「BKA61」って。BKAは「バカ」って意味なんですけど(笑)。「61」は、メンバー6人の他にマネジャーという立ち位置で入った子が1人いたので、6+1でシックスワン。結局は7人みんなで歌ったり踊ったりしていたんですけどね。

グループでは、「アンパンマンのマーチ」を卒業する6年生に贈る替え歌にして放送室から全校放送で歌ったり、歌番組みたいなものに応募したこともありました。先生たちも、今思うと不思議なぐらい応援してくれて、「みんなの前で披露してください」と言って学年集会で歌わせてくれたこともありました。

でも本当は、私自身は人前に出るのは苦手なほうだったんです。アイドルや歌手に憧れて、そのまねをするのは大好きだったけれど、それを人に見てもらいたいとまでは思っていませんでした。

『なつぞら』『凪のお暇』に出演の水谷果穂 子供時代は「うるさい」と言われるほどの歌好き少女

話題のドラマに出演する一方、歌手としても活躍する水谷果穂さん

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その時その時の気持ちを大切に歌いたい

CDデビュー以来、ライブやイベントでファンのみなさんを前に歌うことが多くなりましたが、その時その時の気持ちを大切に、その時の感情のまま歌うことを心がけています。例えば、リハーサルでうまく歌えた成功体験があると、思うように歌えない時に「あの時みたいに歌いたい」とか「もっとできるはずなのに」という焦りを感じたり、力が入っちゃったりすることもあります。でも、前みたいに歌うのではなく、今の自分の感覚で歌ったほうが、よりお客さんに伝わると思うようになったんです。

そういう気持ちで歌っていると、お客さんにもその気持ちが伝わって、みなさんの感情が高ぶっている様子がステージからでも感じ取れます。本当にそう思ってくださっているのか、その場ですぐに確かめることはできないけれど、後日お手紙やメールをいただいて「本当にそうだったんだ」と知ることができると、うれしくなりますね。

2枚目のシングル「君のステージへ」はアニメの主題歌になりましたが、それがきっかけで握手会に来てくれた小さなお子さんもいました。歌うことでいろいろな世代の方とつながることができるのも、うれしいことの一つです。

せっかく自分の名前で歌わせていただけるのだから、私が普段感じていることや、自分らしいと思える歌を、もっともっと追求して歌っていきたいなって思います。

自分の意見を反映させる楽しさを知った初アルバム『深呼吸』

今回、初めてのアルバム『深呼吸』を発売しました。歌詞に自分の感覚と違うようなところがあれば直していただいたり、自分でいいと思ったテイクを採用してもらったり、自分の意見も取り入れながら作りました。

ドラマでも歌でも、今まではお仕事の中で自分の意見を反映させたり取り入れていただいたりする経験はほとんどありませんでした。でも、今回のレコーディングを通して、そういうことを言ってもいいんだなって思うことができましたし、作品作りに参加する楽しさがわかってきました。

過去を振り返り、そこから未来に進むようなメッセージの歌が多いアルバムなので、私と同世代の方や上の世代の方々は、人生の記憶や思い出を投影しやすい内容になっているんじゃないかなと思います。

『なつぞら』『凪のお暇』に出演の水谷果穂 子供時代は「うるさい」と言われるほどの歌好き少女

8月28日発売のファーストアルバム『深呼吸』(ワーナーミュージック・ジャパン)

自分とは違う個性の役柄にもっと挑戦したい

もちろん、俳優としてもさらに頑張っていきたいです。朝ドラの『なつぞら』でいただいた「三橋佐知子」という役は普段の私に近い感覚で演じることができましたが、今出演している『凪(なぎ)のお暇(いとま)』では、佐知子とはまったく違う「エリィ」という役に挑戦しています。話し方や人との距離感など、普段の私とは正反対と言ってもいいぐらいのキャラクターですが、家族は「ああいうのもいいじゃん!」と褒めてくれていますし、友達からも「エリィのキャラが好き」というリアクションが多いですね。

意外な役や自分とまったく違う役を演じることができるのが俳優としての楽しみの一つなので、そういう役にもっともっと挑戦していけたらいいなと思います。

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(聞き手・髙橋晃浩 写真・小山昭人)

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みずたに・かほ 1997年、静岡県浜松市生まれ。2013年にデビュー。2015年から現在に至るまで『夢の通り道』(日本テレビ)にナビゲーターとしてレギュラー出演する一方、俳優としてTBS日曜劇場『ブラックペアン』、『義母と娘のブルース』(TBS)、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』『なつぞら』、『凪のお暇』(TBS)など話題のドラマに出演。歌手としても2017年7月にシングル「青い涙」でデビューするなど幅広く活躍中。テレビ東京系 ドラマBiz『リーガル・ハート~いのちの再建弁護士~』の主題歌「朝が来るまで」を収録したファーストアルバム『深呼吸』は8月28日発売。11月3日には東京「月見ル君想フ」にてバースデーワンマンライブを開催する。

■水谷果穂オフィシャルサイト

https://www.ken-on.co.jp/mizutani/

「1stアルバム『深呼吸』発売記念イベント」

8月28日(水)19時00分 @東京・紀伊國屋書店新宿本店9階 イベントスペース 

8月31日(土)14時00分 @東京・タワーレコード池袋店 店内イベントスペース

8月31日(土)18時00分 @東京・タワーレコード新宿店 7階イベントスペース

9月 1日(日)13時00分 @大阪・タワーレコード梅田NU茶屋町店 イベントスペース

9月 1日(日)16時30分 @大阪・ディスクピア日本橋店 TVゲーム館2Fイベント・フロア

「朝が来るまで」Music Video

PROFILE

髙橋晃浩

福島県郡山市生まれ。ライター/グラフィックデザイナー。ライターとして有名無名問わず1,000人超にインタビューし雑誌、新聞、WEBメディア等に寄稿。CDライナーノーツ執筆は200枚以上。グラフィックデザイナーとしてはCDジャケット、ロゴ、企業パンフなどを手がける。マデニヤル株式会社代表取締役。

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